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事実と憶測のすりあわせのお時間です。 3

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「失礼な言い方ですが、伝承が正しいのであれば、離れると大変なことになるはずのリオさんとお近づきになりたいと理由であなた方が食事をするときにどうにかなっていたはずですよね」
「っ、確かに」
「確かにそうですじゃ」
私の暴論にも等しいそれに、王様は小さく息を飲んでから頷き、フリストさんもまた、重々しく首を縦に振った。
「伝承ってなんだ??」
「僕も判らないから、あとで聞こ??」
「ん!!そだな」
子供たちは私の両隣に位置するように配置された椅子にちょこんと座って、でも気になる単語があると私のお腹らへんに二人して耳を寄せて、精一杯のないしょ話をしていた。
「一方ではおそれ多いと言いながら、比較的フランクに、というか、恐怖対象としていない素振りを見せているんです。この件を真剣に考えるまでは、残念ながら私も気にしていませんでしたが、これは一歩間違えればとんでもない問題になった可能性もあるんです」
「??ミーナ??なに??問題??」
「飛んでくのか??や、違うな。とんでもないはヤバイってことか!!」
「激しくヤバイってことだね。でもどれだろ??」
小首をかしげるリオさんの言葉に、アルゴスくんとマルケスくんが続くんだけど、この二人はいちいち仕草がかわいいから、思考も脱線し勝ちになってしまう。
やめて~。かわいいけど、今は私にお仕事させて~。
「はい。フォレストを壊滅させるためにわざとその事実を伝えなかったと言われる可能性があったんです」
「「「あっ!!」」」
フォレストの王様はもちろん、オーシャンの皆さんなんて、一気に顔色を無くして、何かを呟いている。
恐らく、「そんなことは滅相もない」という否定や、「なんで気付かなかった??」という自戒などだろう。
でも、オーシャンの方々には悪いんだけど、ここでちょっぴり釘を打たせてもらう。
「自国の問題を他国に見せたのは、弱みを見せることで油断を誘い、フォレストを攻撃するためだったととられかねなかったんです。重ねるなら、私の先の発言の通りに、残ったオーシャンの都合の良い歴史を作られても、過去と呼ばれる存在に、いえ、死んでしまえば、我々にはなす術はないんです」
言って、少し悲しそうな表情を作れば、なんと、外交大好き!!腹の探り合い大好き!!なはずのラインさんが大きく首を横にふっていた。
おー!?どしたどした!?もしや、この考えは本当に無かったの否定か!?
よしよ~し!!なら次の表情はこれだな!!
「すみません!!皆様を悲しませる、そんな気はなかったんです。ただ、そんな考えもある、と知ってほしかったんです」
な~んて、あわてて見せながら、『あなた方のことが心底心配なんです』を表現する。
あ"~。始祖様にはバレバレなんだろうな~。
ニヤリと小さくこちらに笑みをくれた。
でも、黙っててくれるってことは、始祖様と私の考え、というか思惑が一致してるのかな??
そう。私が彼らを揺さぶったのは、単なる意地悪じゃない。
もし、オーシャンの伝承に関わりのある人間が居るのであれば、何らかの反応を出してくれるのでは??と考えたからなんだけど、ね~。
それこそ親戚などに手紙や同じく伝承などで告白、とかしてくれてるんじゃないかと思ったの。
人って、自分が思っている以上に精神的には脆弱で、墓場まで持ってく秘密って言ってももらしたり、なんなら死んでからならオッケー!!とばかりに文や絵に残したりしてることが多かったりするのは、なにもミステリー作品のなかだけではないんだよね。
そう簡単には物事は都合の良いように運ばないね~。
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