59 / 59
終章
【あとがきと反省と引用について】
しおりを挟む
こんにちは!上杉です。
近未来BL『プシュケの彼方』無事完結いたしました。
毎日1話2500字を目安に100,000字以上、2ヶ月完結を目指し執筆をしておりましたが、予定通りに完結しほっとしています。
この小説のテーマは、最後の霧島の願いでもある「自分として生き、自分として死ぬ」でした。
からだを交換できずに寿命を全うするわたしたちにとっては至極当たり前のことですが、肉体というアイデンティティを失い死ぬことを許されなくなった場合、生だけでなく死にも意味が生まれるのではと思ったことが始まりです。
退廃的な雰囲気をイメージしてはいたのですが、すこし表現が直接的だったのか鬱々とした物語になってしまいました。文章って難しいですね。
ただ、そのおかげか絶対に書きたかった9章の「あのとき」のシーンが美しく描けた気がしています。この小説のすべては、あのシーンのためにあると言っても過言ではありませんでした。あのシーンは、ヘミングウェイの「誰がために鐘は鳴る」の個人的No.1シーンをオマージュしています。とにかく本家は泣けるのでぜひ皆様に読んでもらいたいところです。下巻の故郷を思い出すシーンです。機会があればぜひお楽しみください。
脱線しました。
とにかく無事に完結してよかったです。
作品の内容に関しては、科学的なお話について、リアルとフィクションが入り混じっているのでご注意ください。
あとこの作品で意外と苦労したのは18禁シーンでした。多分3回ほどあったのですが、毎度同じような雰囲気になってしまい、差別化するのが大変でした。次回作ではあらかじめ構成を決めて対策したいと思います!
またこの作品を書いている途中、後半の学園生活シーンを書くのが、辛くもあり楽しくもありました。もうすこしだけキャンパスライフを書きたくなりました。学生は一緒にいられる期間が決められているので、儚さがあってたまりませんよね。
ということで、本当は次は翡翠の続きを書こうと思っていましたが……自分は年上受けじゃないと筆が進まないみたいです。プロットは完成しているのであとは書くだけなのですが、ファンタジーは世界づくりが難しいし、夏の作品だから夏に書きたいなとー。
脱線しました。
この作品を最後までお読みいただき、さらにこちらも最後までお目通し頂きありがとうございました!
年上受け好き&シリアス好きの稀有な皆さま。ぜひ今後とも別作品にてお付き合い頂ければ幸いです。
大変大事な引用を忘れていたのでこちらに記載します。4章4のペルシア詩のルバイヤートの一節は、以下の書籍から引用しました。
・オマル・ハイヤーム著,エドワード・フィッツジェラルド英訳,竹友藻風邦訳『ルバイヤート中世ペルシアで生まれた四行詩集』マール社,2005年,14頁
こちらは文章もさることながら絵も装丁も美しい素敵な本です!ことばえらびの参考にもなるのでお時間ある方ぜひご一読を~!
近未来BL『プシュケの彼方』無事完結いたしました。
毎日1話2500字を目安に100,000字以上、2ヶ月完結を目指し執筆をしておりましたが、予定通りに完結しほっとしています。
この小説のテーマは、最後の霧島の願いでもある「自分として生き、自分として死ぬ」でした。
からだを交換できずに寿命を全うするわたしたちにとっては至極当たり前のことですが、肉体というアイデンティティを失い死ぬことを許されなくなった場合、生だけでなく死にも意味が生まれるのではと思ったことが始まりです。
退廃的な雰囲気をイメージしてはいたのですが、すこし表現が直接的だったのか鬱々とした物語になってしまいました。文章って難しいですね。
ただ、そのおかげか絶対に書きたかった9章の「あのとき」のシーンが美しく描けた気がしています。この小説のすべては、あのシーンのためにあると言っても過言ではありませんでした。あのシーンは、ヘミングウェイの「誰がために鐘は鳴る」の個人的No.1シーンをオマージュしています。とにかく本家は泣けるのでぜひ皆様に読んでもらいたいところです。下巻の故郷を思い出すシーンです。機会があればぜひお楽しみください。
脱線しました。
とにかく無事に完結してよかったです。
作品の内容に関しては、科学的なお話について、リアルとフィクションが入り混じっているのでご注意ください。
あとこの作品で意外と苦労したのは18禁シーンでした。多分3回ほどあったのですが、毎度同じような雰囲気になってしまい、差別化するのが大変でした。次回作ではあらかじめ構成を決めて対策したいと思います!
またこの作品を書いている途中、後半の学園生活シーンを書くのが、辛くもあり楽しくもありました。もうすこしだけキャンパスライフを書きたくなりました。学生は一緒にいられる期間が決められているので、儚さがあってたまりませんよね。
ということで、本当は次は翡翠の続きを書こうと思っていましたが……自分は年上受けじゃないと筆が進まないみたいです。プロットは完成しているのであとは書くだけなのですが、ファンタジーは世界づくりが難しいし、夏の作品だから夏に書きたいなとー。
脱線しました。
この作品を最後までお読みいただき、さらにこちらも最後までお目通し頂きありがとうございました!
年上受け好き&シリアス好きの稀有な皆さま。ぜひ今後とも別作品にてお付き合い頂ければ幸いです。
大変大事な引用を忘れていたのでこちらに記載します。4章4のペルシア詩のルバイヤートの一節は、以下の書籍から引用しました。
・オマル・ハイヤーム著,エドワード・フィッツジェラルド英訳,竹友藻風邦訳『ルバイヤート中世ペルシアで生まれた四行詩集』マール社,2005年,14頁
こちらは文章もさることながら絵も装丁も美しい素敵な本です!ことばえらびの参考にもなるのでお時間ある方ぜひご一読を~!
