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第一六話 遠足は花々に満ちあふれて
第一六話 一一
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「みんなは遠足楽しめてる?」
「ええ、楽しいわ」
そういってホノは持っていた包みからガラスの花瓶を取り出した。透明のガラスには花が透かし彫りされている。初夏の陽光にガラスがきらりと反射した。
「部屋に飾るのよ。ね、クル姉」
「ええ。ちょうど花瓶を新しくしたかったしね」
「ニア姉さん達は何してたの?」
カルリアがニアの持つ包みを見ながら問いかける。それにはニアが荷物を持つ腕を軽く持ち上げて答えた。
「花の市でジニアを買って、シノの意向でグルメツアーの最中よ」
「そっちも楽しそうだね」
笑うカルリアの手をマリカが引く。
「おねえちゃん」
焦れたような響きを帯びたマリカの声に、カルリアは「そうだね」と微笑んだ。
「私達もいろんなお店をまわろうね。それじゃあ、ニア姉さん、シノ姉さん、また後で!」
カルリアを先頭にして、クルル達はその場を立ち去った。
「ええ、楽しいわ」
そういってホノは持っていた包みからガラスの花瓶を取り出した。透明のガラスには花が透かし彫りされている。初夏の陽光にガラスがきらりと反射した。
「部屋に飾るのよ。ね、クル姉」
「ええ。ちょうど花瓶を新しくしたかったしね」
「ニア姉さん達は何してたの?」
カルリアがニアの持つ包みを見ながら問いかける。それにはニアが荷物を持つ腕を軽く持ち上げて答えた。
「花の市でジニアを買って、シノの意向でグルメツアーの最中よ」
「そっちも楽しそうだね」
笑うカルリアの手をマリカが引く。
「おねえちゃん」
焦れたような響きを帯びたマリカの声に、カルリアは「そうだね」と微笑んだ。
「私達もいろんなお店をまわろうね。それじゃあ、ニア姉さん、シノ姉さん、また後で!」
カルリアを先頭にして、クルル達はその場を立ち去った。
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