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終章

【あとがきと反省と引用について】

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 こんにちは!上杉です。

 近未来BL『プシュケの彼方』無事完結いたしました。
 毎日1話2500字を目安に100,000字以上、2ヶ月完結を目指し執筆をしておりましたが、予定通りに完結しほっとしています。

 この小説のテーマは、最後の霧島の願いでもある「自分として生き、自分として死ぬ」でした。
 からだを交換できずに寿命を全うするわたしたちにとっては至極当たり前のことですが、肉体というアイデンティティを失い死ぬことを許されなくなった場合、生だけでなく死にも意味が生まれるのではと思ったことが始まりです。
 退廃的な雰囲気をイメージしてはいたのですが、すこし表現が直接的だったのか鬱々とした物語になってしまいました。文章って難しいですね。
 ただ、そのおかげか絶対に書きたかった9章の「あのとき」のシーンが美しく描けた気がしています。この小説のすべては、あのシーンのためにあると言っても過言ではありませんでした。あのシーンは、ヘミングウェイの「誰がために鐘は鳴る」の個人的No.1シーンをオマージュしています。とにかく本家は泣けるのでぜひ皆様に読んでもらいたいところです。下巻の故郷を思い出すシーンです。機会があればぜひお楽しみください。

 脱線しました。
 とにかく無事に完結してよかったです。
 作品の内容に関しては、科学的なお話について、リアルとフィクションが入り混じっているのでご注意ください。
 あとこの作品で意外と苦労したのは18禁シーンでした。多分3回ほどあったのですが、毎度同じような雰囲気になってしまい、差別化するのが大変でした。次回作ではあらかじめ構成を決めて対策したいと思います!
 またこの作品を書いている途中、後半の学園生活シーンを書くのが、辛くもあり楽しくもありました。もうすこしだけキャンパスライフを書きたくなりました。学生は一緒にいられる期間が決められているので、儚さがあってたまりませんよね。

 ということで、本当は次は翡翠の続きを書こうと思っていましたが……自分は年上受けじゃないと筆が進まないみたいです。プロットは完成しているのであとは書くだけなのですが、ファンタジーは世界づくりが難しいし、夏の作品だから夏に書きたいなとー。

 脱線しました。
 この作品を最後までお読みいただき、さらにこちらも最後までお目通し頂きありがとうございました!
 年上受け好き&シリアス好きの稀有な皆さま。ぜひ今後とも別作品にてお付き合い頂ければ幸いです。

 大変大事な引用を忘れていたのでこちらに記載します。4章4のペルシア詩のルバイヤートの一節は、以下の書籍から引用しました。
・オマル・ハイヤーム著,エドワード・フィッツジェラルド英訳,竹友藻風邦訳『ルバイヤート中世ペルシアで生まれた四行詩集』マール社,2005年,14頁
 こちらは文章もさることながら絵も装丁も美しい素敵な本です!ことばえらびの参考にもなるのでお時間ある方ぜひご一読を~!
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