1 / 5
彼女の名前は…
しおりを挟む
僕には四歳の娘がいる。彼女は非常に知能指数が高いのだと僕は思う。どうしてそう思うのか順を追って説明すると、生まれて数ヶ月の頃の彼女はあまり泣いたりしなかった。夜泣きは全くしなかった。しかし、僕か妻かのどちらかが見える所にいないとすぐに泣きわめいた。しかも物凄く大きな声で。物凄く丈夫な声帯をしているのだろう、僕が同じくらいの大きさの声を出したりしたらすぐに声帯を痛めてしまうだろう。そのために、僕か妻のどちらかが常に彼女の側にいなければならなかった。
彼女が生後6ヶ月ぐらいになった頃こんな事があった。ドライブの時はいつも、子供向け番組の音楽のCDを掛けている。その中に、いないいないばあ♪いないいないばあ♪といないいないばあを連呼する曲がある。その曲が掛かって、一番最後のいないいないばあの所で、曲に合わせて彼女が歌を歌ったのだ。正確な音程とタイミング、綺麗な発音でいないいないばあとはっきり歌った。「今、歌ったよね」「うん、歌った」妻と僕は、凄い凄いと喜んだ。
彼女は歩き始めるのは遅かったが、言葉を覚えるのは早かった。彼女が二歳ぐらいのときには、大人が喋るように綺麗な日本語を喋った。妻はヤンキー言葉だし、僕は滑舌が悪く舌足らずの様な感じなので、どうやって言葉を覚えたのか不思議だった。テレビかな?彼女は自分の名前を知らない物には即興で名前を付けた。例えば、鼻血が出たときには「赤が出たから拭いて」という風に言った。トラックやバスや電車のことは「プシュー」と呼んだ。自分の知らない物には即座に名前を付けた。彼女が言葉に詰まることはない。彼女は箸の持ち方も綺麗だった。妻はひどいバッテン持ちなので、僕の持ち方を真似したのだろう。僕と彼女では、手の大きさが全然違うのに、そっくりな形になっている。
彼女は背筋が伸びて綺麗な姿勢で歩く。座るときはきちんと正座する。何でそんなにきちんとしているのだろう?そんな僕の娘。彼女の名前は“きらら”
彼女が3歳ぐらいになったときはどんな風かというと、だらだらになってママの様になった。寝転んでおなかを掻きながら、ツナパンを食べている。そんな感じだ。話し方もママの様になった。しかし、滑舌は良く使用する単語にも少し知性を感じる。「おい!おまえ!地球ばっか見んな!こっちを見ろ!」時々こんな風に喋るのでママが「きららちゃん、そんなヤクザ言葉みたいに、喋ったらあかんよ」ときららを叱っている。ママときららが入れ替わったのか?しかし、きららは方言を喋ったりはしない。きららがダラダラになったので僕は凄く残念に思うのだけど、これが普通だと思う。体は非常に健康で丈夫なので、僕はそれが嬉しい。しかし、運動神経は非常に悪い。でも、視覚と聴覚は人並み外れて良く、指先は驚くほど器用だ。ただ彼女はひどく人見知りで、知らない人がいると、途端に喋らなくなる。きららは自分の娘なのに、理解出来ない部分が多い。何故か?だから僕は彼女のことを知能指数が高いのだと思う。そんな彼女の名前はきらら。僕の娘。
彼女が生後6ヶ月ぐらいになった頃こんな事があった。ドライブの時はいつも、子供向け番組の音楽のCDを掛けている。その中に、いないいないばあ♪いないいないばあ♪といないいないばあを連呼する曲がある。その曲が掛かって、一番最後のいないいないばあの所で、曲に合わせて彼女が歌を歌ったのだ。正確な音程とタイミング、綺麗な発音でいないいないばあとはっきり歌った。「今、歌ったよね」「うん、歌った」妻と僕は、凄い凄いと喜んだ。
彼女は歩き始めるのは遅かったが、言葉を覚えるのは早かった。彼女が二歳ぐらいのときには、大人が喋るように綺麗な日本語を喋った。妻はヤンキー言葉だし、僕は滑舌が悪く舌足らずの様な感じなので、どうやって言葉を覚えたのか不思議だった。テレビかな?彼女は自分の名前を知らない物には即興で名前を付けた。例えば、鼻血が出たときには「赤が出たから拭いて」という風に言った。トラックやバスや電車のことは「プシュー」と呼んだ。自分の知らない物には即座に名前を付けた。彼女が言葉に詰まることはない。彼女は箸の持ち方も綺麗だった。妻はひどいバッテン持ちなので、僕の持ち方を真似したのだろう。僕と彼女では、手の大きさが全然違うのに、そっくりな形になっている。
彼女は背筋が伸びて綺麗な姿勢で歩く。座るときはきちんと正座する。何でそんなにきちんとしているのだろう?そんな僕の娘。彼女の名前は“きらら”
彼女が3歳ぐらいになったときはどんな風かというと、だらだらになってママの様になった。寝転んでおなかを掻きながら、ツナパンを食べている。そんな感じだ。話し方もママの様になった。しかし、滑舌は良く使用する単語にも少し知性を感じる。「おい!おまえ!地球ばっか見んな!こっちを見ろ!」時々こんな風に喋るのでママが「きららちゃん、そんなヤクザ言葉みたいに、喋ったらあかんよ」ときららを叱っている。ママときららが入れ替わったのか?しかし、きららは方言を喋ったりはしない。きららがダラダラになったので僕は凄く残念に思うのだけど、これが普通だと思う。体は非常に健康で丈夫なので、僕はそれが嬉しい。しかし、運動神経は非常に悪い。でも、視覚と聴覚は人並み外れて良く、指先は驚くほど器用だ。ただ彼女はひどく人見知りで、知らない人がいると、途端に喋らなくなる。きららは自分の娘なのに、理解出来ない部分が多い。何故か?だから僕は彼女のことを知能指数が高いのだと思う。そんな彼女の名前はきらら。僕の娘。
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
スケートリンクでバイトしてたら大惨事を目撃した件
フルーツパフェ
大衆娯楽
比較的気温の高い今年もようやく冬らしい気候になりました。
寒くなって本格的になるのがスケートリンク場。
プロもアマチュアも関係なしに氷上を滑る女の子達ですが、なぜかスカートを履いた女の子が多い?
そんな格好していたら転んだ時に大変・・・・・・ほら、言わんこっちゃない!
スケートリンクでアルバイトをする男性の些細な日常コメディです。
就職面接の感ドコロ!?
フルーツパフェ
大衆娯楽
今や十年前とは真逆の、売り手市場の就職活動。
学生達は賃金と休暇を貪欲に追い求め、いつ送られてくるかわからない採用辞退メールに怯えながら、それでも優秀な人材を発掘しようとしていた。
その業務ストレスのせいだろうか。
ある面接官は、女子学生達のリクルートスーツに興奮する性癖を備え、仕事のストレスから面接の現場を愉しむことに決めたのだった。
女子高生は卒業間近の先輩に告白する。全裸で。
矢木羽研
恋愛
図書委員の女子高生(小柄ちっぱい眼鏡)が、卒業間近の先輩男子に告白します。全裸で。
女の子が裸になるだけの話。それ以上の行為はありません。
取って付けたようなバレンタインネタあり。
カクヨムでも同内容で公開しています。
13歳女子は男友達のためヌードモデルになる
矢木羽研
青春
写真が趣味の男の子への「プレゼント」として、自らを被写体にする女の子の決意。「脱ぐ」までの過程の描写に力を入れました。裸体描写を含むのでR15にしましたが、性的な接触はありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる