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第二章

第八話 起き上がり小法師にされたレム

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「っ、う、あ、ぁ……あ……」


 ショーツ一枚の姿で、レムは人の字を描くように立たされていた。
 膝から下は赤黒いモノで覆われている。
 ブヨブヨとした肉の粘土のような気色の悪い感触をしている。
 拘束されるほどの力はなく、蹴り飛ばせばいつでも抜け出せるほどに頼りない肉の粘土であった。


 だからといってレムは抜け出さない。
 そもそもレム自らがこの状況を受け入れたのだ。


「おぉっと、動くなよォ……、宇崎くんが崩れちまうぞォ?」


 そう、膝を囲っている赤黒い肉粘土は宇崎だった。
 そして、宇崎を元に戻すために、レムは銀一からの責めを耐えるしかなかった。


 ――レムさん、ごめんなさい。


(い、いやっ……。ボクのほうこそ、すまないっ……)


 宇崎が掴み掛かって返り討ちにあった。
 動揺する中で、レムは銀一からの蹴りをまともにもらって、倒れてしまう。


 それから宇崎は、生き霊を自在に取り込めるのかどうかの確認も兼ねて、生き霊を取り込まされていた。


 結果、宇崎は工業地帯で生まれたスライムを取り込んでしまい、ぬるくなった溶岩のようなものへと姿を変えてしまったのだ。


 これにより、動こうと思えば動ける中での拘束が完成したのだ。


 宇崎に取り憑いている生き霊を除霊したとしても、肝心の身体が崩れてしまっては元に戻せない可能性だってある。
 霊体となった物質の除霊経験などない。
 レムは耐えるしかなかったのだ。


 そんなレムの腰のくびれに、ヌチュ、と口付けた銀一は、脊椎の数を数えるようにねっとりとした動きで、ヌルルルル、ルルルッ……、と登らせていく。


「あ、う、う、う、っ、う、く、ふ、うぅ……、はぁはぁ、っはぁ……」


 肉に囲まれた足の指さえ動かさない。
 そんな無理な我慢が、レムを必要以上に苦しめていた。


「わかんねェなァ。こんな小僧庇う必要どこにあるのかねェ、んれろぉおおおォォオオッ……チュ」


 首筋まで登り終えると、背骨を下りながら、指の皮だけで体中に浮かんだ汗を拭き取るように撫で回してくる。


 スルスルッ、スルッ、スルスルスルゥウウウッ……。


「っう、は、あ、あ、あ、あ、あう、ぅう、あ、あぁ゛あ、あ゛ア゛」


 下半身にまで伝いそうな苦痛を上半身だけでこらえるものだから、肩から指先までが、まるで電気でも流されたようにガタガタと痙攣を繰り返していた。


 それが七往復、八往復と回を重ねていく。
 まだ前戯にも満たないというのに、縁が切れんばかりに見開かれた目から分泌物が零れていった。


「カカカカカッ! みっともねぇな! えェえ? 思わねェか? レム」


「は、はふ、ふぅ、ふ、そ、そう、だ、な、はぁ……、悪魔なんかにっ、身、身を売って、ほ、ほんとうにみっともない男だな、ぁ、あぁああんっ♥」


 挑発した直後、ショーツを撫でられてしまう。
 もちろん狙いは、性器だった。
 背中を撫でられただけで異様な快感を覚えていたものだから、感度が上がっている自覚はあった。とはいえ、ショーツの上からとは思えない快感。


 閉じることさえ出来ない股のあいだに、指が素股をさせてくる。
 陰唇が擦れるだけで、ゾクゾクとしたむず痒い快感が腰まで響いてくる。


「っう、は、あっ、あぁあ♥ あ、はぁああっ♥」


 敏感になった陰唇に素股を繰り返される。
 シュリシュリ、と指紋の窪みで陰唇を撫でられる。
 微小なタッチを繰り返されて、蕩けた声を止められない。


「悪魔に身を売ったやつに触られてそんな甘ったるい声出してんのかァア? アァア!? レムゥウ!?」


 耳もとに向かって怒鳴りつけながらに、シュリュシュリュシュリュ、と陰唇を責められる。
 むず痒い刺激の中、……ピリン……ピリンと微弱な電気が流れてくる。
 シュリシュリ乾いていた音は瞬きする間もなく、ネチャネチャぬめった音へと変わっていく。


「ん、ほぁ、あ、あ、あは、んっう、あ、んはぁあ♥ はぁあ♥ あ、あ、――ぅ!? ングウゥウ! ぐ、ぐう、ググッウウッ!」


 身を任せたくなる脱力感に、レムは崩れそうになるものの、緩んだ力を入れ直して、ガツンと歯を食いしばる。
 そして、顎先を天井に向かせて耐え凌ぐ。


「ほんとに防御特化みてェだなァ~。じゃ、こういうのはどうだァ?」


 カパッと開いたままの股のあいだに手のひらが通されていく。
 強烈な摩擦から逃れたばかりの身体が、このまま銀一の手のひらに身を委ねようとしていた。


「うっ、う゛!?」


 しかし、その手のひらには力が込められておらず、レムはとっさに太ももをビクンと震えるほどに力を込め直した。
 銀一の手のひらには、恥丘に沿うほどの力しか入っていなかった。
 危うく転げてしまうところだったレムに、ひたっと触れられた手のひらから、さらなる快楽責めが繰り返されていく。


