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謝罪とお招き 7
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アルゴスくん、マルケスくん、ランくん、リーンくん、みんなが笑顔で波打ち際をはしゃいでいる姿が本当に唐突に脳裏にうかんだ。
そして、同じく四人のこども達が眠気眼(ねむけまなこ)を擦(こす)りながら「すごいの居るかな??」と昆虫採集に出る様子も。
そんな優しく夢のような時間が、光景が、見られたら、過ごせたら、本当に楽しく、嬉しいだろうと思う。
おそらくフリストさんも似たような情景を脳裏にうかべたからこそ、言葉につまったのだろう。
「ヴォルケーノ……」
そうだ。もうひとつあるという国のこども達も一緒に、すべてのこども達が健やかに育ち、国の垣根を超えて兄弟のように友情を育んでいければ、互いに疑心暗鬼にもならないし、困っているときは自然に助けも呼べるし、対処し合える。
判っている。それが夢物語でしかないことは。
だけど、思うくらい良いじゃないか。
優しい夢と判っているからこそ、世界を夢に近づけるために努力するんだから。
「ヴォルケーノ、ですかな?」
私の思わずこぼれた呟きに反応して、フリストさんが私に問いかけてきた。
「はい。こども達のしつけ係りとして上がる時に少し勉強しました。オーシャン、ヴォルケーノ、フォレスト、国の特色がはっきりしている三国があると。さらに、こどものクルクルとして、カブトムシ達を贈るときにも話が上がっていましたので……、思わず言葉が出てきました」
嘘ではないけれど、真実と言いきるにはボカしまくっている言葉だったが、フリストさんは合点が言ったとばかりに大きく1つ頷いてくれた。
「そうですな。ゆくゆくは三国の子供らが共に笑い、忌憚(きたん)なく話が出来る世の中になれば、とても素晴らしいですな」
「はい」
艶(つや)やかなお髭(ひげ)を撫でながら、うんうんと目を細めるフリストさんの言葉に素直に返せば、二人揃(そろ)って「ふふっ」と笑い声をこぼした。
やっぱり私同様、フリストさんはこども達が奏(かな)でる優しい世界の未来へ続く夢を見ていたようだ。
あ。やっぱり、だめだったか~。
フと視線を回せば、ディーバさんが声を発てずに涙だけを流して泣いていた。
おそらく彼も優しい世界に生きるこども達の姿を想像したのだろう。
涙腺がいささか弱く、感激屋さんなきらいがある彼が、泣き出さないか心配だったのだが、やはりというかなんというか。
他国の人間なオーシャン組の目もあるからと押さえようとしているのだけれど、本人の意志に反して、ハンカチがすぐにグシャグシャにしてしまい、フォレスト側の色んな人に背中をさすって貰ったり、ハンカチをさし出してもらっている。
オーシャンの方々もそんな彼を割りと好意的に見ているようだが、釣られて泣いてしまっている人も居た。
そう!!
私をアルゴスくんとマルケスくんと一緒の時に襲撃し、アレスさんのカブトムシごっこのきっかけとなり、ランくんとリーンくんの教育係として拐(さら)おうとした四人組である。
彼等はクークー泣くディーバさんの側に寄り、そのまま抱き合って号泣を始めてしまった。
王様かフリストさんが止めてくれないかな~と他力本願丸出しで視線を飛ばしたけれど……、ダメだ。
二人とも、とても微笑ましい表情で彼等を見てる。
ん、でもな~。
ここで私が下手な口出ししたら、最悪、最終日までしきらなきゃいけないような気持ちがビシバシするんだよな~。
どうしよっかな~と思っていれば、動いてくれたのは王様だった。
そして、同じく四人のこども達が眠気眼(ねむけまなこ)を擦(こす)りながら「すごいの居るかな??」と昆虫採集に出る様子も。
そんな優しく夢のような時間が、光景が、見られたら、過ごせたら、本当に楽しく、嬉しいだろうと思う。
おそらくフリストさんも似たような情景を脳裏にうかべたからこそ、言葉につまったのだろう。
「ヴォルケーノ……」
そうだ。もうひとつあるという国のこども達も一緒に、すべてのこども達が健やかに育ち、国の垣根を超えて兄弟のように友情を育んでいければ、互いに疑心暗鬼にもならないし、困っているときは自然に助けも呼べるし、対処し合える。
判っている。それが夢物語でしかないことは。
だけど、思うくらい良いじゃないか。
優しい夢と判っているからこそ、世界を夢に近づけるために努力するんだから。
「ヴォルケーノ、ですかな?」
私の思わずこぼれた呟きに反応して、フリストさんが私に問いかけてきた。
「はい。こども達のしつけ係りとして上がる時に少し勉強しました。オーシャン、ヴォルケーノ、フォレスト、国の特色がはっきりしている三国があると。さらに、こどものクルクルとして、カブトムシ達を贈るときにも話が上がっていましたので……、思わず言葉が出てきました」
嘘ではないけれど、真実と言いきるにはボカしまくっている言葉だったが、フリストさんは合点が言ったとばかりに大きく1つ頷いてくれた。
「そうですな。ゆくゆくは三国の子供らが共に笑い、忌憚(きたん)なく話が出来る世の中になれば、とても素晴らしいですな」
「はい」
艶(つや)やかなお髭(ひげ)を撫でながら、うんうんと目を細めるフリストさんの言葉に素直に返せば、二人揃(そろ)って「ふふっ」と笑い声をこぼした。
やっぱり私同様、フリストさんはこども達が奏(かな)でる優しい世界の未来へ続く夢を見ていたようだ。
あ。やっぱり、だめだったか~。
フと視線を回せば、ディーバさんが声を発てずに涙だけを流して泣いていた。
おそらく彼も優しい世界に生きるこども達の姿を想像したのだろう。
涙腺がいささか弱く、感激屋さんなきらいがある彼が、泣き出さないか心配だったのだが、やはりというかなんというか。
他国の人間なオーシャン組の目もあるからと押さえようとしているのだけれど、本人の意志に反して、ハンカチがすぐにグシャグシャにしてしまい、フォレスト側の色んな人に背中をさすって貰ったり、ハンカチをさし出してもらっている。
オーシャンの方々もそんな彼を割りと好意的に見ているようだが、釣られて泣いてしまっている人も居た。
そう!!
私をアルゴスくんとマルケスくんと一緒の時に襲撃し、アレスさんのカブトムシごっこのきっかけとなり、ランくんとリーンくんの教育係として拐(さら)おうとした四人組である。
彼等はクークー泣くディーバさんの側に寄り、そのまま抱き合って号泣を始めてしまった。
王様かフリストさんが止めてくれないかな~と他力本願丸出しで視線を飛ばしたけれど……、ダメだ。
二人とも、とても微笑ましい表情で彼等を見てる。
ん、でもな~。
ここで私が下手な口出ししたら、最悪、最終日までしきらなきゃいけないような気持ちがビシバシするんだよな~。
どうしよっかな~と思っていれば、動いてくれたのは王様だった。
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