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これは本ではない 立ち読みするな

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 君は人の言うことが聞けないのかね

 これは本ではない立ち読みするな!と表紙に書いてあるだろ!

 私はずっと人の言うことを聞かない悪い子を探していたんだ

 これは本ではない 異世界への入口なのだ

 この本を読んでしまったからには君には異世界へと来てもらう

 君は名前は何と言うんだ もうその名前は捨てなさい 今から君の名前はアムルだ

 アムルよ

 君には これから様々な試練が待ち構えているだろう

 先ずは 君に こっちの世界へと入るためのボタンを押してもらう

 ボタンは君の 肛門の奥 直腸の壁に隠しておいた まず指を口に入れて唾でベタベタにしろ そして手をパンツの中に入れてその指を肛門に突っ込みボタンを押せ

 もたもたするんじゃない 早くボタンを押せ

 アムル

 何故ボタンを押さないんだ

 人目を気にしてるのか?誰もお前の行動など気にしとらんぞ

 ボタンを押さないんなら それはそれでもよい ボタンを隠しておいたというのは 実は嘘だ アムルよ お前がこの本を手にした時から すでに お前はこっちの世界に入りかけておる

 アムルよ

 そのまま こっちの世界へ入って来ておくれ

 君は こっちに入って来るんだ


 アムル 君に 君の案内役を紹介する

 『ゴーゴードリームカート』ちゃんだ

「は~~い 呼ばれて飛び出てジャジャジャジャ~~ン 私がゴーゴードリームカートで~~す」
 君の前に 遊園地の乗り物のようなものが現れた それはデフォルメされたバギーのようなゴーカートのような形をしている しかも喋る 彼(彼女?)がゴーゴードリームカートちゃんのようだ

「先ずは私に座って下さい ご主人様 私のシートは高級ソファーのようですよ」

 アムルはとりあえず ゴーゴードリームカートちゃんに座ってみた 小さいシートだったが 柔らかすぎす固すぎず心地よいシートだった

「先ずは説明しますね 貴方が入りかけているこの異世界の名前はヤデンワールドといいます」

「貴方は今 何をしていますか? …私のシートに腰を掛けている?…いいえ 貴方は今 私のシートに腰を掛けているイメージをしているだけですよね こちらの世界の情報が一旦 文字に変換されて 貴方がそれを読むことによって 貴方はこちらの情報をイメージできる これがこちらの世界と貴方の世界が繋がる仕組みです」

「貴方は この本の冒頭部分で貴方が最初に聞いた声を覚えていますか?上から目線で偉そうなあの声の主の姿形をきちんとイメージ出来ましたか?上手くイメージ出来ていないでしょう それは作者さんが何も説明をしていないからです こちらの世界の様子は文字に変換されないと貴方に伝わらないのです」

「では 私が あの声の主の説明をしますね あのお方の名前は『シヴァ』と言います 皆はシヴァ様と呼んでおります 見た目ですが ぱっと見 二十歳ぐらいの普通の女性です とてもお美しく綺麗なお方です しかし 両目は閉じておられます 口は ときどき少し開くだけで あ とか う とかしか言いません しかし 彼女には不自然な点が一つあります 彼女の頭の上には小さな顔があります その小さな顔の正体は 実は がらがら蛇です 偉そうにしゃべっているのは そのがらがら蛇なのです そのがらがら蛇の胴体は 彼女の首の後ろを通り 襟元より 彼女の服の中に入っていっています がらがら蛇の胴体は彼女の体に巻き付いているのでしょう そして がらがら蛇のしっぽの先のバイブレータは 彼女の肛門から彼女の体の中に侵入しています がらがら蛇はしっぽの先より信号を発して 脳腸相関という回路を使って彼女を操縦しているのです」


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 「しっかり私に掴まっていてください 信号が赤なので飛ばします 貴方の世界では赤信号は止まれですよね この世界では 青信号は 進め ですが 赤信号は 光速で進めです こちらのルールを少しずつ覚えていって下さい」と言うとゴーゴードリームカートは急加速した アムルに少しGが掛かる シートが高性能なのだろう 少しも苦痛ではない
「私は ボロで旧式なので時速60㎞しか出ないんですよ 本当は秒速30万㎞で走らなければならないんですが…」時速60㎞だったのね!良く見るとゴーゴードリームカートちゃんはボロい でもシートは 高級ソファーのようだ
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