42 / 74
第九話
神様帰還する。( *・ω・)ノごめんね? : 2
しおりを挟む
[ 王客の屋敷 屋上 ]
「はぁ。何とかここまできたなぁ~。ここまでくれば後は………」
ミシェルは髪の毛を一本切ると、風が舞う時に合わせて指から髪の毛を放した。すると一本の髪の毛は空へと高く飛んで行った。
「はは、これで来るかなぁ?来たら嬉しいんだけどなぁ。」
『ギィーー………バタンッ!!』
「ミシェルっ!!居るっスかッ!?」
「あ、リクたん♡やだ~来てくれ………ゴホッゴホッ!!」
「ミシェルっ!?」
ミシェルは咳をしながらへたれ込む。リクはすぐさま近くへ駆け込む。
「大丈夫!?じゃないよね………どこか悪い所でもあるの?」
「あは、は………だ、大丈夫さ。帰れば、ね………」
「帰る?」
リクは“帰る”の意味が分からなかった。その時、優一が駆けつけた。
「ミシェルッ!大丈夫か!?」
「あっ!ユーイチ!!」
「リク!?」
リクがいることは想像できなかったらしい。
「あのー。消えそう。」
「「えっ?」」
良く見ると、ミシェルの身体が透け始めていた。
「ミシェル!?ど、どど、どうなってんの!?」
「なんだよ!このテンプレはっ!あっ。だ、大丈夫か?ミシェル?」
ミシェルは目蓋をゆっくりと閉じようとするのを止めようとするリク。
ー…………閉じさせて?閉じないと帰れなくて消えちゃうんだけど。ホントに消えちゃうんだけど?
「寝ちゃ駄目だよ!寝たら死んじゃうよ!!」
ーそれ、寒い所じゃないかな?
「寝たそうにしてるんだ。寝させてあげなよ。」
ーおっ!優一クン良いこと言うね!死んじゃってるけど(日本で
「だ、だってっ!」
切羽詰まるような顔をするリク。気の毒だが、ミシェルは帰らなければならない。消えてしまえば元も子も無い。
ー………信じて貰えるか分からないけど…………
「ミシェルは神様なんだ。」
「はっ?」
当然、この状況で言うのはどうかと自分でも思うが、真実を言えば信じて貰えると言う確信が少しあった。
「ミシェルはイレギュラーでこの世界に来ているんだ。この世界にいられる時間は少ない。けど、見届ける物としてミシェルはここに来たんだ。」
ーわからんけど。
「ずっとここにいれば、消えてしまう。だから帰らなければならないんだ。」
ー多分。消えそうだし。
「ミシェルって神様なの?」
「うん。まぁ。そう、かな?」
「…………また、会える?」
ミシェルは辛そうながら言った。
「………う、ん。会えるよ?一週間まってね?………そうすれば、また、会え、る、から……」
そう言うとミシェルは消えてしまった。
「ミシェルッ!?」
リクは泣いていた。
「はぁ。何とかここまできたなぁ~。ここまでくれば後は………」
ミシェルは髪の毛を一本切ると、風が舞う時に合わせて指から髪の毛を放した。すると一本の髪の毛は空へと高く飛んで行った。
「はは、これで来るかなぁ?来たら嬉しいんだけどなぁ。」
『ギィーー………バタンッ!!』
「ミシェルっ!!居るっスかッ!?」
「あ、リクたん♡やだ~来てくれ………ゴホッゴホッ!!」
「ミシェルっ!?」
ミシェルは咳をしながらへたれ込む。リクはすぐさま近くへ駆け込む。
「大丈夫!?じゃないよね………どこか悪い所でもあるの?」
「あは、は………だ、大丈夫さ。帰れば、ね………」
「帰る?」
リクは“帰る”の意味が分からなかった。その時、優一が駆けつけた。
「ミシェルッ!大丈夫か!?」
「あっ!ユーイチ!!」
「リク!?」
リクがいることは想像できなかったらしい。
「あのー。消えそう。」
「「えっ?」」
良く見ると、ミシェルの身体が透け始めていた。
「ミシェル!?ど、どど、どうなってんの!?」
「なんだよ!このテンプレはっ!あっ。だ、大丈夫か?ミシェル?」
ミシェルは目蓋をゆっくりと閉じようとするのを止めようとするリク。
ー…………閉じさせて?閉じないと帰れなくて消えちゃうんだけど。ホントに消えちゃうんだけど?
