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第一三話 守りたいもの
第一三話 一五
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それからしばらく経ち、神有月の下旬になった。
秋之介は玄舞家にやってくるなり、あかりに突然こんな提案をしてきた。
「あかり、果物狩りに行かねぇか?」
四人でいつも集まる客間には今日はあかりと秋之介の二人しかいない。昴は政務に追われていて自室に籠り、結月は霊符の作製をするため青柳家に一日いるということだった。
幼い頃は秋之介と二人きりになると面白いことをするのが楽しくて仕方なかった。昴に言わせれば悪だくみかいたずらばかりで手を焼かされるとため息を吐かれたが。
その胸躍る感覚は今もあかりの心に残っている。だから秋之介がこの時、この場所、この状況で提案してくることは何だろうと期待していた。
秋之介もあかりと同じらしく、にやりと笑うとびしりと右手の人差し指を突き立てた。
「実は今年の西の地は果物が豊作なんだ。ってなわけで人手が欲しいんだとよ。手伝ってくれたら実質果物持ち帰り放題なんだけど、どうだ?」
あかりは間髪容れずにこくこくと首を縦に振った。その目が輝いているのを秋之介は見逃さず、にっと笑みを深めた。
「うっし、決まりだな! ゆづと昴にも後で声かけてみっか」
『うん。果物狩りなんて久々だね。楽しみ!』
あかりと秋之介はどちらからともなく笑い合った。
秋之介は玄舞家にやってくるなり、あかりに突然こんな提案をしてきた。
「あかり、果物狩りに行かねぇか?」
四人でいつも集まる客間には今日はあかりと秋之介の二人しかいない。昴は政務に追われていて自室に籠り、結月は霊符の作製をするため青柳家に一日いるということだった。
幼い頃は秋之介と二人きりになると面白いことをするのが楽しくて仕方なかった。昴に言わせれば悪だくみかいたずらばかりで手を焼かされるとため息を吐かれたが。
その胸躍る感覚は今もあかりの心に残っている。だから秋之介がこの時、この場所、この状況で提案してくることは何だろうと期待していた。
秋之介もあかりと同じらしく、にやりと笑うとびしりと右手の人差し指を突き立てた。
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あかりは間髪容れずにこくこくと首を縦に振った。その目が輝いているのを秋之介は見逃さず、にっと笑みを深めた。
「うっし、決まりだな! ゆづと昴にも後で声かけてみっか」
『うん。果物狩りなんて久々だね。楽しみ!』
あかりと秋之介はどちらからともなく笑い合った。
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