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再び王都観光?
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王都ロームルスの城下町を縦断する、一本の大きな通り。国内外から集った品々と、多くの人々で溢れる大通りだ。
「うーん、おいしいっ」
行き交う人々に紛れて、一人の少女がプラプラと歩いていた。長い髪を左右で結んだ幼い顔立ちの少女、ガレウス邪教団の魔人リィアンである。
以前は黒を基調とした衣服を着ていたが、今回は緑を基調とした質素な衣服に身を包んでいる。
「串焼きもいいけど、甘いお菓子も最高!」
お菓子屋さんからお菓子屋さんへ、次から次へと飛び込んでは、両手にお菓子を抱えて出てくる。よほどお菓子を気に入ったのだろう、完全に食べ歩きを楽しむ観光客と化している。
「しまった、遊んでる場合じゃなかった! お菓子はほどほどに……」
そう言いながらもお菓子を食べる手は止まらない、まるでウルリカ様に憑りつかれてしまったかのよう。
「前回は失敗しちゃったけど、同じ失敗を繰り返すリィじゃないもん。今度こそリィ一人の力でヨグソードを奪ってみせる!」
やはりというべきか、リィアンの目的はヨグソードの奪取であるらしい。前回こってりヴァーミリアからお仕置きされたにもかかわらず、あまり懲りてはいない様子。
「ザナロワやアブドゥーラにはナイショできちゃったけど……ちゃんとヨグソードを持って帰れば怒られないよね、お尻ペンペンされないよね!」
ザナロワのお尻ペンペンを恐れつつも、リィアンに引き下がるつもりはない。固い決意を瞳に宿し、お菓子を頬張りながら通りの先へ。
「今回は町娘風に変装してきたし、認識阻害の魔法を三重にかけてある。見つかりっこないはずだけど、念のため遠くからヨグソードの在り処を確認しよう……っと、到着だ!」
ブツブツ独り言を呟いている間に、辿りついた先はロームルス学園。大きな校門を前にして、リィアンはニヤリと笑みを浮かべる。なんとも邪悪な笑みではあるが、両手に抱えたお菓子のせいで、イマイチ迫力に欠けたものだ。
「とにかく見つからないことを最優先、見つかりさえしなければ大丈夫!」
入念に準備を整え自信満々なリィアン。そんなリィアンを肩を、ポンポンと叩く小さな手。
「何をしておるのじゃ?」
振り返るとそこには、ニッコリと笑う魔王様がいた。
「うーん、おいしいっ」
行き交う人々に紛れて、一人の少女がプラプラと歩いていた。長い髪を左右で結んだ幼い顔立ちの少女、ガレウス邪教団の魔人リィアンである。
以前は黒を基調とした衣服を着ていたが、今回は緑を基調とした質素な衣服に身を包んでいる。
「串焼きもいいけど、甘いお菓子も最高!」
お菓子屋さんからお菓子屋さんへ、次から次へと飛び込んでは、両手にお菓子を抱えて出てくる。よほどお菓子を気に入ったのだろう、完全に食べ歩きを楽しむ観光客と化している。
「しまった、遊んでる場合じゃなかった! お菓子はほどほどに……」
そう言いながらもお菓子を食べる手は止まらない、まるでウルリカ様に憑りつかれてしまったかのよう。
「前回は失敗しちゃったけど、同じ失敗を繰り返すリィじゃないもん。今度こそリィ一人の力でヨグソードを奪ってみせる!」
やはりというべきか、リィアンの目的はヨグソードの奪取であるらしい。前回こってりヴァーミリアからお仕置きされたにもかかわらず、あまり懲りてはいない様子。
「ザナロワやアブドゥーラにはナイショできちゃったけど……ちゃんとヨグソードを持って帰れば怒られないよね、お尻ペンペンされないよね!」
ザナロワのお尻ペンペンを恐れつつも、リィアンに引き下がるつもりはない。固い決意を瞳に宿し、お菓子を頬張りながら通りの先へ。
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ブツブツ独り言を呟いている間に、辿りついた先はロームルス学園。大きな校門を前にして、リィアンはニヤリと笑みを浮かべる。なんとも邪悪な笑みではあるが、両手に抱えたお菓子のせいで、イマイチ迫力に欠けたものだ。
「とにかく見つからないことを最優先、見つかりさえしなければ大丈夫!」
入念に準備を整え自信満々なリィアン。そんなリィアンを肩を、ポンポンと叩く小さな手。
「何をしておるのじゃ?」
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