216 / 269
二国会議改め懇親会のススメ 3
しおりを挟む
「アルゴス様。マルケス様。お二人とも。この者はラインと言うんですが、このうさんくさい笑顔が特徴の男でしてな??」
「「ん~??」」
「……っ!?や、ふ!?」
言ったー!!
フリストさん、本人を目の前にしてうさんくさいって言っちゃった!!え!?
フリストさんがどんな趣旨で言っているのか判らずにいれば、室内のあちらこちらから混乱してゴホガホむせている音が聞こえる。言われた当人のラインさんまでもが呆然としている。
子供達は「うさんくさいってなんだ??」とぽしょぽしょ話してる。
あれ??もしかして、1か私が考えていないケースもある??
だが、あえてなのか、フリストさんは我々の事を無視したままアルゴスくんとマルケスくんへと話し続ける。
ある意味でこの混乱の火付け役な王様と、うさんくさい笑顔の男と紹介されたラインさんのヒットポイントはゼロ状態なようで、二人して放心していた。
これはフリストさんがどうにか納めてくれるのかな~と思っていれば、視線に気付いたのか、何かを伝えようというのか、私に向かって優しい笑顔でうなずいてくれた。
「うさんくさいの言葉の意味もどんな意味で陛下がお話しされたかは後でミーナ様が時間をとってくれると思います」
「はい。その通りです。フリスト様、わざわざのフォローありがとうございます」
アルゴスくんとマルケスくんは「どうする??」と二人で何やらポショポショ小さな作戦会議を開いていたが、フリストさんの言葉から、「自分達とママの三人っきりの時間が来るかもしれない」と思っていたのか、私の後押しとも言えるそれに大きく首を縦に振ってくれた。
「はい。ですから今は、じい達がお勉強する時間をくれますかな??」
「「はい!!」」
おー!!すごい!!
亀の甲より年の功!!
や、ホントになんで子供達にこんな素敵な対応してるのにでランくんとリーンくんへ尻込みしてたの!?
「なぁに。それにもし嘘を吐いてたら、このじいが全力でお尻ペンペンしますのでな!!」
「「ひぇ!?」」
全力のお尻ペンペン!!
絶対いたいぞ~。
でも、前に似たようなシチュエーションで「ゴンしないで~」って、アルゴスくんとマルケスくん、言ってなかった??と思ってみれば、二人して手でお尻を隠していた。
……だよね~。
誰からでも痛みを与えられたくないもんね~。
「お、俺たち、き、き、」
「あ、アルゴスと僕は気を付けます!!」
「「だから、お尻ペンぺンしないで~」」
ランくんとリーンくんのおじいさんと思っているせいか、ペンペンは本当にしそうと考えたのかは判らないが、アルゴスくんは珍しくどもって、マルケスくんは決意表明みたいな宣言をすると、言うが早いか、子供達はリオさンと始祖様を残し、シュリさんとラムセスさんの手を握ると「大変大変!!」と口にしながら扉を目指した。
昔読んだ童話の一部に似てるな。
「わわ~!!シュリ!!行こ!!」
「ラムセス!!僕らも!!」
「「お勉強がんばってね~!!」」
言い逃げっぽい形で扉から姿を消したガード役の二人と子供達に、心底胸を撫で下ろした。
……やっぱり、皆の前でアルゴスくんとマルケスくんと一緒にいてくれる人の相談しておいてよかった~。
あれがなかったら、フリストさんのフォローも無かっただろうし。
ん??そうだよね。事情が判らないとなんじゃラホイだものね。
食べ終わってすぐ、この後に行われる答え合わせという名の「ミーナの考えはあってる??間違ってる??妄想なのか意見を合わせよう!!」なそれに付き合ってもらおうと思って、わざとフォレストもオーシャンも関係なく皆さんがいる場所で思惑を説明してから聞いていたのだ。
「リオ様と始祖様の代わりに子供達と遊んでくれる方はいませんか??」と。
あえてオーシャンとフォレスト、関係なく声をかけたのだが、理由はひとつ。
人は「やるな、覗くな」と言われると暴きたくなる生き物だ。
だから秘密にしておきたいものほどあえて先に伝えてしまう。
痛くもない腹を探られないために。
隠そうとするから暴きたくなる。
内緒と言うから気になって探られる。
なら、堂々と話し、万が一蒸し返されて突っ込まれても「◯◯ですがなにか??忘れた??」と言える方が世回り的にも楽だ。
れると暴きたくなるものだ。
そんな理由で声をかければ、子供達のお守りなら!!と真っ先に手を上げたのはフリストさんで、それにはアルゴスくんとマルケスくんもお目目をキラッキラ輝かせながら喜んだ。
だけれど、オーシャン組の「フリスト様が抜けたら、始祖様のお話しは誰がオーシャン代表として聞くのですか!!」との悲痛な叫びに渋々頷いて、子供達に頭を下げていた。
そして、タッチの差で続いたのがシュリさんとラムセスさんの二人だった。
「はい!!ハイハイはい!!私!!わたくしはアルゴス様とマルケス様と仲良しです!!」
「お~。シュリはブンブンとかしてくれるもんな!!」
「そうだね!!あ、でも~」
「ん??どうした??」
シュリさんの立候補に大きく頷いたアルゴスくんと、途中までは乗り気でいたマルケスくんに皆の視線が集中してしまった。
「僕たちの分も甘いの食べちゃう??」
「しないわよ!!」
っは!?え!?
子供たちの中ではシュリさんはやらかしキャラなの!?
というか、そんなにしょんぼりしたお顔しないで~。
思っていれば、シュリさんは頭に血が登ってしまったのか、国民代表としてここにいることを忘れたように席を立ち、移動しそうになった瞬間にラムセスさんに腕を軽く掴まれることで制止されていた。
「……しそう~」
「ワケ分けしてね??」
「だからしなーい!!」
「私はストッパーになれれば良いのだがと思ったのだが……。どうだろう」
ラムセスさんの揺れた言葉に、シュリさんと子供達以外のみんなが首をかしげた。
「「ん~??」」
「……っ!?や、ふ!?」
言ったー!!
フリストさん、本人を目の前にしてうさんくさいって言っちゃった!!え!?
フリストさんがどんな趣旨で言っているのか判らずにいれば、室内のあちらこちらから混乱してゴホガホむせている音が聞こえる。言われた当人のラインさんまでもが呆然としている。
子供達は「うさんくさいってなんだ??」とぽしょぽしょ話してる。
あれ??もしかして、1か私が考えていないケースもある??
だが、あえてなのか、フリストさんは我々の事を無視したままアルゴスくんとマルケスくんへと話し続ける。
ある意味でこの混乱の火付け役な王様と、うさんくさい笑顔の男と紹介されたラインさんのヒットポイントはゼロ状態なようで、二人して放心していた。
これはフリストさんがどうにか納めてくれるのかな~と思っていれば、視線に気付いたのか、何かを伝えようというのか、私に向かって優しい笑顔でうなずいてくれた。
「うさんくさいの言葉の意味もどんな意味で陛下がお話しされたかは後でミーナ様が時間をとってくれると思います」
「はい。その通りです。フリスト様、わざわざのフォローありがとうございます」
アルゴスくんとマルケスくんは「どうする??」と二人で何やらポショポショ小さな作戦会議を開いていたが、フリストさんの言葉から、「自分達とママの三人っきりの時間が来るかもしれない」と思っていたのか、私の後押しとも言えるそれに大きく首を縦に振ってくれた。
「はい。ですから今は、じい達がお勉強する時間をくれますかな??」
「「はい!!」」
おー!!すごい!!
亀の甲より年の功!!
や、ホントになんで子供達にこんな素敵な対応してるのにでランくんとリーンくんへ尻込みしてたの!?
「なぁに。それにもし嘘を吐いてたら、このじいが全力でお尻ペンペンしますのでな!!」
「「ひぇ!?」」
全力のお尻ペンペン!!
絶対いたいぞ~。
でも、前に似たようなシチュエーションで「ゴンしないで~」って、アルゴスくんとマルケスくん、言ってなかった??と思ってみれば、二人して手でお尻を隠していた。
……だよね~。
誰からでも痛みを与えられたくないもんね~。
「お、俺たち、き、き、」
「あ、アルゴスと僕は気を付けます!!」
「「だから、お尻ペンぺンしないで~」」
ランくんとリーンくんのおじいさんと思っているせいか、ペンペンは本当にしそうと考えたのかは判らないが、アルゴスくんは珍しくどもって、マルケスくんは決意表明みたいな宣言をすると、言うが早いか、子供達はリオさンと始祖様を残し、シュリさんとラムセスさんの手を握ると「大変大変!!」と口にしながら扉を目指した。
昔読んだ童話の一部に似てるな。
「わわ~!!シュリ!!行こ!!」
「ラムセス!!僕らも!!」
「「お勉強がんばってね~!!」」
言い逃げっぽい形で扉から姿を消したガード役の二人と子供達に、心底胸を撫で下ろした。
……やっぱり、皆の前でアルゴスくんとマルケスくんと一緒にいてくれる人の相談しておいてよかった~。
あれがなかったら、フリストさんのフォローも無かっただろうし。
ん??そうだよね。事情が判らないとなんじゃラホイだものね。
食べ終わってすぐ、この後に行われる答え合わせという名の「ミーナの考えはあってる??間違ってる??妄想なのか意見を合わせよう!!」なそれに付き合ってもらおうと思って、わざとフォレストもオーシャンも関係なく皆さんがいる場所で思惑を説明してから聞いていたのだ。
「リオ様と始祖様の代わりに子供達と遊んでくれる方はいませんか??」と。
あえてオーシャンとフォレスト、関係なく声をかけたのだが、理由はひとつ。
人は「やるな、覗くな」と言われると暴きたくなる生き物だ。
だから秘密にしておきたいものほどあえて先に伝えてしまう。
痛くもない腹を探られないために。
隠そうとするから暴きたくなる。
内緒と言うから気になって探られる。
なら、堂々と話し、万が一蒸し返されて突っ込まれても「◯◯ですがなにか??忘れた??」と言える方が世回り的にも楽だ。
れると暴きたくなるものだ。
そんな理由で声をかければ、子供達のお守りなら!!と真っ先に手を上げたのはフリストさんで、それにはアルゴスくんとマルケスくんもお目目をキラッキラ輝かせながら喜んだ。
だけれど、オーシャン組の「フリスト様が抜けたら、始祖様のお話しは誰がオーシャン代表として聞くのですか!!」との悲痛な叫びに渋々頷いて、子供達に頭を下げていた。
そして、タッチの差で続いたのがシュリさんとラムセスさんの二人だった。
「はい!!ハイハイはい!!私!!わたくしはアルゴス様とマルケス様と仲良しです!!」
「お~。シュリはブンブンとかしてくれるもんな!!」
「そうだね!!あ、でも~」
「ん??どうした??」
シュリさんの立候補に大きく頷いたアルゴスくんと、途中までは乗り気でいたマルケスくんに皆の視線が集中してしまった。
「僕たちの分も甘いの食べちゃう??」
「しないわよ!!」
っは!?え!?
子供たちの中ではシュリさんはやらかしキャラなの!?
というか、そんなにしょんぼりしたお顔しないで~。
思っていれば、シュリさんは頭に血が登ってしまったのか、国民代表としてここにいることを忘れたように席を立ち、移動しそうになった瞬間にラムセスさんに腕を軽く掴まれることで制止されていた。
「……しそう~」
「ワケ分けしてね??」
「だからしなーい!!」
「私はストッパーになれれば良いのだがと思ったのだが……。どうだろう」
ラムセスさんの揺れた言葉に、シュリさんと子供達以外のみんなが首をかしげた。
0
お気に入りに追加
435
あなたにおすすめの小説
私のお父様とパパ様
棗
ファンタジー
非常に過保護で愛情深い二人の父親から愛される娘メアリー。
婚約者の皇太子と毎月あるお茶会で顔を合わせるも、彼の隣には幼馴染の女性がいて。
大好きなお父様とパパ様がいれば、皇太子との婚約は白紙になっても何も問題はない。
※箱入り娘な主人公と娘溺愛過保護な父親コンビのとある日のお話。
追記(2021/10/7)
お茶会の後を追加します。
更に追記(2022/3/9)
連載として再開します。
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
私は逃げます
恵葉
恋愛
ブラック企業で社畜なんてやっていたら、23歳で血反吐を吐いて、死んじゃった…と思ったら、異世界へ転生してしまったOLです。
そしてこれまたありがちな、貴族令嬢として転生してしまったのですが、運命から…ではなく、文字通り物理的に逃げます。
貴族のあれやこれやなんて、構っていられません!
今度こそ好きなように生きます!
【完結】父が再婚。義母には連れ子がいて一つ下の妹になるそうですが……ちょうだい癖のある義妹に寮生活は無理なのでは?
つくも茄子
ファンタジー
父が再婚をしました。お相手は男爵夫人。
平民の我が家でいいのですか?
疑問に思うものの、よくよく聞けば、相手も再婚で、娘が一人いるとのこと。
義妹はそれは美しい少女でした。義母に似たのでしょう。父も実娘をそっちのけで義妹にメロメロです。ですが、この新しい義妹には悪癖があるようで、人の物を欲しがるのです。「お義姉様、ちょうだい!」が口癖。あまりに煩いので快く渡しています。何故かって?もうすぐ、学園での寮生活に入るからです。少しの間だけ我慢すれば済むこと。
学園では煩い家族がいない分、のびのびと過ごせていたのですが、義妹が入学してきました。
必ずしも入学しなければならない、というわけではありません。
勉強嫌いの義妹。
この学園は成績順だということを知らないのでは?思った通り、最下位クラスにいってしまった義妹。
両親に駄々をこねているようです。
私のところにも手紙を送ってくるのですから、相当です。
しかも、寮やクラスで揉め事を起こしては顰蹙を買っています。入学早々に学園中の女子を敵にまわしたのです!やりたい放題の義妹に、とうとう、ある処置を施され・・・。
なろう、カクヨム、にも公開中。
騎士団長のお抱え薬師
衣更月
ファンタジー
辺境の町ハノンで暮らすイヴは、四大元素の火、風、水、土の属性から弾かれたハズレ属性、聖属性持ちだ。
聖属性持ちは意外と多く、ハズレ属性と言われるだけあって飽和状態。聖属性持ちの女性は結婚に逃げがちだが、イヴの年齢では結婚はできない。家業があれば良かったのだが、平民で天涯孤独となった身の上である。
後ろ盾は一切なく、自分の身は自分で守らなければならない。
なのに、求人依頼に聖属性は殆ど出ない。
そんな折、獣人の国が聖属性を募集していると話を聞き、出国を決意する。
場所は隣国。
しかもハノンの隣。
迎えに来たのは見上げるほど背の高い美丈夫で、なぜかイヴに威圧的な騎士団長だった。
大きな事件は起きないし、意外と獣人は優しい。なのに、団長だけは怖い。
イヴの団長克服の日々が始まる―ー―。
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
絶対に間違えないから
mahiro
恋愛
あれは事故だった。
けれど、その場には彼女と仲の悪かった私がおり、日頃の行いの悪さのせいで彼女を階段から突き落とした犯人は私だと誰もが思ったーーー私の初恋であった貴方さえも。
だから、貴方は彼女を失うことになった私を許さず、私を死へ追いやった………はずだった。
何故か私はあのときの記憶を持ったまま6歳の頃の私に戻ってきたのだ。
どうして戻ってこれたのか分からないが、このチャンスを逃すわけにはいかない。
私はもう彼らとは出会わず、日頃の行いの悪さを見直し、平穏な生活を目指す!そう決めたはずなのに...……。
義母に毒を盛られて前世の記憶を取り戻し覚醒しました、貴男は義妹と仲良くすればいいわ。
克全
ファンタジー
「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。
11月9日「カクヨム」恋愛日間ランキング15位
11月11日「カクヨム」恋愛週間ランキング22位
11月11日「カクヨム」恋愛月間ランキング71位
11月4日「小説家になろう」恋愛異世界転生/転移恋愛日間78位
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる