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第四章 橋をかけるジョー
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しばらくたって、いや、1秒ぐらいのことだったかもしれません。
「ぼくが、冒険に、いく?」
もういちど、ぼくがつぶやくと、
「そうだ、ゴー。冒険だ、楽しそうじゃねえかっ、がっはは!」
立ちあがったジョーが、ぼくの肩に、ポンと手を置きました。
「ほんとにほんとに、冒険にいくのっ?」
「行ってみる価値、あるんじゃねえか!」
ジョーはこわがるどころか、なんと笑いながら、賛成するのでした。
――ドキドキ、ドっキン!
ぼくは言葉をうしなったまま、ふたりのことを、じっと見つめました。
ピン子とジョーの目は、太陽のように、キラキラと輝いているのです。
「ぼくが、外の世界に……でも、でも」
ぼくはふと、教室を探しまわっている、もちぬしのケイタくんを見つめました。
(ぼくがいないと、ケイタくんは、困るかな? いま描いている、ケイタくんの漫画はどうなるの? ロボファイターは、もう描けなくなっちゃうのかな?)
――ぼくがいなくなったら、きっと、きっと困るにちがいない!
とんっ、ととんっ!
そのとき、ピン子とジョーが、ぼくの肩を力強くたたきました。
「ゴー、行ってみようよ。外の世界に!」
「そうだ、人生は、冒険だ、がっはは!」
「ぼうけん――人生は、冒険?」
ふしぎでした。
冒険と口ずさむたびに、ぼくの胸はドキドキしてしまうのです。
(こんな気もち、はじめてだ)
胸がドキドキするのは、なにかの合図じゃないかと思いました。
まるで冒険のほうが、まだ見たことのない世界に、ぼくを連れていこうとしている気がするのです。ここで足を踏みださないと、(きっと後悔する――)、そう思いました。
「……ぼ、ぼくっ、行ってみたい!」
気がつくと、ぼくは、そうつぶやいていたのです。
「ぼくはっ、外の世界に行きたい!」
「がっはは! じゃあ、決まりだ!」
「ゴー、そうこなきゃね! つぎ会うときは、三人で冒険に出発だね」
ピン子が右手をさしだすと、ぼくもジョーも右手をさしだしました。
手を重ね、文房具なかよし三人組が、おたがいを見てうなずきます。
「ゴー、ジョー。つぎ手足がはえたら、外の世界へと出発するわよ!」
ピン子の合図に、ぼくは、わくわくして全身が震えました。
すると、背後でもちぬしの声がして、
「……あ、ケイタくん」
ぼくはケイタくんにつかまりました。
「ぼくの消しゴムが、教室の窓に? それに、えんぴつと、じょうぎまで……これは、ほんとに、学校の七不思議かもしれない」
ケイタくんは、きょとんとした顔で、小太郎くんとサクラさんを呼びました。
こうして、ぼくたちは、あっという間にもちぬしに見つかってしまいました。
(でも、つぎは冒険だ! あ~っ、はやく、ピン子とジョーに会えるといいな)
手足が消えかかっても、ぼくはまだ、わくわくしていたのです――シュルル。
「ぼくが、冒険に、いく?」
もういちど、ぼくがつぶやくと、
「そうだ、ゴー。冒険だ、楽しそうじゃねえかっ、がっはは!」
立ちあがったジョーが、ぼくの肩に、ポンと手を置きました。
「ほんとにほんとに、冒険にいくのっ?」
「行ってみる価値、あるんじゃねえか!」
ジョーはこわがるどころか、なんと笑いながら、賛成するのでした。
――ドキドキ、ドっキン!
ぼくは言葉をうしなったまま、ふたりのことを、じっと見つめました。
ピン子とジョーの目は、太陽のように、キラキラと輝いているのです。
「ぼくが、外の世界に……でも、でも」
ぼくはふと、教室を探しまわっている、もちぬしのケイタくんを見つめました。
(ぼくがいないと、ケイタくんは、困るかな? いま描いている、ケイタくんの漫画はどうなるの? ロボファイターは、もう描けなくなっちゃうのかな?)
――ぼくがいなくなったら、きっと、きっと困るにちがいない!
とんっ、ととんっ!
そのとき、ピン子とジョーが、ぼくの肩を力強くたたきました。
「ゴー、行ってみようよ。外の世界に!」
「そうだ、人生は、冒険だ、がっはは!」
「ぼうけん――人生は、冒険?」
ふしぎでした。
冒険と口ずさむたびに、ぼくの胸はドキドキしてしまうのです。
(こんな気もち、はじめてだ)
胸がドキドキするのは、なにかの合図じゃないかと思いました。
まるで冒険のほうが、まだ見たことのない世界に、ぼくを連れていこうとしている気がするのです。ここで足を踏みださないと、(きっと後悔する――)、そう思いました。
「……ぼ、ぼくっ、行ってみたい!」
気がつくと、ぼくは、そうつぶやいていたのです。
「ぼくはっ、外の世界に行きたい!」
「がっはは! じゃあ、決まりだ!」
「ゴー、そうこなきゃね! つぎ会うときは、三人で冒険に出発だね」
ピン子が右手をさしだすと、ぼくもジョーも右手をさしだしました。
手を重ね、文房具なかよし三人組が、おたがいを見てうなずきます。
「ゴー、ジョー。つぎ手足がはえたら、外の世界へと出発するわよ!」
ピン子の合図に、ぼくは、わくわくして全身が震えました。
すると、背後でもちぬしの声がして、
「……あ、ケイタくん」
ぼくはケイタくんにつかまりました。
「ぼくの消しゴムが、教室の窓に? それに、えんぴつと、じょうぎまで……これは、ほんとに、学校の七不思議かもしれない」
ケイタくんは、きょとんとした顔で、小太郎くんとサクラさんを呼びました。
こうして、ぼくたちは、あっという間にもちぬしに見つかってしまいました。
(でも、つぎは冒険だ! あ~っ、はやく、ピン子とジョーに会えるといいな)
手足が消えかかっても、ぼくはまだ、わくわくしていたのです――シュルル。
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