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第二二話 答えの在り処
第二二話 八
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その日は午後も遊び通しで、夜になる頃には身体が疲れ切っていた。しかし、以前のような不快な怠さとは異なる、爽快感のある疲労だった。
入浴も済ませた慈乃は自室へ戻ると、机の前に向かった。壁面にはコルクボードがある。
部屋の鍵につけられたカモミールのキーホルダー。ガラス玉が美しい髪紐。誕生日祝いの手作りのメダル。遠足で見繕ってもらったネックレス。メッセージつきのポストカード。
ひとつひとつにこめられた思い出が色鮮やかに蘇る。
振り返ると棚の上のタンポポオバケと目が合った。その隣にはカモミールの活けられた花瓶がある。
「元気に、なってる……」
今にも枯れそうだったカモミールはいつの間にか色を取り戻していた。慈乃がそっと花に手を触れると嬉しそうに笑う気配がした。まだ声は聴こえないが気配なら感じ取れる。そのことに慈乃は大きく安堵した。
状況が良い方向に動き出している。安心感が眠気を誘う。
慈乃は布団に入ると目を閉じた。
優しい夢に慈乃は誘われた。
入浴も済ませた慈乃は自室へ戻ると、机の前に向かった。壁面にはコルクボードがある。
部屋の鍵につけられたカモミールのキーホルダー。ガラス玉が美しい髪紐。誕生日祝いの手作りのメダル。遠足で見繕ってもらったネックレス。メッセージつきのポストカード。
ひとつひとつにこめられた思い出が色鮮やかに蘇る。
振り返ると棚の上のタンポポオバケと目が合った。その隣にはカモミールの活けられた花瓶がある。
「元気に、なってる……」
今にも枯れそうだったカモミールはいつの間にか色を取り戻していた。慈乃がそっと花に手を触れると嬉しそうに笑う気配がした。まだ声は聴こえないが気配なら感じ取れる。そのことに慈乃は大きく安堵した。
状況が良い方向に動き出している。安心感が眠気を誘う。
慈乃は布団に入ると目を閉じた。
優しい夢に慈乃は誘われた。
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