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二国会議改め懇親会のススメ 3

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「アルゴス様。マルケス様。お二人とも。この者はラインと言うんですが、このうさんくさい笑顔が特徴の男でしてな??」
「「ん~??」」
「……っ!?や、ふ!?」
言ったー!!
フリストさん、本人を目の前にしてうさんくさいって言っちゃった!!え!?
フリストさんがどんな趣旨で言っているのか判らずにいれば、室内のあちらこちらから混乱してゴホガホむせている音が聞こえる。言われた当人のラインさんまでもが呆然としている。
子供達は「うさんくさいってなんだ??」とぽしょぽしょ話してる。
あれ??もしかして、1か私が考えていないケースもある??
だが、あえてなのか、フリストさんは我々の事を無視したままアルゴスくんとマルケスくんへと話し続ける。
ある意味でこの混乱の火付け役な王様と、うさんくさい笑顔の男と紹介されたラインさんのヒットポイントはゼロ状態なようで、二人して放心していた。
これはフリストさんがどうにか納めてくれるのかな~と思っていれば、視線に気付いたのか、何かを伝えようというのか、私に向かって優しい笑顔でうなずいてくれた。
「うさんくさいの言葉の意味もどんな意味で陛下がお話しされたかは後でミーナ様が時間をとってくれると思います」
「はい。その通りです。フリスト様、わざわざのフォローありがとうございます」
アルゴスくんとマルケスくんは「どうする??」と二人で何やらポショポショ小さな作戦会議を開いていたが、フリストさんの言葉から、「自分達とママの三人っきりの時間が来るかもしれない」と思っていたのか、私の後押しとも言えるそれに大きく首を縦に振ってくれた。
「はい。ですから今は、じい達がお勉強する時間をくれますかな??」
「「はい!!」」
おー!!すごい!!
亀の甲より年の功!!
や、ホントになんで子供達にこんな素敵な対応してるのにでランくんとリーンくんへ尻込みしてたの!?
「なぁに。それにもし嘘を吐いてたら、このじいが全力でお尻ペンペンしますのでな!!」
「「ひぇ!?」」
全力のお尻ペンペン!!
絶対いたいぞ~。
でも、前に似たようなシチュエーションで「ゴンしないで~」って、アルゴスくんとマルケスくん、言ってなかった??と思ってみれば、二人して手でお尻を隠していた。
……だよね~。
誰からでも痛みを与えられたくないもんね~。
「お、俺たち、き、き、」
「あ、アルゴスと僕は気を付けます!!」
「「だから、お尻ペンぺンしないで~」」
ランくんとリーンくんのおじいさんと思っているせいか、ペンペンは本当にしそうと考えたのかは判らないが、アルゴスくんは珍しくどもって、マルケスくんは決意表明みたいな宣言をすると、言うが早いか、子供達はリオさンと始祖様を残し、シュリさんとラムセスさんの手を握ると「大変大変!!」と口にしながら扉を目指した。
昔読んだ童話の一部に似てるな。
「わわ~!!シュリ!!行こ!!」
「ラムセス!!僕らも!!」
「「お勉強がんばってね~!!」」
言い逃げっぽい形で扉から姿を消したガード役の二人と子供達に、心底胸を撫で下ろした。
……やっぱり、皆の前でアルゴスくんとマルケスくんと一緒にいてくれる人の相談しておいてよかった~。
あれがなかったら、フリストさんのフォローも無かっただろうし。
ん??そうだよね。事情が判らないとなんじゃラホイだものね。
食べ終わってすぐ、この後に行われる答え合わせという名の「ミーナの考えはあってる??間違ってる??妄想なのか意見を合わせよう!!」なそれに付き合ってもらおうと思って、わざとフォレストもオーシャンも関係なく皆さんがいる場所で思惑を説明してから聞いていたのだ。
「リオ様と始祖様の代わりに子供達と遊んでくれる方はいませんか??」と。
あえてオーシャンとフォレスト、関係なく声をかけたのだが、理由はひとつ。
人は「やるな、覗くな」と言われると暴きたくなる生き物だ。
だから秘密にしておきたいものほどあえて先に伝えてしまう。
痛くもない腹を探られないために。
隠そうとするから暴きたくなる。
内緒と言うから気になって探られる。
なら、堂々と話し、万が一蒸し返されて突っ込まれても「◯◯ですがなにか??忘れた??」と言える方が世回り的にも楽だ。
れると暴きたくなるものだ。
そんな理由で声をかければ、子供達のお守りなら!!と真っ先に手を上げたのはフリストさんで、それにはアルゴスくんとマルケスくんもお目目をキラッキラ輝かせながら喜んだ。
だけれど、オーシャン組の「フリスト様が抜けたら、始祖様のお話しは誰がオーシャン代表として聞くのですか!!」との悲痛な叫びに渋々頷いて、子供達に頭を下げていた。
そして、タッチの差で続いたのがシュリさんとラムセスさんの二人だった。
「はい!!ハイハイはい!!私!!わたくしはアルゴス様とマルケス様と仲良しです!!」
「お~。シュリはブンブンとかしてくれるもんな!!」
「そうだね!!あ、でも~」
「ん??どうした??」
シュリさんの立候補に大きく頷いたアルゴスくんと、途中までは乗り気でいたマルケスくんに皆の視線が集中してしまった。
「僕たちの分も甘いの食べちゃう??」
「しないわよ!!」
っは!?え!?
子供たちの中ではシュリさんはやらかしキャラなの!?
というか、そんなにしょんぼりしたお顔しないで~。
思っていれば、シュリさんは頭に血が登ってしまったのか、国民代表としてここにいることを忘れたように席を立ち、移動しそうになった瞬間にラムセスさんに腕を軽く掴まれることで制止されていた。
「……しそう~」
「ワケ分けしてね??」
「だからしなーい!!」
「私はストッパーになれれば良いのだがと思ったのだが……。どうだろう」
ラムセスさんの揺れた言葉に、シュリさんと子供達以外のみんなが首をかしげた。
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