10 / 44
まさに、因縁の戦いに決着をつけたのだ
しおりを挟む
みなさん、こんにちは。冒険者のエナことエターナだよ☆私の正体は内緒でお願いします!
さて、孤児院のみんなに別れを告げ次の目的地へと来た私だが……。そう、ドラゴン退治だ!私を丸飲みドン!した例のあいつだ!
なんとこのドラゴン、山のてっぺんに巣を作ってるらしい。この山に狩りにくると逆にドラゴンに狩られてしまうとは恐ろしきは弱肉強食の世界よ。そういえばこのドラゴンに丸飲みドン!された時もたまたまその山の上空付近をうろついていたんだっけ。私も狩られとりますがな。
確かにあのときのドラゴンは強かった。そして大きかった。……だが、今の私は絶対にかぁつ!!
「ちぇすとぉぉぉぉぉーーーー!!」
ちゅどーん!!
『ぴぎぃ』
「えっ!たまご……?!」
結果から言えば、私を丸飲みドン!したいつぞやのドラゴンは倒す事が出来た。……というか、和解した。
『……このたまごはワタシの子供です』
「あなたメスだったのね」
私とドラゴンは(私の一方的な)因縁の戦いの末、お互いを認め合う存在となったのだ。
『そうですか、あなた様は賢者様でしたか。まさかループの世界であなた様を丸飲みドンしていたとはまことに申し訳ございません』
器用に三つ指をついて頭を下げるドラゴンの姿に逆にこちらが申し訳なくなってきた。
「もういいのよ。たぶん時間軸的にその時のあなたは産まれたばかりの子供を守るためにピリピリしていたんだわ。そんな時に不審な私が近くをうろついていたらそりゃあ丸飲みドンするわよ!」
『ありがとうございます……。最近はこの巣の近くに人間や他のモンスターもやって来るので安心して眠ることも出来ませんでした。普段なら威嚇するだけで人間を殺したりしないのですが……つい』
てへ☆とこれまた器用にテヘペロするドラゴンママ。そんなテヘペロでどうにかなる案件でもないのだが、大事なたまごがある巣に武器を持った人間が近づいてきたらついやっちゃうのも仕方がないか。だって、村で聞いた話と違うよ!村の人たちに情報収集した時は山に一歩入っただけでドラゴンに襲われるって聞いたのに、ドラゴンママが言うにはかなり巣に近づいたり威嚇しても向かってくる人間にだけテヘペロしたそうだし!
「こうなったら、私も手助けするわ!」
こうして私は山に魔法をかけた。
まず、山のてっぺんに進もうとすると霧が現れて道に迷ってそのまま下山してしまう魔法だ。もちろん巣も認識出来ないようにしてあるし、ドラゴン狙いだった場合は記憶があやふやになるようにもした。ドラゴンは恐ろしい伝説級モンスターだが、その鱗や牙は一攫千金並みのお金になるらしい。きっとドリームチャンスを夢見た愚かな輩がたくさんいるのだろう。この辺も殿下が聖女と結ばれたあかつきには逆にドラゴンを保護生物に認定してくれるはずだ。なにせ聖女は博愛主義!ドラゴンママだって人間が襲ってこなければ何もしないと約束してくれたし、聖女となら心を通わせてもいいと言ってくれた。
『本当にありがとうございます、賢者様。これで安心して暮らせます……。あの、厚かましいとは思いますがもうひとつだけお願いが』
『ぴぎぃ』
ドラゴンママのお腹の下からもぞもぞとはい出てきたのはさっき産まれたばかりの赤ちゃんドラゴンだ。拙い動きで羽を動かし、なんと私の腕の中に飛びこんできた。その体にはドラゴンママと同じ黄色い鱗が黄水晶のように輝いている。
『その子が、賢者様と一緒に行きたいと言っているのです。本当なら産まれるのはまだ数年先だったはずなのですが、ここで孵化したのもなにかの縁だと思いまして』
「……連れて行っちゃっていいの?あなたの子供なのに」
