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8篇
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シギュンは彼を追うことはせず嗚咽を漏らし、エアリエルは彼女の身体を包み込み、共に涙を流す。フェンリルはそんな彼女達を横目に、ゆっくりとロキの後を追う。それに気付いたロキが立ち止まり、振り返らず彼に話しかける。
「……ボクについてくる必要はないんだぞ、フェンリル」
それに対しフェンリルは、首を横に振った。
「止められなかった。その、責任を取りたいんだ」
ロキは、彼の言う止められなかった責任というものを、理解する事は出来なかった。だからといって、聞いたとしても彼はきっと何も話さないだろう。そんな彼にロキは「……勝手にしろ」と言い放ち、再び歩き出す。
寒さで縁が凍りついている地下牢の出入り口は、夜中だからか微かな灯りだけが漏れている。その灯りを頼りに、ロキは地下牢から一歩出た。
その瞬間、彼に幾つもの刃が向けられる。
「……随分と熱烈な歓迎だな」
多くの戦士達や神族が、ロキのいる地下牢を大きく円を描く様に囲んでいた。彼の背後へとやってきたフェンリルは、彼等に向かって唸り声を聞かせる。それもあってか彼等の手や身体は震えながらも、ロキに向ける弓矢や剣の標準を狂わさぬようにいる。その中央から、テュールと傷だらけのフレイとフレイヤが現れた。
「フェンリル。兄妹はどうした? 彼等の捜索を頼むために拘束を解いたんだが。それに……なぜ邪神ロキが外に出ている?」
テュールの問いに、フェンリルは一歩前に出て話し始める。
「兄妹は、死んだ」
フェンリルの言葉に、戦士やテュール、特にフレイとフレイヤが息を呑む。
「ナリは死んでしまった。ナルも、死を選んだ」
フェンリルは牙を剥き出しにし、テュール達に怒りをぶつける。
「……貴様等、神族が! 彼等を殺したのだ!」
フレイヤは膝から崩れ落ち、涙を流す。小さな声で「ごめん、ごめんなさい。ナリ、ナルっ」と、後悔の念を呟く。
「あぁ……そういえば仲が良かったよな、君達は」
と、ロキは自身の手に炎を纏わせる。
「子供達なら、君たちのように神族と仲良くなれる。そう思ってた。そう、思ってたんだけどなぁ……」
それと合わせて彼の足元の地面一体に敷き詰められている雪が、一瞬にして水へと溶けていく。
「くだらねぇ。あぁ、くそくだらねぇよ。……殺すなら、ボクだけにしろよ。子供達は……関係ねぇだろうが」
彼の頭上に舞う雪も、地面へと落ちる前に全て溶けていく。
テュールは冷静に、ロキへと話しかける。
「ロキ。我等は兄妹を守ろうとーーっ」
「うるせぇ!」
テュールの話をロキの怒号が遮る。
「テメェ等のお望み通り……邪神になってやるよ」
彼は炎を纏わせた片腕を空へと上げる。
「死ね」
腕が振り下ろされるのと同時に、戦士達や多くの神族達の足元に火柱が生まれる。無事にかわした者もいれば、逃げ遅れた者達もおり、灼熱の炎に包まれた彼等は苦痛の叫びと共に一瞬にして灰と化していく。
テュール達は。
「皆、無事か」
「……っ! トール様っ!」
炎の痛みを感じずにいたテュールが目を開けると、そこには間一髪の所で彼等を救い出したトールの姿があった。トールはゆっくりテュールと豊穣の兄妹を地面へ置き、ロキを見据える。
ロキはなおも、冷たく険しい目つきで火柱を生み、ここ一帯を雪の海から火の海へと変えていった。フェンリルも、火柱から逃げた者達を追って噛み殺し、こちらも血の海を生み出そうとしている。
「……ロキ、なんてことを。テュール、動けるか?」
「はい。しかし……」
テュールの目線は、豊穣の兄妹へと向けられる。フレイヤは自身がしてしまった事の大きさに気力を無くし、そんな妹をフレイは抱きしめているが、彼も今から戦いが出来るような状態では無かった。
「今は、仕方が無い。動ける者だけで、ロキとフェンリルをーーっ!」
トールが生き残って動ける神族やエインヘリヤル達に声をかけとうとした、その瞬間。
ロキが生み出していた炎柱の、何十倍もの大きさの炎が渦を巻き、ロキと神族の間に大きな壁を造りあげる。そしてそれは、ロキが作り出したものではなかった。
「ロキ、落ち着け」
その渦の中へと、空中からある者が降りてくる。
「ファフニール……邪魔すんなっ!」
ロキの憤怒を、ファフニールは哀傷に満ちた目を向ける。
「怒りを晒すな、ロキ」
「煩い! ボクに指図するな!」
ファフニールの話に聞く耳を持たぬロキに対し、彼はある名を出す。
「スルト様がお呼びだ」
その名を聞いたロキは、瞬きもせず動きを止めた。
「従え、ロキ」
ファフニールの一喝に、ロキは目をギュッと閉じ、黙って頷いた。それを見届けたファフニールはロキを乗せるために姿勢を低くさせる。ロキはそのまま彼の背へと乗ろうとした。
「ロキ」
シギュン達が、地下牢から姿を現す。ロキはシギュンを見つめる。何も言わず、見つめている。彼女が認めなかった、冷たくなった瞳で。
彼女もまた、彼の名を呼びながらもそれだけで、何も言わずに変わってしまった夫を見つめていた。
「……フェンリル」
ロキは彼女の名ではなく、傍にいたフェンリルへと声をかける。
「三人を安全な場所へ……森の奥まで連れて行ってくれ」
と。フェンリルは黙って頷いて走っていく。フェンリルは迅速に彼女達を自身の背中へと乗せ、炎の壁が欠けている場所を潜り抜けいった。
ロキはシギュンが見えなくなるまで。シギュンはロキが見えなくなるまで。見つめ合った。
完全に彼等の姿が見えなくなったのを見届けたロキはようやくファフニールの背中へと乗り込む。
ファフニールは身体を上げ、翼を広げる。その風で、灰や火の粉が雪のように空気中を舞う。翼を何度も何度も羽ばたかせ、ファフニールは神の国を見下ろすほどの高さまで飛んだ。
そこから地下牢のあった周辺がよく見えた。生き残っていた神族や戦士達は追わずにロキとファフニールを見ており、所々に炎柱や炎の壁が地面で舞っている。
ファフニールはそのまま進路を炎の国へと向かって、飛んでいく。ロキはだんだんと遠くなっていく神の国を見ていた。
彼の怒りは、上空の冷たい空気によって冷やされたのか。今の彼は冷静さを取り戻していた。
ロキの頬に、涙が伝う。それは止まることを知らず、彼の目からいくつもいくつも流れ落ちていく。彼が何度も何度も拭おうとも、その涙は止まることなく。
彼は、静かに泣いた。
◇
そうして重く暗い空を飛んでいたファフニールが、目的地である炎の国へと降り立った。彼が降り立つと、慌てた様子のスルトとシンモラが彼の傍へと駆け寄った。
「ファフニール、よくやった。……ロキ」
スルトが、未だファフニールの背中から降りぬ我が子の名を呼ぶ。シンモラもファフニールの背に乗り、ロキに呼びかける。が、彼はなんの返事もせず、ファフニールの硬い背中に顔を埋めて、黙っているだけであった。
「ロキ。……大丈夫か?」
スルトは、優しく彼に声をかけた。彼は、何も話さない。シンモラが彼の頭に手をかけようとした、が。
「やめてくれ」
それを、怒気の含んだ声を出し、手で振り払った。その拍子に上げられたロキの顔は、この一瞬で酷くやつれていた。そこに、いつもの陽気な彼は居ない。
そんな彼の状態に心を痛めるスルト達に、「なんで」とロキは声をあげる。
「なんで、呼び出したんだ? しかも、あんなタイミングで」
そのロキの問いかけに、スルトは目を逸らしながら「嫌な予感がしてな」と返した。しかし、それは。
「嘘だな」
ロキは、見抜いてた。いや、もしもそうでなくても、そうであっても、ロキはスルトに聞かなければいけないことがあるのだ。
「こうなるって、誰かから聞いてたんだろう? アンタが大事にしてる世界樹とかさ」
