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おもてなしの準備 2
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子供達のお出かけへの興奮が落ち着きをみせると、ディーバさんから、私が小銀貨一枚、大銅貨三枚、中銅貨二枚、小銅貨十枚の計千円の入った財布を、アルゴス君とマルケス君には銅貨のみで五百円分が入った財布を渡された。
「良いですか?お金は使えば消えていきます。そして、お金を手に入れるには何かお仕事をしないといけません。大切に使いましょうね」
「「はい」」
財布をぎゅっと握りしめた子供達は、真剣な面持ちで頷く。が、すぐに怪訝そうな表情を浮かべる。
「あれ?俺達、お仕事してないぞ?」
「そうだよね?お金貰って良いの?」
「はい。ミーナ様とアルゴス様、マルケス様には一つお願いがございます」
申し訳なさそうな表情でディーバさんが頭を下げてくる。不思議そうに子供達は首を傾げた。
「「お願い?ママも?」」
「ミーナ様には事後承諾に似た形になり、大変申し訳ございません」
「いえ。私の出来る範囲でなら構いません」
「俺達も頑張るぞ!!」
「「お~!!」」
答えた私にホッとしたのかディーバさんは笑みを浮かべた。アルゴス君とマルケス君はお互いの顔を見合わせて、拳をあげて気合いを入れている。
「はい。実は、ルッツォから使者殿への土産に、ミーナ様の世界の料理を渡したいので教えて貰えないかと伝言を託されたのですが、いかがでしょうか?」
「「賛成~っ!!」」
両手を挙げてはしゃぎ始めた二人の頭を優しく撫でると、気持ち良さそうに目を細めてくれる。子供達も含まれているから無理難題は言われないだろうとは思っていたが、土産の作成と聞いて、正直、それで良いのかと力が抜けた。
「はい。お受けします。お土産としてでしたらクッキーはともかく、ホットケーキは向きません。甘く、比較的保存も利くのは、砂糖と果汁を煮詰めて作るフルーツキャンディーや、焼き上げた後にお酒を染み込ませるブランデーケーキがありますが、お酒に弱い方や子供は酔っ払う可能性もあるので食べられません」
「え~!?俺達、食べれないの!?お酒マズイし、作っちゃダメ!!」
「そうだよ!!僕たちが食べれるのが良いよ~!!独り占め、反対っ!!」
途端にブーイングする子供達にいたずらっぽく告げる。
「お土産だから、アルゴス君とマルケス君は食べれないよ?」
「「あ!!」」
私の言葉に目を丸くした後、「そうだった!!どうする?」と目で会話していたアルゴス君が、妙案が浮かんだのかにんまりと笑う。
「味見!!」
お?そう来ましたか。
お土産となる物をどうすれば食べられるか?
ママは独り占めはいけないと教えた。
ならば、どうすれば良いかと素早く頭を回転させたのだろうアルゴス君の次の言葉を、にやつきそうになる気持ちを抑えて待つ。
「お月様の時、皆で味見しただろ?だから、俺達も味見!!」
「そうだね!!ママのお手伝い、僕たち、ちゃぁんとするよ?だから、ちょびっと食ぁべたいな~」
必死で考えたのだろうアルゴス君とマルケス君には悪いが、笑い声があふれ出してしまう。私に釣られたのか、ディーバさんもエリゴスさんも肩を震わせて、子供達の可愛らしいおねだりを見ている。
「私の負け!!ルッツォさん達と一緒に作って、みんなでちょびっとづつ食べよっか」
「「本当?やった~!!」」
ぴょんぴょんと飛び上がって喜ぶ子供達をそのままに、ディーバさんへ問う。
「材料も調達した方が良いのでしょうか?」
「お眼鏡に適った食材はすぐに城の厨房へ卸すように手配致します」
「それじゃぁ、早速市場に出て、キャンディーに出来そうな食材を皆で捜してみよう!!」
「「お~っ!!」」
「良いですか?お金は使えば消えていきます。そして、お金を手に入れるには何かお仕事をしないといけません。大切に使いましょうね」
「「はい」」
財布をぎゅっと握りしめた子供達は、真剣な面持ちで頷く。が、すぐに怪訝そうな表情を浮かべる。
「あれ?俺達、お仕事してないぞ?」
「そうだよね?お金貰って良いの?」
「はい。ミーナ様とアルゴス様、マルケス様には一つお願いがございます」
申し訳なさそうな表情でディーバさんが頭を下げてくる。不思議そうに子供達は首を傾げた。
「「お願い?ママも?」」
「ミーナ様には事後承諾に似た形になり、大変申し訳ございません」
「いえ。私の出来る範囲でなら構いません」
「俺達も頑張るぞ!!」
「「お~!!」」
答えた私にホッとしたのかディーバさんは笑みを浮かべた。アルゴス君とマルケス君はお互いの顔を見合わせて、拳をあげて気合いを入れている。
「はい。実は、ルッツォから使者殿への土産に、ミーナ様の世界の料理を渡したいので教えて貰えないかと伝言を託されたのですが、いかがでしょうか?」
「「賛成~っ!!」」
両手を挙げてはしゃぎ始めた二人の頭を優しく撫でると、気持ち良さそうに目を細めてくれる。子供達も含まれているから無理難題は言われないだろうとは思っていたが、土産の作成と聞いて、正直、それで良いのかと力が抜けた。
「はい。お受けします。お土産としてでしたらクッキーはともかく、ホットケーキは向きません。甘く、比較的保存も利くのは、砂糖と果汁を煮詰めて作るフルーツキャンディーや、焼き上げた後にお酒を染み込ませるブランデーケーキがありますが、お酒に弱い方や子供は酔っ払う可能性もあるので食べられません」
「え~!?俺達、食べれないの!?お酒マズイし、作っちゃダメ!!」
「そうだよ!!僕たちが食べれるのが良いよ~!!独り占め、反対っ!!」
途端にブーイングする子供達にいたずらっぽく告げる。
「お土産だから、アルゴス君とマルケス君は食べれないよ?」
「「あ!!」」
私の言葉に目を丸くした後、「そうだった!!どうする?」と目で会話していたアルゴス君が、妙案が浮かんだのかにんまりと笑う。
「味見!!」
お?そう来ましたか。
お土産となる物をどうすれば食べられるか?
ママは独り占めはいけないと教えた。
ならば、どうすれば良いかと素早く頭を回転させたのだろうアルゴス君の次の言葉を、にやつきそうになる気持ちを抑えて待つ。
「お月様の時、皆で味見しただろ?だから、俺達も味見!!」
「そうだね!!ママのお手伝い、僕たち、ちゃぁんとするよ?だから、ちょびっと食ぁべたいな~」
必死で考えたのだろうアルゴス君とマルケス君には悪いが、笑い声があふれ出してしまう。私に釣られたのか、ディーバさんもエリゴスさんも肩を震わせて、子供達の可愛らしいおねだりを見ている。
「私の負け!!ルッツォさん達と一緒に作って、みんなでちょびっとづつ食べよっか」
「「本当?やった~!!」」
ぴょんぴょんと飛び上がって喜ぶ子供達をそのままに、ディーバさんへ問う。
「材料も調達した方が良いのでしょうか?」
「お眼鏡に適った食材はすぐに城の厨房へ卸すように手配致します」
「それじゃぁ、早速市場に出て、キャンディーに出来そうな食材を皆で捜してみよう!!」
「「お~っ!!」」
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