1
お気に入りに追加
8
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
夏の扉を開けるとき
萩尾雅縁
BL
「霧のはし 虹のたもとで 2nd season」
アルビーの留学を控えた二か月間の夏物語。
僕の心はきみには見えない――。
やっと通じ合えたと思ったのに――。
思いがけない闖入者に平穏を乱され、冷静ではいられないアルビー。
不可思議で傍若無人、何やら訳アリなコウの友人たちに振り回され、断ち切れない過去のしがらみが浮かび上がる。
夢と現を両手に掬い、境界線を綱渡りする。
アルビーの心に映る万華鏡のように脆く、危うい世界が広がる――。
*****
コウからアルビーへ一人称視点が切り替わっていますが、続編として内容は続いています。独立した作品としては読めませんので、「霧のはし 虹のたもとで」からお読み下さい。
注・精神疾患に関する記述があります。ご不快に感じられる面があるかもしれません。
(番外編「憂鬱な朝」をプロローグとして挿入しています)
ヤンデレだらけの短編集
八
BL
ヤンデレだらけの1話(+おまけ)読切短編集です。
全8話。1日1話更新(20時)。
□ホオズキ:寡黙執着年上とノンケ平凡
□ゲッケイジュ:真面目サイコパスとただ可哀想な同級生
□アジサイ:不良の頭と臆病泣き虫
□ラベンダー:希死念慮不良とおバカ
□デルフィニウム:執着傲慢幼馴染と地味ぼっち
ムーンライトノベル様に別名義で投稿しています。
かなり昔に書いたもので、最近の作品と書き方やテーマが違うと思いますが、楽しんでいただければ嬉しいです。
学院のモブ役だったはずの青年溺愛物語
紅林
BL
『桜田門学院高等学校』
日本中の超金持ちの子息子女が通うこの学校は東京都内に位置する野球ドーム五個分の土地が学院としてなる巨大学園だ
しかし生徒数は300人程の少人数の学院だ
そんな学院でモブとして役割を果たすはずだった青年の物語である
十七歳の心模様
須藤慎弥
BL
好きだからこそ、恋人の邪魔はしたくない…
ほんわか読者モデル×影の薄い平凡くん
柊一とは不釣り合いだと自覚しながらも、
葵は初めての恋に溺れていた。
付き合って一年が経ったある日、柊一が告白されている現場を目撃してしまう。
告白を断られてしまった女の子は泣き崩れ、
その瞬間…葵の胸に卑屈な思いが広がった。
※fujossy様にて行われた「梅雨のBLコンテスト」出品作です。
いっぱい命じて〜無自覚SubはヤンキーDomに甘えたい〜
きよひ
BL
無愛想な高一Domヤンキー×Subの自覚がない高三サッカー部員
Normalの諏訪大輝は近頃、謎の体調不良に悩まされていた。
そんな折に出会った金髪の一年生、甘井呂翔。
初めて会った瞬間から甘井呂に惹かれるものがあった諏訪は、Domである彼がPlayする様子を覗き見てしまう。
甘井呂に優しく支配されるSubに自分を重ねて胸を熱くしたことに戸惑う諏訪だが……。
第二性に振り回されながらも、互いだけを求め合うようになる青春の物語。
※現代ベースのDom/Subユニバースの世界観(独自解釈・オリジナル要素あり)
※不良の喧嘩描写、イジメ描写有り
初日は5話更新、翌日からは2話ずつ更新の予定です。
ちょいダン? ~仕事帰り、ちょいとダンジョンに寄っていかない?~
テツみン
SF
東京、大手町の地下に突如現れたダンジョン。通称、『ちょいダン』。そこは、仕事帰りに『ちょい』と冒険を楽しむ場所。
大手町周辺の企業で働く若手サラリーマンたちが『ダンジョン』という娯楽を手に入れ、新たなライフスタイルを生み出していく――
これは、そんな日々を綴った物語。
【完結】『ルカ』
瀬川香夜子
BL
―――目が覚めた時、自分の中は空っぽだった。
倒れていたところを一人の老人に拾われ、目覚めた時には記憶を無くしていた。
クロと名付けられ、親切な老人―ソニーの家に置いて貰うことに。しかし、記憶は一向に戻る気配を見せない。
そんなある日、クロを知る青年が現れ……?
貴族の青年×記憶喪失の青年です。
※自サイトでも掲載しています。
2021年6月28日 本編完結
家事代行サービスにdomの溺愛は必要ありません!
灯璃
BL
家事代行サービスで働く鏑木(かぶらぎ) 慧(けい)はある日、高級マンションの一室に仕事に向かった。だが、住人の男性は入る事すら拒否し、何故かなかなか中に入れてくれない。
何度かの押し問答の後、なんとか慧は中に入れてもらえる事になった。だが、男性からは冷たくオレの部屋には入るなと言われてしまう。
仕方ないと気にせず仕事をし、気が重いまま次の日も訪れると、昨日とは打って変わって男性、秋水(しゅうすい) 龍士郎(りゅうしろう)は慧の料理を褒めた。
思ったより悪い人ではないのかもと慧が思った時、彼がdom、支配する側の人間だという事に気づいてしまう。subである慧は彼と一定の距離を置こうとするがーー。
みたいな、ゆるいdom/subユニバース。ふんわり過ぎてdom/subユニバースにする必要あったのかとか疑問に思ってはいけない。
※完結しました!ありがとうございました!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる