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大妖達

予選通過

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稲荷、美遊鬼、篤、蒔と大歩危に向けての訓練をする。
大歩危参加前に俺には【天井杯】があった。
まあ、【天井杯】では負ける気は無いが、大歩危は彼女達が俺の使い魔で居続けるために参加し、大妖達に認めて貰うべく、勝たなければならないから彼女達の底上げを行う意味で、俺対4人と言う・・・あれ?うちには【黒狐三九尾】って大妖が居たはず?彼女達の参加は?

「稲荷?玉藻とかは参加しないの?」

「玉藻様、妲己様、華陽様は大妖なんで出れません」

あ、【九尾之狐】は大妖に分類されるんだ。
しかし、ガチャで出る筈の【九尾之狐】を連れているPCを見た事が無いな?

「誰か、他に九尾之狐見た事ある?」

「アタイは玉藻以外見た事ないねぇ?」

「美遊鬼に同じです!あ、華陽さんと妲己さんです」フンス!

「・・・旦那さま?」

稲荷は勘違いしだした。

「大日如来さま・・・・・まだ私の想いが伝わって無かったのですね・・・フフフちょん切りますよ~?」

どこぞの世界最高水準超えてる軽巡の妹みたいなポーズをする、蒔ちゃんは怖い・・・
軽巡フフ怖級からあげ、だ・・・

つまり、稲荷が進化して初の白面金毛九尾之狐になる訳なのか?
だが言葉は存在する。
なんでだろう?

『悩んでますねぇ?』

そりゃ悩むだろう?

『種明かししましょうか?』

絶対、知ってると思ったよ?

『いや、最近ご自分で解決なさるでしょ?』


それが正解か!?

『え~?もう暴露れましたか?』

最初は結構なPCが持ってたんだろ?でも、ルーとか、ミカとかの人気・・・まあ、サーたんと互角に闘う使い魔を普通の低レベル帯は選ぶはな?俺みたいな高スペックが【九尾之狐】の【主の恩恵】なんてスキルを活用できるからな。
運営から【九尾之狐】を【妖狐】に戻し、進化させるプログラムに変える事で制限を掛けたと思う。

『違いますよ?【九尾之狐】は存在しませんでした』

なっ!何!?

『【九尾之狐】の設定は存在してました。ですが、正式な配信には行き着けなかったのです。まあ、原因はロックス様にあるんです、全職コンプで軍神持ち、そんな複雑なプログラムが完成しなかったのです』

なっ、なんやて~~~!?

ほな、稲荷は進化出来へんって事か!?
広告に嘘、大袈裟、紛らわしい!やないか!!
JAROに電話してやる!!
運営サイトの使い魔項目が嘘八百やないか!!

『正式配信前の私には無理と答えたでしょう。ですが、もう1人の私、いや、私でしょうか?それによると、3つの闇、6つの光により進化出来ると、私が解放される前に言われたと思います』

あれか。
あの、「~を撃破せよ!」とか言ってくれる、クエスト通知さんだな?
稲荷の進化条件を教えてくれたのは女性の声だったもんな。

『【進化型】の条件が非常に厳しい物ですから。【黒狐三九尾】を持ってるロックス様も大概ですよ?レアモンスターですから』

稲荷も進化を望んでいるからねぇ・・・
追々その謎も説いて行こう。

美遊鬼の盾訓練、篤の前衛訓練、蒔、稲荷の後衛訓練をしながらそんな事を話した。

~・~・~・~・~・~・~・~

『各国優勝候補達が来たわよ』

『ふーん・・・』

職業戦士の冒険者の骨折を治してる中、アイシャがチャットしてきた。

「子供先生!腕が治った!!」

「それは良かった。明日は頑張って下さいよ?」

いよいよ明日、【天井杯】である。
生産職天井杯、料理、鍛造、木工、衣類、薬品等色々、武術天井杯、武器、魔法、総合とあるそうだ。

「選ばれたのじゃ!!」

アストたんがのじゃロリ化してベルゼビュートとマモンと喜んでいる。

「何に選ばれたんだ?」

「料理の審査員じゃ、私とマモンがスィーツ部門、レヴィヤタンとベルゼビュートが料理部門審査員じゃ」

アイシャから、いやウリエル、ラファエルに頼んだらしい。
流石にアイシャには殺すから駄目と言われ、選手としては全て出れないとなったそうだ。
その時、ちょうど、アイシャがティータイムだったらしく、茶請けで出てたマカロンを摘み、悪魔3人が悩み、ベルゼビュートが持ってきた自作マカロンを出すと、アイシャがお代わりしてきたそうだ。
アイシャが気の済むまで出してやると、アイシャ、ウリエル、ラファエルの意見が一致し、悪魔を審査員ならと許可したそうだ。
3人は【皇宮特級厨師長】の職も持つ俺の料理を食べ慣れてるからね?特にスィーツは・・・
ベルゼビュートは辛い物も大丈夫らしく、レヴィヤタンと一緒に料理部門の審査員をやる事になったそうだ。
だが、それを見てたアスモディウス。

「ウチは相方と上方漫才大賞に出たかったのに、無いやなんて・・・」

演芸部門は収穫祭、つまり神在月にあるそうだぞ?

「ホンマ?ほなネタ作りとか衣装とか準備せなあかへんやん!!」

何故相方で、貴女と舞台に立たなければならないのだ?
しかも衣装のデザインって?
紙渡された。
金と銀のシングル、ダブルのスーツ。
何処の昭和の芸人さんや!!
と、ツッコんどいた。

『あのさあ?明日大丈夫なの?』

さっきからうるさいですよ女王陛下、私、次の患者さんである魔法使い(ジジイ)に触診厨房なんだから!
あ、ギックリ腰ですわ。
湿布出しときます。
・・・はい。お大事に~。

最近解った。
別に優勝しなくてもトーナメントまで行ければ名は広まると。
あと、オカンの名前を出せばいいと。
プリシラに任せなければなんて事無いと。

慢心してはダメ!って?頭の中で何かが・・・・・

とか思ってたら明日になりますた・・・

さて、どれ着ようかな?

『普通にいつも通りで良いのでは?』

サトーポの言いなりで何時ものスタイル。

装備品
頭 ー
身体 着流し(牡丹嵐)
足 草鞋 足袋
武器 煙管

何時も通りだ。

『待てや!ワイを連れて行かんかい!!』


牡丹嵐のノリオ師匠、貴方はアイテム欄にドーン!!

「ダンナ様?今から?」

玄関先に稲荷が居たので行って来ると言うと、稲荷に待てと言われ、待った。
稲荷は奥に行き、帰ってきて袖内から火打ち石を出して俺にカッ、カッ。
と出の呪いである。

「御武運を」

「ありがとう」

そう言って、診療所を後にした。



ミラージュの城に行くと、門兵が闘技場へと案内してくれた。
城の地下にあり、それはまさしく後楽園地下闘技場、白虎の方角!青竜の方角!のような作りになっていた。

「こちらでならんでお待ち下さい、将軍」

と、長い行列の最後尾に並んだ。
まあ、仕方ない。
だが、最後尾に並んだ俺を皆んなが見て来た。
まあ、当然だろう。
格好がもはや戦う格好では無いからな。
煙管を口に咥え、それをピコピコと動かす。

「・・・舐められたモンだ。ミラージュの将軍にはよ・・・」

「まさか無手の参加とは・・・」

あっれ~?
なんか違う反応ですねぇ・・・
俺がミラージュの将軍と解ってる方が多いようだ。

「あれか?見かけは子供、戦闘力は魔王以上って奴か・・・」

と、前に居たプリシラの親戚の方ドラゴノイドにそう言われた。

「すいません。予選から出ろと【命令】されたんで・・・」

「・・・だが、手ブラってのはいけねぇな?回りが怒ってるだろ?」

まあ、たしかに舐めてるとしか言えない格好やからなぁ。
仕方ない。
装備するか・・・
アイテム欄から煙管の次に弱い武器・・・

神木刀(浄化)


と、こんなモンだ。

「・・・それは多分いけてない」

「なんで!?」

プリシラのお兄さんドラゴノイドにそうツッコまれた。

「裃なんて剣士の上位職、【侍】が着れる服だろ?もっと弱い奴で顔をフルフェイスで隠すとか、あるだろ!?」

も~。
注文が多いんだから・・・

『ならば身体を青年にしましょう』

と、サトーポが身体をジャニーズにしてくれた。
視界にプリシラの知り合いぐらいにしてくれた。

「・・・なんだそれは・・・身体が変わった?いや・・・見かけもか!?」

「これに着流しやったら大丈夫か?」

~・~・~・~・~・~・~・~・~

あるドラゴノイド竜戦士の話

いや俺は【荒破の龍人】は知り合いじゃねぇよ!?
っと、それは置いといてだ。
ミラージュの将軍がまさか予選から参加するとは思ってなかった。
あれだ、ミラージュの街で有名な子供先生だ。
その先生、俺の後ろに並んだら、回りから変な目で見られ出したから、俺が親切に教えてやったんだ。
するとだ?
子供先生、いきなり変身して若い兄ちゃんになったんだよ!?
いや、俺も何言ってるか分からないが、とりあえず変身したんだ。
んで、抽選の番が来て子供先生はGグループ。
俺は運良く違うAグループ。
だが悪かった。
Aグループには上泉信綱って剣聖が居やがった。
俺は案の定予選敗退、Aグループからは上泉信綱って娘が上がった。
Gグループは当然、子供先生だった。

~・~・~・~・~・~・~・~・~・

「当たっても手加減無用です、若様」

「ノブツナも予選通過したんだね?」

と、本戦の発表が始まった。

「第1戦、ミラージュのロックス対婆娑羅のカミオン!第2戦、上泉信綱対カイゼルのホワイト・・・・」

「あ、私達、次に当たるようですね!?」

「ノブツナ、亜門と当たるんだ・・・」

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