ロキの口から出された単語に、スルトの大きな図体が強ばらせながら「すまない」と謝った。そんな彼にロキは「謝るなら、さ」と。
「ボクの願いを聞いてくれよ、父さん」
世界の、夜が明ける。ロキの、覚悟と共に。
「……ボクについてくる必要はないんだぞ、フェンリル」
それに対しフェンリルは、首を横に振った。
「止められなかった。その、責任を取りたいんだ」
ロキは、彼の言う止められなかった責任というものを、理解する事は出来なかった。だからといって、聞いたとしても彼はきっと何も話さないだろう。そんな彼にロキは「……勝手にしろ」と言い放ち、再び歩き出す。
寒さで縁が凍りついている地下牢の出入り口は、夜中だからか微かな灯りだけが漏れている。その灯りを頼りに、ロキは地下牢から一歩出た。
その瞬間、彼に幾つもの刃が向けられる。
「……随分と熱烈な歓迎だな」
多くの戦士達や神族が、ロキのいる地下牢を大きく円を描く様に囲んでいた。彼の背後へとやってきたフェンリルは、彼等に向かって唸り声を聞かせる。それもあってか彼等の手や身体は震えながらも、ロキに向ける弓矢や剣の標準を狂わさぬようにいる。その中央から、テュールと傷だらけのフレイとフレイヤが現れた。
「フェンリル。兄妹はどうした? 彼等の捜索を頼むために拘束を解いたんだが。それに……なぜ邪神ロキが外に出ている?」
テュールの問いに、フェンリルは一歩前に出て話し始める。
「兄妹は、死んだ」
フェンリルの言葉に、戦士やテュール、特にフレイとフレイヤが息を呑む。
「ナリは死んでしまった。ナルも、死を選んだ」
フェンリルは牙を剥き出しにし、テュール達に怒りをぶつける。
「……貴様等、神族が! 彼等を殺したのだ!」
フレイヤは膝から崩れ落ち、涙を流す。小さな声で「ごめん、ごめんなさい。ナリ、ナルっ」と、後悔の念を呟く。
「あぁ……そういえば仲が良かったよな、君達は」
と、ロキは自身の手に炎を纏わせる。
「子供達なら、君たちのように神族と仲良くなれる。そう思ってた。そう、思ってたんだけどなぁ……」
それと合わせて彼の足元の地面一体に敷き詰められている雪が、一瞬にして水へと溶けていく。
「くだらねぇ。あぁ、くそくだらねぇよ。……殺すなら、ボクだけにしろよ。子供達は……関係ねぇだろうが」
彼の頭上に舞う雪も、地面へと落ちる前に全て溶けていく。
テュールは冷静に、ロキへと話しかける。
「ロキ。我等は兄妹を守ろうとーーっ」
「うるせぇ!」
テュールの話をロキの怒号が遮る。
「テメェ等のお望み通り……邪神になってやるよ」
彼は炎を纏わせた片腕を空へと上げる。
「死ね」
腕が振り下ろされるのと同時に、戦士達や多くの神族達の足元に火柱が生まれる。無事にかわした者もいれば、逃げ遅れた者達もおり、灼熱の炎に包まれた彼等は苦痛の叫びと共に一瞬にして灰と化していく。
テュール達は。
「皆、無事か」
「……っ! トール様っ!」
炎の痛みを感じずにいたテュールが目を開けると、そこには間一髪の所で彼等を救い出したトールの姿があった。トールはゆっくりテュールと豊穣の兄妹を地面へ置き、ロキを見据える。
ロキはなおも、冷たく険しい目つきで火柱を生み、ここ一帯を雪の海から火の海へと変えていった。フェンリルも、火柱から逃げた者達を追って噛み殺し、こちらも血の海を生み出そうとしている。
「……ロキ、なんてことを。テュール、動けるか?」
「はい。しかし……」
テュールの目線は、豊穣の兄妹へと向けられる。フレイヤは自身がしてしまった事の大きさに気力を無くし、そんな妹をフレイは抱きしめているが、彼も今から戦いが出来るような状態では無かった。
「今は、仕方が無い。動ける者だけで、ロキとフェンリルをーーっ!」
トールが生き残って動ける神族やエインヘリヤル達に声をかけとうとした、その瞬間。
ロキが生み出していた炎柱の、何十倍もの大きさの炎が渦を巻き、ロキと神族の間に大きな壁を造りあげる。そしてそれは、ロキが作り出したものではなかった。
「ロキ、落ち着け」
その渦の中へと、空中からある者が降りてくる。
「ファフニール……邪魔すんなっ!」
ロキの憤怒を、ファフニールは哀傷に満ちた目を向ける。
「怒りを晒すな、ロキ」
「煩い! ボクに指図するな!」
ファフニールの話に聞く耳を持たぬロキに対し、彼はある名を出す。
「スルト様がお呼びだ」
その名を聞いたロキは、瞬きもせず動きを止めた。
「従え、ロキ」
ファフニールの一喝に、ロキは目をギュッと閉じ、黙って頷いた。それを見届けたファフニールはロキを乗せるために姿勢を低くさせる。ロキはそのまま彼の背へと乗ろうとした。
「ロキ」
シギュン達が、地下牢から姿を現す。ロキはシギュンを見つめる。何も言わず、見つめている。彼女が認めなかった、冷たくなった瞳で。
彼女もまた、彼の名を呼びながらもそれだけで、何も言わずに変わってしまった夫を見つめていた。
「……フェンリル」
ロキは彼女の名ではなく、傍にいたフェンリルへと声をかける。
「三人を安全な場所へ……森の奥まで連れて行ってくれ」
と。フェンリルは黙って頷いて走っていく。フェンリルは迅速に彼女達を自身の背中へと乗せ、炎の壁が欠けている場所を潜り抜けいった。
ロキはシギュンが見えなくなるまで。シギュンはロキが見えなくなるまで。見つめ合った。
完全に彼等の姿が見えなくなったのを見届けたロキはようやくファフニールの背中へと乗り込む。
ファフニールは身体を上げ、翼を広げる。その風で、灰や火の粉が雪のように空気中を舞う。翼を何度も何度も羽ばたかせ、ファフニールは神の国を見下ろすほどの高さまで飛んだ。
そこから地下牢のあった周辺がよく見えた。生き残っていた神族や戦士達は追わずにロキとファフニールを見ており、所々に炎柱や炎の壁が地面で舞っている。
ファフニールはそのまま進路を炎の国へと向かって、飛んでいく。ロキはだんだんと遠くなっていく神の国を見ていた。
彼の怒りは、上空の冷たい空気によって冷やされたのか。今の彼は冷静さを取り戻していた。
ロキの頬に、涙が伝う。それは止まることを知らず、彼の目からいくつもいくつも流れ落ちていく。彼が何度も何度も拭おうとも、その涙は止まることなく。
彼は、静かに泣いた。
◇
そうして重く暗い空を飛んでいたファフニールが、目的地である炎の国へと降り立った。彼が降り立つと、慌てた様子のスルトとシンモラが彼の傍へと駆け寄った。
「ファフニール、よくやった。……ロキ」
スルトが、未だファフニールの背中から降りぬ我が子の名を呼ぶ。シンモラもファフニールの背に乗り、ロキに呼びかける。が、彼はなんの返事もせず、ファフニールの硬い背中に顔を埋めて、黙っているだけであった。
「ロキ。……大丈夫か?」
スルトは、優しく彼に声をかけた。彼は、何も話さない。シンモラが彼の頭に手をかけようとした、が。
「やめてくれ」
それを、怒気の含んだ声を出し、手で振り払った。その拍子に上げられたロキの顔は、この一瞬で酷くやつれていた。そこに、いつもの陽気な彼は居ない。
そんな彼の状態に心を痛めるスルト達に、「なんで」とロキは声をあげる。
「なんで、呼び出したんだ? しかも、あんなタイミングで」
そのロキの問いかけに、スルトは目を逸らしながら「嫌な予感がしてな」と返した。しかし、それは。
「嘘だな」
ロキは、見抜いてた。いや、もしもそうでなくても、そうであっても、ロキはスルトに聞かなければいけないことがあるのだ。
「こうなるって、誰かから聞いてたんだろう? アンタが大事にしてる世界樹とかさ」
ロキの口から出された単語に、スルトの大きな図体が強ばらせながら「すまない」と謝った。そんな彼にロキは「謝るなら、さ」と。
「ボクの願いを聞いてくれよ、父さん」
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