 ヌルルルルッ……、股のあいだを通って、毛むくじゃらな指の先から手首に向かって滑っていく。
 手のひらから手首を使っての、触れるか触れないかの絶妙なタッチだった。
 股間の曲線に沿わせてヌチャヌチャと撫で回される。


(こ、こんなのでも、い、いってしまふっ……、いかされてしまふぅ♥ はぁ♥ はぁ、はぁ……)


 逝かされる寸前で、太ももの外側へと銀一の指が遠のいていく。
 その指先が前触れなしに内股に潜り込んできて、まるでコマネチでもさせるような動きでハイレグラインを撫でられる。


「はぁ、はぁ……っ、はぁ……あ♥ はぁ」


 いつの間に後ろに回りこんでいたのかも分からない指先が、お尻をなでなでしてきた。かと思うと、ショーツの上をなでなでしてくる。
 指の先で押しこまれると、そこに全神経が集まってくるくらいに身体が敏感になっていた。


 ハイレグライン、そして、感覚の鈍いお尻でさえも逝きそうになっていた。
 縦横無尽に這いまわるがゆえに、逝かないだけであった。


 それが焦らしと気付いてから、苦痛がさらに強くなった。


「あぐう゛ぅ、う、ウぐぅう゛、あ、アアアァア゛!? ぐぅなああ!」


 上と下の歯がガツンガツンとぶつかり合う。
 そうでもしないと暴れてしまいそうなもどかしさに苛まれていた。


 うごくなうごくなうごくな、それだけが頭の中で繰り返されていて、指が止まると、うごくなうごくなうごくなと口走り出す始末。


「気にしてることを言った罰だぞ~。なぁ、レムうぅ! 謝るかァア? ナァアア! お師匠様すみませんでしたって謝るカァアア!?」


「んふぅうふぅう、んふぁあ、ハァあは、あ、っ……、ぶ、ぶだに、かんじ、かんじさせられでぇ……、っ、あ、はぁ、す、すみま、せんひゃぁあああっ♥ あ、あんっ! んっ、アァアッ♥」


 心が折れた頃合い。そう思って銀一は懺悔させようとした。
 だというのにまたもや挑発されたのだ。


 こんな小娘だから弟子入りを許した。だからこそ、自らの手で堕とさなくてはならない。師匠が弟子に負けるなどあってはならない。


 心が堕ちなくとも、陰部を避け続けて撫で抜かれた身体は、完全に銀一に屈服していた。手のひらを唇に寄せれば、舌を伸ばすほどに媚びている。


「カッカッカッ!! 面白いわァア! 指しゃぶりしてる癖して、耐えようとするカァア!?」


「んちゅぱぁ、あはんちゅ、あんふぅう♥ ふぅ、ふぅうんちゅう!」


 下半身を動かさない。死んでも動かさない。それ以外のことが頭から消えていて、その命令以外は本能に忠実だった。
 指をおちんちんに見たてて舐めて、背中から感じる重たい臭いを吸いこんだ。
 それがエッチな気持ちを強めて、おちんちんに見たてて指を舐めしゃぶった。


「んちゅう、じゅうっ、んふっう、は、んちゅう♥」


 口の端からたらたら涎を垂らしながら、口の中の塩気を味わう。唾液に絡めてコクコク喉を潤す。
 夢の中で何度も味わった味。何度も吸いこんだ臭い。一番慣れている男の刺激。
 朦朧とした目でありつつ、肉棒欲して口の中を行き来させているレムではあったが、ショーツの中へと指が入りこむと、さすがにピタリと身体を硬直させた。


 耐えられない。今弄られたら耐えられない。
 快楽への期待よりも遥かにスケールのでかい恐怖。


「ひ、ひや、ひや、やあ、あ、あやぁあ……」


「あァ? なにがいやなんだぁあ? えェええレム?」


「ひ、やぁ、ひゃら、ひゃらひゃだぁああんんぅうううううぐヒィイ!?」


 なんでいやなのかも分からないまま、膣の中へと入りこむ指。それがゴリッ、ゴリッ、とGスポットをほじくってきて、ガクンッ、とレムは腰を突きだす。
 ずっと我慢してた挙動が、指一つで簡単に崩壊してしまい、レムは腰を突きだしたままに小水をちょろちょろ零していた。


「あぁあ、あふぁあ、うぅう、や、ゃっちゃった……うごい、ちゃっ、た……うごいちゃっだっ……」


 宇崎の肉粘土で作られたオブジェクトは、思いのほか弾力性があって、壊れたわけではなかった。
 しかし、動かない理由さえ忘れていたレムは、壊れた機械のようにうわごとを繰り返していた。そんな、心が壊れかけているレムの膣の中を、グジュリッ、グジュリッ、と責め立てる。


「あ、アァア!? だ、だめぇええんンンッ!? ンウウ、う゛ングゥウ!? アグッ、グッ、いぐ! イグゥウ! ンヒィイ!? ヒぐぅううっ!?」


「どっちが豚だァレムぅう」


「ぼ、ぼぐれす、ぼぐのおまんこれす、ン、ング、ンオオッ! おひ、ぃいんっ! いぐんっンヒィイ!?」


 下半身も我慢を忘れてしまって、膝が暴れて右に左に前後する。
 幸いにも、形状記憶力のある宇崎スライムは、壊れることもなくレムを立たせる役目をする。


 おまんこ責められて腰を突きだし背中を反り返しても、何度も立たせられる。
 まるで起き上がり小法師のように立たせられる。そんな終わりの想像出来ない恥辱は、レムが失神するまで続けられるのであった。
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