『その子がそう望んでいますので。きっと賢者様のお役に立てると思います』
赤ちゃんドラゴンに視線をうつすと、うるうるキュルンとした瞳で私を見つめてくる。その瞳の色は私と同じブルーサファイア色だった。
確かにドラゴンが味方でいてくれるなら、断罪されたあとも生き残れる確率が上がるだろう。断罪後に死から逃げ切れたら、ドラゴンを連れた悪役令嬢兼賢者というのも悪くない。
「そうね……。でも私についてくるなら絶対に自分の命を優先すると約束出来る?今までのループでは私は必ず死んでいたの。今度は死なないようにするつもりだけど、私の死に巻き込まれそうになったら、私から離れてドラゴンママの元へ帰るのよ。絶対よ?」
『ぴぎぃ!』
わかったのかわかってないのか、赤ちゃんドラゴンは尻尾をピン!として瞳を輝かせた。
「うーん、心配ね。もしものときはドラゴンママがこの子を迎えに来てくれない?生き残るつもりだけどこのテンプレ世界でどこまでやれるかはまだ自信がないのよ」
『それでしたらワタシの鱗をお持ち下さい。緊急事態にその鱗を割って下さればワタシにはその場所がわかります。そうすれば、即座にお迎えに上がりますので』
そう言ってドラゴンママは黄水晶色の鱗を1枚渡してくれた。私はそれを魔法でネックレスに加工して首からぶら下げる。ドラゴンの鱗だとバレたら盗もうとする人間もいるから宝石に見えるように認識阻害の魔法もかけておいた。
「ありがとう、ドラゴンママ!もしものときはこの子を連れて逃げてね!赤ちゃんドラゴンは……あ、名前ってつけても大丈夫?このままじゃ呼びにくいし」
『もちろんです』
こうして私は赤ちゃんドラゴンに「アンバー」と名付け、ドラゴンママに別れを告げたのだった。
ドラゴンママはエターナと我が子が消えた方向を見て、嬉しそうに目を細める。
『……賢者様。いいえ、きっとあの方こそが“真の聖女様”に違いない。ドラゴンであるワタシと心を通わせ、我が子があんなにも心を許す人間なのだから』
聖女とは、果てしなく強く、そして全てを守り慈しむ存在。ドラゴンを恐れずに立ち向かい、話合いに応じる人間など聖女以外にはありえないだろう。
ドラゴンは天に向かって吼えた。『聖女が現れた』と。
それは空に、大地に、海に響き渡り、いまだ存在を隠しているモンスターたちに伝わった。真の聖女が現れたのならば災害を起こすのは控えねばならぬなと、暗黙の了解があったとかなかったとか。(もしも怪魚が生きていたら、即座に住処を変えていただろうに……残念!)
余談。
「もうあの山にドラゴンはいませんでした!どうやら他の山に住処を変えたようです!」
ドラゴンに怯えていた村の村長に冒険者として調査を終え報告をしに行く。私が新米冒険者だと知り疑いの目で見て来たのでたまたま通りかかった他の冒険者に頼みさらに調査をしてもらった。
「いやぁ、本当にドラゴンはいませんでした。そちらが言われていた巣もありませんでしたよ」
男性冒険者のその言葉にやっと納得してくれた村長だった。ちなみにアンバーは私の肩に乗っているが、他の人にはちょっと変わったトカゲだと認識されているはずだ。
トカゲを連れた新米冒険者エナの爆誕である!
さて、孤児院のみんなに別れを告げ次の目的地へと来た私だが……。そう、ドラゴン退治だ!私を丸飲みドン!した例のあいつだ!
なんとこのドラゴン、山のてっぺんに巣を作ってるらしい。この山に狩りにくると逆にドラゴンに狩られてしまうとは恐ろしきは弱肉強食の世界よ。そういえばこのドラゴンに丸飲みドン!された時もたまたまその山の上空付近をうろついていたんだっけ。私も狩られとりますがな。
確かにあのときのドラゴンは強かった。そして大きかった。……だが、今の私は絶対にかぁつ!!