「寝ちゃ駄目だよ!寝たら死んじゃうよ!!」
ーそれ、寒い所じゃないかな?
「寝たそうにしてるんだ。寝させてあげなよ。」
ーおっ!優一クン良いこと言うね!死んじゃってるけど(日本で
「だ、だってっ!」
切羽詰まるような顔をするリク。気の毒だが、ミシェルは帰らなければならない。消えてしまえば元も子も無い。
ー………信じて貰えるか分からないけど…………
「ミシェルは神様なんだ。」
「はっ?」
当然、この状況で言うのはどうかと自分でも思うが、真実を言えば信じて貰えると言う確信が少しあった。
「ミシェルはイレギュラーでこの世界に来ているんだ。この世界にいられる時間は少ない。けど、見届ける物としてミシェルはここに来たんだ。」
ーわからんけど。
「ずっとここにいれば、消えてしまう。だから帰らなければならないんだ。」
ー多分。消えそうだし。
「ミシェルって神様なの?」
「うん。まぁ。そう、かな?」
「…………また、会える?」
ミシェルは辛そうながら言った。
「………う、ん。会えるよ?一週間まってね?………そうすれば、また、会え、る、から……」
そう言うとミシェルは消えてしまった。
「ミシェルッ!?」
リクは泣いていた。
0
お気に入りに追加
512
あなたにおすすめの小説
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
美少年に転生したらヤンデレ婚約者が出来ました
SEKISUI
BL
ブラック企業に勤めていたOLが寝てそのまま永眠したら美少年に転生していた
見た目は勝ち組
中身は社畜
斜めな思考の持ち主
なのでもう働くのは嫌なので怠惰に生きようと思う
そんな主人公はやばい公爵令息に目を付けられて翻弄される
完結・虐げられオメガ側妃なので敵国に売られたら激甘ボイスのイケメン溺愛王が甘やかしてくれました
美咲アリス
BL
虐げられオメガ側妃のシャルルは敵国への貢ぎ物にされた。敵国のアルベルト王は『人間を食べる』という恐ろしい噂があるアルファだ。けれども実際に会ったアルベルト王はものすごいイケメン。しかも「今日からそなたは国宝だ」とシャルルに激甘ボイスで囁いてくる。「もしかして僕は国宝級の『食材』ということ?」シャルルは恐怖に怯えるが、もちろんそれは大きな勘違いで⋯⋯? 虐げられオメガと敵国のイケメン王、ふたりのキュン&ハッピーな異世界恋愛オメガバースです!
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です!
小説家になろうでも10位獲得しました!
そして、カクヨムでもランクイン中です!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。
いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。
欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・
●●●●●●●●●●●●●●●
小説家になろうで執筆中の作品です。
アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。
現在見直し作業中です。
変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。
転生悪役令息、雌落ち回避で溺愛地獄!?義兄がラスボスです!
めがねあざらし
BL
人気BLゲーム『ノエル』の悪役令息リアムに転生した俺。
ゲームの中では「雌落ちエンド」しか用意されていない絶望的な未来が待っている。
兄の過剰な溺愛をかわしながらフラグを回避しようと奮闘する俺だが、いつしか兄の目に奇妙な影が──。
義兄の溺愛が執着へと変わり、ついには「ラスボス化」!?
このままじゃゲームオーバー確定!?俺は義兄を救い、ハッピーエンドを迎えられるのか……。
※タイトル変更(2024/11/27)
ちっちゃくなった俺の異世界攻略
鮨海
ファンタジー
あるとき神の采配により異世界へ行くことを決意した高校生の大輝は……ちっちゃくなってしまっていた!
精霊と神様からの贈り物、そして大輝の力が試される異世界の大冒険?が幕を開ける!
普通の学生だった僕に男しかいない世界は無理です。帰らせて。
かーにゅ
BL
「君は死にました」
「…はい?」
「死にました。テンプレのトラックばーんで死にました」
「…てんぷれ」
「てことで転生させます」
「どこも『てことで』じゃないと思います。…誰ですか」
BLは軽い…と思います。というかあんまりわかんないので年齢制限のどこまで攻めるか…。
オッサン、エルフの森の歌姫【ディーバ】になる
クロタ
BL
召喚儀式の失敗で、現代日本から異世界に飛ばされて捨てられたオッサン(39歳)と、彼を拾って過保護に庇護するエルフ(300歳、外見年齢20代)のお話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる