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第九章 宝物の正体
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五時間目のチャイムが鳴ってから、ニ十分ほどがたちました。
太陽はすこし校舎のむこうに移動しましたが、日が暮れるまでは、まだすこし時間がありそうです。
ピン子は、校舎の時計をかくにんしてから、
「野良猫のお腹が満たされても気を抜かないようにしよう。クロスケが言ってたように、暗くなるまえには、教室に帰らないとね」
ぼくとジョーに、言いました。
「うん! じゃあ、つぎはなにをしてあそぼうか?」
「きょうはもう、走るのはいやだぜ。クタクタだ……気のせいかもしれねえが、鬼ごっこでも梅の種蹴りでも、いつもおれだけ走りまわってる気がするんだよなっ」
ジョーは、自分がジャンケンに弱いことに、気がつきはじめたようです。
「でも、たしかに。きょうはドキドキと緊張から冒険がはじまって、とちゅうでジョーを追いかけまわしたりもして、ぼくもクタクタだよ」
「う~ん、だよねぇ……走らなくて、ゆっくりとあそべること……あっ、そうだわ!」
するとピン子は、目のまえにそびえ立っている、桜の木に登ろうと提案したのです。
「ひなたぼっこ第二弾よ! この木のてっぺんに登れば、小太郎くんやサクラちゃん、ケイタくんがいる教室のなかも、きっと見えるにちがいないわ!」
「うん。それはぜったいに登ったほうがよさそうだね」
ケイタくんと聞いて、ぼくはすぐに賛成したのです。
「おれも賛成だぜ! サクラが、ちゃんと勉強しているか気になるしな!」
「じゃあ、決まりね」
太陽はすこし校舎のむこうに移動しましたが、日が暮れるまでは、まだすこし時間がありそうです。
ピン子は、校舎の時計をかくにんしてから、
「野良猫のお腹が満たされても気を抜かないようにしよう。クロスケが言ってたように、暗くなるまえには、教室に帰らないとね」
ぼくとジョーに、言いました。
「うん! じゃあ、つぎはなにをしてあそぼうか?」
「きょうはもう、走るのはいやだぜ。クタクタだ……気のせいかもしれねえが、鬼ごっこでも梅の種蹴りでも、いつもおれだけ走りまわってる気がするんだよなっ」
ジョーは、自分がジャンケンに弱いことに、気がつきはじめたようです。
「でも、たしかに。きょうはドキドキと緊張から冒険がはじまって、とちゅうでジョーを追いかけまわしたりもして、ぼくもクタクタだよ」
「う~ん、だよねぇ……走らなくて、ゆっくりとあそべること……あっ、そうだわ!」
するとピン子は、目のまえにそびえ立っている、桜の木に登ろうと提案したのです。
「ひなたぼっこ第二弾よ! この木のてっぺんに登れば、小太郎くんやサクラちゃん、ケイタくんがいる教室のなかも、きっと見えるにちがいないわ!」
「うん。それはぜったいに登ったほうがよさそうだね」
ケイタくんと聞いて、ぼくはすぐに賛成したのです。
「おれも賛成だぜ! サクラが、ちゃんと勉強しているか気になるしな!」
「じゃあ、決まりね」
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