「ちぇすとぉぉぉぉぉーーーー!!」
ちゅどーん!!
『ぴぎぃ』
「えっ!たまご……?!」
結果から言えば、私を丸飲みドン!したいつぞやのドラゴンは倒す事が出来た。……というか、和解した。
『……このたまごはワタシの子供です』
「あなたメスだったのね」
私とドラゴンは(私の一方的な)因縁の戦いの末、お互いを認め合う存在となったのだ。
『そうですか、あなた様は賢者様でしたか。まさかループの世界であなた様を丸飲みドンしていたとはまことに申し訳ございません』
器用に三つ指をついて頭を下げるドラゴンの姿に逆にこちらが申し訳なくなってきた。
「もういいのよ。たぶん時間軸的にその時のあなたは産まれたばかりの子供を守るためにピリピリしていたんだわ。そんな時に不審な私が近くをうろついていたらそりゃあ丸飲みドンするわよ!」
『ありがとうございます……。最近はこの巣の近くに人間や他のモンスターもやって来るので安心して眠ることも出来ませんでした。普段なら威嚇するだけで人間を殺したりしないのですが……つい』
てへ☆とこれまた器用にテヘペロするドラゴンママ。そんなテヘペロでどうにかなる案件でもないのだが、大事なたまごがある巣に武器を持った人間が近づいてきたらついやっちゃうのも仕方がないか。だって、村で聞いた話と違うよ!村の人たちに情報収集した時は山に一歩入っただけでドラゴンに襲われるって聞いたのに、ドラゴンママが言うにはかなり巣に近づいたり威嚇しても向かってくる人間にだけテヘペロしたそうだし!
「こうなったら、私も手助けするわ!」
こうして私は山に魔法をかけた。
まず、山のてっぺんに進もうとすると霧が現れて道に迷ってそのまま下山してしまう魔法だ。もちろん巣も認識出来ないようにしてあるし、ドラゴン狙いだった場合は記憶があやふやになるようにもした。ドラゴンは恐ろしい伝説級モンスターだが、その鱗や牙は一攫千金並みのお金になるらしい。きっとドリームチャンスを夢見た愚かな輩がたくさんいるのだろう。この辺も殿下が聖女と結ばれたあかつきには逆にドラゴンを保護生物に認定してくれるはずだ。なにせ聖女は博愛主義!ドラゴンママだって人間が襲ってこなければ何もしないと約束してくれたし、聖女となら心を通わせてもいいと言ってくれた。
『本当にありがとうございます、賢者様。これで安心して暮らせます……。あの、厚かましいとは思いますがもうひとつだけお願いが』
『ぴぎぃ』
ドラゴンママのお腹の下からもぞもぞとはい出てきたのはさっき産まれたばかりの赤ちゃんドラゴンだ。拙い動きで羽を動かし、なんと私の腕の中に飛びこんできた。その体にはドラゴンママと同じ黄色い鱗が黄水晶のように輝いている。
『その子が、賢者様と一緒に行きたいと言っているのです。本当なら産まれるのはまだ数年先だったはずなのですが、ここで孵化したのもなにかの縁だと思いまして』
「……連れて行っちゃっていいの?あなたの子供なのに」
『その子がそう望んでいますので。きっと賢者様のお役に立てると思います』
赤ちゃんドラゴンに視線をうつすと、うるうるキュルンとした瞳で私を見つめてくる。その瞳の色は私と同じブルーサファイア色だった。
確かにドラゴンが味方でいてくれるなら、断罪されたあとも生き残れる確率が上がるだろう。断罪後に死から逃げ切れたら、ドラゴンを連れた悪役令嬢兼賢者というのも悪くない。
「そうね……。でも私についてくるなら絶対に自分の命を優先すると約束出来る?今までのループでは私は必ず死んでいたの。今度は死なないようにするつもりだけど、私の死に巻き込まれそうになったら、私から離れてドラゴンママの元へ帰るのよ。絶対よ?」
『ぴぎぃ!』
わかったのかわかってないのか、赤ちゃんドラゴンは尻尾をピン!として瞳を輝かせた。
「うーん、心配ね。もしものときはドラゴンママがこの子を迎えに来てくれない?生き残るつもりだけどこのテンプレ世界でどこまでやれるかはまだ自信がないのよ」
『それでしたらワタシの鱗をお持ち下さい。緊急事態にその鱗を割って下さればワタシにはその場所がわかります。そうすれば、即座にお迎えに上がりますので』
そう言ってドラゴンママは黄水晶色の鱗を1枚渡してくれた。私はそれを魔法でネックレスに加工して首からぶら下げる。ドラゴンの鱗だとバレたら盗もうとする人間もいるから宝石に見えるように認識阻害の魔法もかけておいた。
「ありがとう、ドラゴンママ!もしものときはこの子を連れて逃げてね!赤ちゃんドラゴンは……あ、名前ってつけても大丈夫?このままじゃ呼びにくいし」
『もちろんです』
こうして私は赤ちゃんドラゴンに「アンバー」と名付け、ドラゴンママに別れを告げたのだった。
ドラゴンママはエターナと我が子が消えた方向を見て、嬉しそうに目を細める。
『……賢者様。いいえ、きっとあの方こそが“真の聖女様”に違いない。ドラゴンであるワタシと心を通わせ、我が子があんなにも心を許す人間なのだから』
聖女とは、果てしなく強く、そして全てを守り慈しむ存在。ドラゴンを恐れずに立ち向かい、話合いに応じる人間など聖女以外にはありえないだろう。
ドラゴンは天に向かって吼えた。『聖女が現れた』と。
それは空に、大地に、海に響き渡り、いまだ存在を隠しているモンスターたちに伝わった。真の聖女が現れたのならば災害を起こすのは控えねばならぬなと、暗黙の了解があったとかなかったとか。(もしも怪魚が生きていたら、即座に住処を変えていただろうに……残念!)
余談。
「もうあの山にドラゴンはいませんでした!どうやら他の山に住処を変えたようです!」
ドラゴンに怯えていた村の村長に冒険者として調査を終え報告をしに行く。私が新米冒険者だと知り疑いの目で見て来たのでたまたま通りかかった他の冒険者に頼みさらに調査をしてもらった。
「いやぁ、本当にドラゴンはいませんでした。そちらが言われていた巣もありませんでしたよ」
男性冒険者のその言葉にやっと納得してくれた村長だった。ちなみにアンバーは私の肩に乗っているが、他の人にはちょっと変わったトカゲだと認識されているはずだ。
トカゲを連れた新米冒険者エナの爆誕である!
1
お気に入りに追加
56
あなたにおすすめの小説
婚約破棄されたら魔法が解けました
かな
恋愛
「クロエ・ベネット。お前との婚約は破棄する。」
それは学園の卒業パーティーでの出来事だった。……やっぱり、ダメだったんだ。周りがザワザワと騒ぎ出す中、ただ1人『クロエ・ベネット』だけは冷静に事実を受け止めていた。乙女ゲームの世界に転生してから10年。国外追放を回避する為に、そして后妃となる為に努力し続けて来たその時間が無駄になった瞬間だった。そんな彼女に追い打ちをかけるかのように、王太子であるエドワード・ホワイトは聖女を新たな婚約者とすることを発表した。その後はトントン拍子にことが運び、冤罪をかけられ、ゲームのシナリオ通り国外追放になった。そして、魔物に襲われて死ぬ。……そんな運命を辿るはずだった。
「こんなことなら、転生なんてしたくなかった。元の世界に戻りたい……」
あろうことか、最後の願いとしてそう思った瞬間に、全身が光り出したのだ。そして気がつくと、なんと前世の姿に戻っていた!しかもそれを第二王子であるアルベルトに見られていて……。
「……まさかこんなことになるなんてね。……それでどうする?あの2人復讐でもしちゃう?今の君なら、それができるよ。」
死を覚悟した絶望から転生特典を得た主人公の大逆転溺愛ラブストーリー!
※最初の5話は毎日18時に投稿、それ以降は毎週土曜日の18時に投稿する予定です
友達の肩書き
菅井群青
恋愛
琢磨は友達の彼女や元カノや友達の好きな人には絶対に手を出さないと公言している。
私は……どんなに強く思っても友達だ。私はこの位置から動けない。
どうして、こんなにも好きなのに……恋愛のスタートラインに立てないの……。
「よかった、千紘が友達で本当に良かった──」
近くにいるはずなのに遠い背中を見つめることしか出来ない……。そんな二人の関係が変わる出来事が起こる。
運命の歯車が壊れるとき
和泉鷹央
恋愛
戦争に行くから、君とは結婚できない。
恋人にそう告げられた時、子爵令嬢ジゼルは運命の歯車が傾いで壊れていく音を、耳にした。
他の投稿サイトでも掲載しております。
そして乙女ゲームは始まらなかった
お好み焼き
恋愛
気付いたら9歳の悪役令嬢に転生してました。前世でプレイした乙女ゲームの悪役キャラです。悪役令嬢なのでなにか悪さをしないといけないのでしょうか?しかし私には誰かをいじめる趣味も性癖もありません。むしろ苦しんでいる人を見ると胸が重くなります。
一体私は何をしたらいいのでしょうか?
皇子の婚約者になりたくないので天の声に従いました
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
幼い頃から天の声が聞こえるシラク公爵の娘であるミレーヌ。
この天の声にはいろいろと助けられていた。父親の命を救ってくれたのもこの天の声。
そして、進学に向けて騎士科か魔導科を選択しなければならなくなったとき、助言をしてくれたのも天の声。
ミレーヌはこの天の声に従い、騎士科を選ぶことにした。
なぜなら、魔導科を選ぶと、皇子の婚約者という立派な役割がもれなくついてきてしまうからだ。
※完結しました。新年早々、クスっとしていただけたら幸いです。軽くお読みください。
ハズレの姫は獣人王子様に愛されたい 〜もしかして、もふもふに触れる私の心の声は聞こえていますか?〜
五珠 izumi
恋愛
獣人の国『マフガルド』の王子様と、人の国のお姫様の物語。
長年続いた争いは、人の国『リフテス』の降伏で幕を閉じた。
リフテス王国第七王女であるエリザベートは、降伏の証としてマフガルド第三王子シリルの元へ嫁ぐことになる。
「顔を上げろ」
冷たい声で話すその人は、獣人国の王子様。
漆黒の長い尻尾をバサバサと床に打ち付け、不愉快さを隠す事なく、鋭い眼差しを私に向けている。
「姫、お前と結婚はするが、俺がお前に触れる事はない」
困ります! 私は何としてもあなたの子を生まなければならないのですっ!
訳があり、どうしても獣人の子供が欲しい人の姫と素直になれない獣人王子の甘い(?)ラブストーリーです。
*魔法、獣人、何でもありな世界です。
*獣人は、基本、人の姿とあまり変わりません。獣耳や尻尾、牙、角、羽根がある程度です。
*シリアスな場面があります。
*タイトルを少しだけ変更しました。
当て馬の悪役令嬢に転生したけど、王子達の婚約破棄ルートから脱出できました。推しのモブに溺愛されて、自由気ままに暮らします。
可児 うさこ
恋愛
生前にやりこんだ乙女ゲームの悪役令嬢に転生した。しかも全ルートで王子達に婚約破棄されて処刑される、当て馬令嬢だった。王子達と遭遇しないためにイベントを回避して引きこもっていたが、ある日、王子達が結婚したと聞いた。「よっしゃ!さよなら、クソゲー!」私は家を出て、向かいに住む推しのモブに会いに行った。モブは私を溺愛してくれて、何でも願いを叶えてくれた。幸せな日々を過ごす中、姉が書いた攻略本を見つけてしまった。モブは最強の魔術師だったらしい。え、裏ルートなんてあったの?あと、なぜか王子達が押し寄せてくるんですけど!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる