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おばあちゃんとリンちゃん(6)
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リンは祠へと駆けて行く。
猫のどんぐりは薄目をあけてチラッとこっちを見ただけでまた寝てしまった。カラスのクロジンは逃げるかなと思ったらやっぱりじっとみつめるだけでピクリとも動かない。
クロジンはやっぱりちょっと怖い。そう思いながらリンは手を合わせてお祈りした。
「まめおに様、おはよう。リンちゃんはね、おばあちゃんを守るの。だからまめおに様も守ってね。パパとママにも会わせてね」
「そうか、そうか。やさしい子だ。おいらたちは思いやりのある人間が大好きだ。力をかそう」
えっ。
リンはあたりに目を向けてもう一度祠へと目を向けた。中をのぞきこむと何かが光った。
リンはおどろき、おばあちゃんのもとへ駆け寄り抱きついた。
「おやおや、どうしたんだい」
「ほこらの中が光ったの。声もしたの。中に何かいる」
「そりゃ豆鬼様だ。怖がることはないよ」
リンは顔をあげて「怖くないの」と聞いた。
「豆鬼様はおやさしいからね」
「ほんとうに、やさしいの」
「ああ、そうだよ。ところで豆鬼様はなんて言っていたんだい」
「えっとね。おもいやりがある人間が大好きだとか」
「そうだろう、そうだろう。リンちゃんはどうやら豆鬼様に気に入られたようだね」
リンは祠のほうに振り返りじっとみつめた。
猫のどんぐりは薄目をあけてチラッとこっちを見ただけでまた寝てしまった。カラスのクロジンは逃げるかなと思ったらやっぱりじっとみつめるだけでピクリとも動かない。
クロジンはやっぱりちょっと怖い。そう思いながらリンは手を合わせてお祈りした。
「まめおに様、おはよう。リンちゃんはね、おばあちゃんを守るの。だからまめおに様も守ってね。パパとママにも会わせてね」
「そうか、そうか。やさしい子だ。おいらたちは思いやりのある人間が大好きだ。力をかそう」
えっ。
リンはあたりに目を向けてもう一度祠へと目を向けた。中をのぞきこむと何かが光った。
リンはおどろき、おばあちゃんのもとへ駆け寄り抱きついた。
「おやおや、どうしたんだい」
「ほこらの中が光ったの。声もしたの。中に何かいる」
「そりゃ豆鬼様だ。怖がることはないよ」
リンは顔をあげて「怖くないの」と聞いた。
「豆鬼様はおやさしいからね」
「ほんとうに、やさしいの」
「ああ、そうだよ。ところで豆鬼様はなんて言っていたんだい」
「えっとね。おもいやりがある人間が大好きだとか」
「そうだろう、そうだろう。リンちゃんはどうやら豆鬼様に気に入られたようだね」
リンは祠のほうに振り返りじっとみつめた。
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