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32話 ソウルタワー その3
しおりを挟むソウルタワー10階のエリアボスとの対決。強靭な顎を有する漆黒の狼の討伐はサラ・ガーランドに委ねられた。ケルベロスマーダーの放つ闘気はナイゼルとリリーを威圧するには十分であり、両者の低下している体力では勝率は低いと言わざるを得ない相手。
「かなりの強敵ですね。しかし、こんなところで負けるわけには行きません」
サラはケルベロスマーダーからの威圧のオーラに全く動じている気配はない。彼女は思い出していたのだ。自らの遠隔監視は役に立ったはず……だが、自分以外の評議会メンバーは全て死んだのだ。
圧倒的暴力の存在を彼女は知ってしまった。能力を引き上げなければならない。決して後れを取らない為にも……いずれ遠隔監視の名目で再び出撃することは確定事項なのだから。
「ガルルルウッ!」
ケルベロスマーダーはおたけびを上げながら鋭い牙でサラの首筋を狙うように距離を詰めて来た。相当に速い攻撃だったが、サラは平然としている。サラはシルエートと呼ばれる風の精霊を瞬時に生み出すと、ケルベロスマーダーの攻撃を受け止めたのだ。
「……どうやら、私の精霊を打ち破ることはできないようですね。安心しました、最近は自らの強さへの自信を、打ち砕かれることが多かったですので」
「ががががっ!」
ケルベロスマーダーは風の防御壁を破れる気配を全く見せていない。先ほどから少しも傷をつけられていないのだから。サラはそれを確認すると、攻撃の指令を出した。
「シルエートお願い」
「りょうかーーい。今度は一瞬で始末しちゃうもんねっ」
風の精例はサラに呼応するかのように風の刃を造り出した。そして一刀両断の要領でケルベロスマーダーを切り裂く。
「ガガァ!」
直撃を受けたケルベロスマーダーは頭から出血をしながら吹き飛んだ。しかし、致命傷ではないのか、よろよろとしたバランスで立ち上がっている。さらに傷の修復も行っている素振りを見せていた。
「なるほど、簡単には行かないようですね。複数で襲われていれば危なかったでしょう」
サラは敵に敬意を表しつつも冷静だ。その後の風の精霊、シルエートの攻撃は弓矢の一撃へと変化し、修復を図っているケルベロスマーダーを容赦なく貫いた。今度こそ、致命傷の一撃となった。ケルベロスマーダーはその場に倒れこみ、しばらくは小刻みに動きつつ、やがて静かになった。
「さっすが、サラさん。評議会10位の実力は伊達じゃないですね!」
エリアボスの死を確信したリリーが、真っ先にサラに声をかける。サラはそんな彼女に恐縮しつつも、
「ありがとうございます、リリー。でも、学内ランキング1位の方が声はいいですね」
と、釘を刺していた。冗談っぽく笑ってはいたが。リリーも察しているのか、サラに合わせるように笑顔を見せていた。
「全く……凄い4人組だな。私と同年代前後とはいえ……学生の身分で、ソウルタワーの10階を突破するなんて」
ネリスは智司たち4人を見ながらそのように語っていた。戦闘経験も自分よりも劣るレベルの者達なはず。サラは別としても、他の3人は大方的中している。経験不足を補ってもみなぎる才能とチームワークで彼らは10階層を突破したのだ。ここに入る直前の言葉が思い浮かんでくる……20階層まで行ければ十分過ぎるという言葉が……。
その後も智司とサラの快進撃は続いた。11階以降の進行は、リリーとナイゼルもネリスと同じく後方支援に徹することで二人に付いて行くことが可能となっていたのだ。敵は強力な怪鳥であるコカトリスなどが現れ、バラクーダ以上の魔物も出現するようになっていた。
「石化攻撃が強烈なコカトリスか……はあ、ヤバすぎやろ。とりあえずの20階目標がこんなキツイとはな」
「同感……」
「いや、まだ素人なのだし、そんなに落ち込む必要はないと思うが」
ネリスのフォローもナイゼルとリリーには伝わっていなかった。彼ら二人の中では、この時ばかりは学生であるという現実は消え去っていたのだから。プロの意識を感じさせる目になっていたのだ。
彼ら5人は塔の19階層まで足を踏む入れることに成功していた。当然、智司とサラの二人が先陣を切らなければ、他の3人はリタイアしていたであろう階層だが、現段階では5人全員が揃っていた。
「そろそろ、20階層ですかね……次のエリアボスはどんなものか……」
「ええ。今の私達の強さでいれば、なんとかなりそうではありますが」
先頭を歩く智司とサラの会話。まだまだ余裕といった表情だ。智司だけでなく、サラも次のエリアボスには期待しているといった表情であった。
「やっぱり、あの二人が頭一つ抜けてるみたいね」
「認めたくはないけど……まあ、智司の奴も強いとは思ってたで」
先陣を歩く智司達の態度から、自分たちとの実力差を感じ取った二人……少し悔しい気持ちを滲ませていた。今のままでは足りない、もっと強くならなければといった表情だ。
そんな時、彼らには不運が訪れる。19階層も終わりが見えた時、突如として予期せぬ事態は訪れた。
「まて……なにか来る!!」
ネリスの大声に真っ先に反応したのは智司だ。同じく前衛に立つサラよりも早くその方向へと目をやる。そこには巨大な影が姿を現していた。ネリスの顔色は血の気が引いている。
大きな金棒を両腕に携えた巨人と呼べばいいのか。醜悪な顔を晒しながら口から出ている下は異様なほどに長い。髪の毛は生えておらず、全身が青白い肥満体の怪物がそこには居たのだ。
「ネリス、なんやこいつは?」
「……オーガロードだ、こんな怪物に出くわすとは……!」
「オーガロード!?」
リリーもナイゼルも汗を流しながら信じられないものを見る目つきとなっていた。それもそのはず、オーガロードはソウルタワーの固有種と言われており、他には生息していない魔物として認知されているためだ。そして、本来であれば19階層に現れてよい魔物ではない。
「私も見るのは初めてだ……極稀に現れるレアモンスター……オーガロードはその1体に該当しており、どの階層にも現れる可能性がある。その強さは100階層までの敵の中では最強クラスだ……!」
ネリスはこの場所が魔法空間であることを心から喜んでいた。稀に現れる魔物である為に、ほとんどの冒険者はお目にかかることはないが、お目にかかった場合は死を意味するのだから。
「そら不味いな……90階とか、100階層のエリアボスより強いとすれば、そら無理やわ……。もうすぐ20階に到達やったのに、ここまでか」
体長数メートルの巨体に握られている二つの巨大な得物はいつでもナイゼルを潰しそうな勢いだ。非常に肥満体であるオーガロードではあるが、放つ雰囲気はとても逃げることなどできないことを物語っていた。
「いや、ホントに良かったわ、魔法空間で。強い冒険者以外を制限する理由はこういうところにもあるのね」
「ああ、そういうことだ。ここまでだな」
ナイゼルだけでなく、リリーとネリスももはや倒せるレベルの敵ではないことは悟っていた。彼らとしても諦めの言葉を口にするのは非常に悔しいところではあるが、残りの体力を鑑みても、最早抗うことすらできない相手であることは明白だったのだ。
「サラさん、行けますか?」
ただ一人、顔色を変えていない智司は隣に立つサラに声を掛けていた。サラも眼前のオーガロードには驚きを隠せていない。
「評議会序列10位としての誇りもありますので、なんとか抗いたいとは思いますが……さすがに勝つことは無理ですね」
サラ自身もオーガロードの強さは看破していた。100階層までの魔物の中で最強格を誇る存在。倒すことも逃げることも絶対にできない。サラは汗を流しながら、森での嫌な記憶を思い出してしまっていた。それほどの相手というわけだ。
「サラさんでも無理な相手か。相手にとって不足はないな」
「えっ? 智司くん?」
「……智司?」
智司の言葉を鮮明に聞いていたのはサラとリリーだ。彼の方向に同時に視線を合わせていた。彼は戦うつもりなのだ、100階層最強の化け物と。
「お、おい……さすがに智司でも無理だ! 私の言っていることを理解していたのか!?」
オーガロードが律義に待ってくれている中、ネリスは一人で立ち向かおうとしている智司に大きな声をあげていた。理解できないといった表情をしている。
「ネリスの言ったことはわかっているよ。別に適当に聞いていたわけでもない。でも、俺なら大丈夫だよ。見ててくれ、どのみち死んでも現実世界には影響はないんだし」
「そ、それはそうだが……」
智司はそこまで言うと、オーガロードの目の前に立ちはだかった。それを見ていたオーガロードは不気味な笑みを浮かべて構えを取る。
「こちらが臨戦態勢、若しくは逃げる動作をするまで待つ習性でもあるのかな? まあいい。100階層までの最強クラスの敵が労せず出て来たんだ。楽しませてくれよ」
智司の瞳の色は金色に変化していった。まだ、魔神としての能力は開放していない彼ではあるが、人間としての能力をフルに使う心積もりなのだ。彼を纏う闘気は、より強大なものへと変わっていった。
「こ、これが智司くんの全力……!? なんて波動……!」
「う、嘘やろ……!? あいつ、何者やねん……!」
サラとナイゼルは先ほどまでオーガロードの闘気に恐れていたが、それをはるかに上回るであろう彼の闘気に驚愕の表情を見せていた。
「こんな……! これ程までの力を出せるなんて……!」
「智司って凄過ぎでしょ……笑いしかでないんだけど……あはははは……」
最早、オーガロードなど彼らには見えていない程だ。19階のエリア一帯は智司の独壇場になっていた。
「い・く・ぞ」
「喋れるのか? まあいいや、来いよ」
オーガロードは大きく口を開けて周囲の空気を吸い込む。そして、恐ろしい程の速度で金棒を智司に振り下ろしたのだ。体型など全く関係がないと言わんばかりの一撃は智司に避ける暇を与えなかった。
「……しんじられん。受け止めるな・ん・て」
「すごい一撃だ。しかし、俺の配下のケルベロスと互角程度……いや、もう少し下かな? 配下として使役するのはもう一歩な実力だ」
智司の周囲の地面は1メートルほど沈下している。オーガロードの一撃を受け止めた智司ではあったが、その衝撃は皮肉にも地面へと流れ込んだのだ。彼の右腕には魔神の剣ではなく、より巨大な魔神の斧が黒々しくオーラを放っていた。
「ふんっ!」
「無駄だ」
オーガロードはその後、巨大な2本の金棒を信じられない程のスピードで振り抜いて行く。しかし、智司は平然とその攻撃を斧で捌いて行った。後ろに居るサラ達の位置を把握しつつ、彼女らに衝撃が飛ばないように計算しながら。
「……凄い……」
サラは智司の相当に洗練された動きを見ながら、見入っていた。意識し始めた男性がこれほどまでの実力を有している。彼女の中で、智司という人物の好感度はうなぎ登りに上昇していたのだ。
「やっぱり、パワーマシン破壊は尋常じゃなかったやな……」
「そ、そうね。智司ってば……反則でしょ、こんなのっ」
乙女の目線で智司の戦いぶりを観戦しているリリー。恋愛的な意味での感情が明らかに上昇したことをナイゼルは感じ取っていた。
「オーガロードの攻撃をたやすく捌いている……? こんなこと、メンフィスやシスマでもできるわけがない……。もしかすると、お頭でも……」
強力な冒険者チームである「ジープロウダ」に所属しているネリスも智司の動きには驚愕していた。ほとんど目で追えないほどの速度に到達しているが、彼女の中の常識が崩れかけた瞬間でもあったのだ。
「こ、こんなバカな……!」
「本気の焦りが伝わってくるぞ? 100階層までの敵は最高クラスでもこの程度か……せめてケルベロス以上の敵は出てほしかったが。ハズキが召喚した魔物の5体の内の1体以下って勘弁してくれよ……」
智司は怒涛の攻めをしてくるオーガロードの攻撃を捌きつつ、溜息をこぼしていた。彼はケルベロスやレドンドと戯れで訓練のようなものをしたことがある。ケルベロス1体の攻撃よりも明らかに弱いオーガロードの一撃。ケルベロスですら、智司からすれば大した攻撃ではなかったが、さらに上の攻撃を仕掛けて来たレドンドとは比べることすら失礼だ。
智司は最低限の礼儀をオーガロードに送りつつ、一気に仕留めにかかった。魔神の剣が変化した斧の形状。智司の体格であれば、とても振り回せない程の巨大な斧を彼は平然と振り上げ、そのままオーガロードの脳天を切り裂いたのだ。
「がふっ!」
「オーガロード、強さは大したことなかったけど、俺の強さの証明になってくれて感謝するよ、まあ魔法空間での出来事だけどね」
魔法空間での出来事とはいえ、オーガロードの強さは現実のソウルタワーに出て来るものと変わりない。智司は自らの強さを示す指標になってくれたことを感謝しつつ、オーガロードの身体を真っ二つに切り裂いたのだ。誰の目から見ても即死は免れない一撃。二つに分かたれたオーガロードはピクリとも動かなくなっていた。
残ったのは相当な高値が付くであろうオーガロードの肉片や素材、オーラの結晶と化した物であるクリスタルだけだ。
「魔法空間だから、こういう素材も実際には手に入れられないのか……勿体ないな。オーガロードの素材なら、1年は遊んで暮らせそうな額になると思うのに」
智司はそう言いながら、オーガロードの素材の値段の吟味に入っていた。彼以外の者はオーガロードという強敵を簡単に倒してしまったという驚きしかない。この時、智司自身と、彼を見る複数の視線はには大きな隔たりが生まれていたのだ。
圧倒的な実力の一端を見せつけた形で戦いは終了した。
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