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二章~アシル・クローシャー編~

50 発情期の熱を鎮めて④ ★

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 次の瞬間、腰を鷲掴みにし、強く腰を突き上げた。
「はぁ~~っっ!!」
 奥を突き抜け、降りてきた子宮の入り口まで突き破っている感覚を覚える。
 骨盤が割れてしまいそうな疼痛に戦慄していると、さらに腰を押さえつけ、中をかき乱すようにグリグリと先端を押し当てる。

「や、ダメぇ。今イってる……はぁっっ、んぁああっ」
「果てている時はより気持ちいいだろう?」
「きもち、い……んぁぁああ……気持ちいぃぃぃ!!」
「では、お願いしてくれ。私にどうして欲しいのか」
「エリアス様の、精液が欲しいです」
「どこにだ?」
「ここ……この、アシルのお腹の中に、沢山注いでください」
「あぁ、そうしよう」

 蠱惑的に微笑むと、再び律動を早める。
 真下から突き上げられるたび、白濁を迸らせてしまう。肉胴に隙間なく埋め尽くされた熱塊ねっかいは、媚肉を擦り上げながら、何度も最奥に届いてしまう。

「アシル、私も気持ちいいよ」
「エリアス様……ぁぁ……嬉しい……きて……」
射精すよ……っっ」
「ふ、ンンンっっんんんっ……!!!」

 二人でほぼ同時に果てると、吐精した愛蜜が子宮にたっぷりと注がれていく。
「んんっ、赤ちゃん、できちゃう」
「まだまだ、もっと注いでおかないと。アシルのお腹がまだ足りないって言ってるよ」
 吐精を続けなけながらぼくを横たわらせると、覆い被さり何度か体を痙攣させていた。
 それでもまだラット状態には入っていない。

 一度目の絶頂が終わると、間髪入れずに腰を揺らし始める。
 中でたった今射精された精液が撹拌される。エリアス様のものは萎えるどころか、その硬さや太さをより一層大きくさせた。
 孔から白濁とオメガの液が溢れる。
 中をかき混ぜながら、再び絶頂まで誘い込む。

「ほらアシル、ここに触れてごらん。私がここまで這入っている」
 下腹にそっとぼくの手を置く。
 この下にエリアス様の男根がある。それを考えただけでも陶然としてしまう。
 さっきまでとは違い、ゆるりと腰を動かしているだけなのに、混濁とするほどの快楽だ。

「まだ終わりではないぞ。体の熱は治ったのかい?」
「熱は下がっていません。もっとエリアス様が欲しいと、体の奥から訴えています」
 その言葉に愉悦の笑みを浮かべると、エリアス様は少しずつ律動を激しくさせた。
 甘い吐息が漏れるたびに「かわいい」と溢す。
「その可愛い顔を、啼かせたくなる」
 そんなことを言われても、最初から余裕もない。アルファの性液をたっぷりと注いでもらったにも関わらず、まだ満足していない自分が腹立たしいとさえ思う。
 まだ発情期に入ったばかりだ。
 焦っても仕方ないが、今回は確実に着床したとエリアス様が確信するまで、この情交は続けられるだろう。
 その頃には、この熱も治っているのだろうか……。
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