7 / 40
07.ヒロイン候補に目的を伝えます
しおりを挟む
その日私は、乙女候補者に会いに行った。
待ち合わせ場所は貴族たちが買い物をする通りに立つ高級ブティックで、彼女の職場だ。
私は身分を隠すために変装したブラントミュラー卿と一緒に彼女に会いに行く。ブラントミュラー卿は闇夜を彷彿とさせる黒髪に切れ長の目に金色の瞳を持つお方で、王太子殿下の護衛騎士の1人だ。
彼は私の護衛兼サポート役として、乙女候補者に会いに行くときはついてくることになっている。
今は使用人の服を着て変装をしている彼だが、本来は若くして伯爵家の当主であるためか、イマイチ貴族感が否めない。
初めはそんな彼との行動に戸惑っていたが、殿下の命のであるから仕方がない。台本を用意してなんとかうまく立ち回っている。
彼にはメルダースと名乗ってもらい、公爵家の使用人という設定で動いてもらっている。
精悍なお顔立ちでめったなことでは動じないし口数が少ない方なので、不愛想な受け取り方をされることもあるようだ。しかし、さりげなく痒いところに手が届くお方だ。
高級感のあるロイヤルブルーの扉を開けると、ブティックの支配人がすぐに彼女を呼んでくれた。ヴァルター公爵夫人が連絡を入れてくれていたのだ。
私たちは公爵夫人の代理で公爵家の領地にある孤児院に寄贈する服を彼女に依頼することになっている。
乙女《ヒロイン》候補の彼女は縫製室から出てくるなり破顔して手を握ってくる。白金色の髪を控えめに結わえ、白いブラウスに紺色のスカートといったシンプルな服装でも、気品のある華を感じさせる佇まいの女性。
眼鏡の奥から覗くぱっちりとした目は翡翠色の瞳が輝いており、見るとこちらもつられて笑顔になる。
「お久しぶりです! ブルームさん! いつ見てもその優しいラベンダー色の髪が素敵です! それにその蜂蜜のような色の瞳……とろけるようで本当に素敵です! まるで花の妖精のよう! 素敵すぎて語彙力が消えます! 素敵です!」
「ありがとうございます、クラッセンさん」
そう、彼女こそが私が見定めた乙女。名前はフローラ・クラッセン。平民で、貴族令嬢御用達のブティックで針子をしている。
初めて会ったときから妙に興奮気味で話しかけてくるのだが、これが彼女の個性。相手の長所を瞬時に見つけて心から称賛できる才能をお持ちなのだ。
他人を褒める時は饒舌に喋るのだが、自分のことを話すとなると途端に内気になってしまうのだ。
しかし、それは可愛い愛嬌だと思う。彼女の心の美しさは確かなものであるのだから。
彼女は、世の中の女の子たちをより素敵にする服を仕立てたいという一心で働いている。公爵夫人からそんな彼女の働きぶりを聞いて、調査していたのだ。
初めて接近したとき、彼女は仕事の休み時間に幼い女の子に服を作ってあげているところだった。
お店から少し離れた路地裏で、店で出た生地の端切れを片手に、同じく平民の幼い女の子と話をしながらどんな服を作るか打ち合わせをしていた。
その様子を眺めていると、ブティックの支配人が出てきて彼女のことを教えてくれた。
なんでも、仕事はもちろん熱心で、仕事以外でも時間を見つけてはお金のない平民の子どものために無料で服を作ってあげているのだとか。
お客様からの評判も良く、お店に来た令嬢たちの話を親身になって聴いて服を仕立ててゆくので、わざわざ彼女を指名するお客様もいるそうだ。
実際に令嬢たちの間では彼女に仕立ててもらったドレスを身に纏うと恋が成就するといった噂が流れているようだ。
彼女のそのプロフェッショナル精神と心優しさに感銘を受けた。そして私の第六感的なものが、「この子だ!」と言ってきたのだ。
ヴァルター公爵夫人に協力してもらい、孤児院の子どもたちに服を作って欲しいと言って彼女に接近中なのだが、今日は本当の目的を告げようと思っている。
私たちは支配人に空いている部屋に通してもらった。普段は貴族令嬢の接客に使う場所のため室内はとても広く、調度品も豪華だ。
ベルベットのさわり心地が良い布張りのソファに腰を掛ける。
クラッセンさんは豪奢な意匠が凝らされたテーブルの上に布の見本やデザイン画を広げ、デザインのイメージについて説明してくださる。
「素敵なデザインをありがとうございます。みんな喜びますわ」
「そう言っていただけると嬉しいです。本当はお姫様のような服を作ってあげたかったのですが……」
「クラッセンは本当に女の子をお姫様にする魔法使いのようですわね。私はむしろそんなクラッセンさんをお姫様にしたいですわ」
「わわわ……私は無理です!」
「いいえ、無理ではありませんわ。実は私、クラッセンさんをティメアウス王国の未来のお妃にするためにずっとあなたのことを見させていただいていましたの」
私は彼女の前に手を出して、その中に魔法で薔薇の花を出した。結びの魔法使いの礼装と同じ、淡い空色の薔薇。
これは結びの魔法使いが乙女を定めた時に贈る花だ。これを乙女に受け取ってもらえば、次のステップとして殿下に引き合わせる。
「私の本当の仕事は結びの魔法使いと呼ばれる特別な魔法使いです。私たちを迎え入れてくださる各国の次期国王に、心清き未来の妃を引き合わせるのが私たちの仕事なのです」
クラッセンさんはしばらく状況を呑み込めていなかったようで、口を開けたまま呆然と薔薇の花を見つめていた。
無理もない。私が口にしたことはあまりにも非現実的であるのだ。
その上、目の前で見せた魔法は貴族や騎士でない限り見る機会がそうそう無いため、何が起こったのかわからなかったようだ。
「わ、私には無理です!」
部屋中にクラッセンさんの声がこだました。
待ち合わせ場所は貴族たちが買い物をする通りに立つ高級ブティックで、彼女の職場だ。
私は身分を隠すために変装したブラントミュラー卿と一緒に彼女に会いに行く。ブラントミュラー卿は闇夜を彷彿とさせる黒髪に切れ長の目に金色の瞳を持つお方で、王太子殿下の護衛騎士の1人だ。
彼は私の護衛兼サポート役として、乙女候補者に会いに行くときはついてくることになっている。
今は使用人の服を着て変装をしている彼だが、本来は若くして伯爵家の当主であるためか、イマイチ貴族感が否めない。
初めはそんな彼との行動に戸惑っていたが、殿下の命のであるから仕方がない。台本を用意してなんとかうまく立ち回っている。
彼にはメルダースと名乗ってもらい、公爵家の使用人という設定で動いてもらっている。
精悍なお顔立ちでめったなことでは動じないし口数が少ない方なので、不愛想な受け取り方をされることもあるようだ。しかし、さりげなく痒いところに手が届くお方だ。
高級感のあるロイヤルブルーの扉を開けると、ブティックの支配人がすぐに彼女を呼んでくれた。ヴァルター公爵夫人が連絡を入れてくれていたのだ。
私たちは公爵夫人の代理で公爵家の領地にある孤児院に寄贈する服を彼女に依頼することになっている。
乙女《ヒロイン》候補の彼女は縫製室から出てくるなり破顔して手を握ってくる。白金色の髪を控えめに結わえ、白いブラウスに紺色のスカートといったシンプルな服装でも、気品のある華を感じさせる佇まいの女性。
眼鏡の奥から覗くぱっちりとした目は翡翠色の瞳が輝いており、見るとこちらもつられて笑顔になる。
「お久しぶりです! ブルームさん! いつ見てもその優しいラベンダー色の髪が素敵です! それにその蜂蜜のような色の瞳……とろけるようで本当に素敵です! まるで花の妖精のよう! 素敵すぎて語彙力が消えます! 素敵です!」
「ありがとうございます、クラッセンさん」
そう、彼女こそが私が見定めた乙女。名前はフローラ・クラッセン。平民で、貴族令嬢御用達のブティックで針子をしている。
初めて会ったときから妙に興奮気味で話しかけてくるのだが、これが彼女の個性。相手の長所を瞬時に見つけて心から称賛できる才能をお持ちなのだ。
他人を褒める時は饒舌に喋るのだが、自分のことを話すとなると途端に内気になってしまうのだ。
しかし、それは可愛い愛嬌だと思う。彼女の心の美しさは確かなものであるのだから。
彼女は、世の中の女の子たちをより素敵にする服を仕立てたいという一心で働いている。公爵夫人からそんな彼女の働きぶりを聞いて、調査していたのだ。
初めて接近したとき、彼女は仕事の休み時間に幼い女の子に服を作ってあげているところだった。
お店から少し離れた路地裏で、店で出た生地の端切れを片手に、同じく平民の幼い女の子と話をしながらどんな服を作るか打ち合わせをしていた。
その様子を眺めていると、ブティックの支配人が出てきて彼女のことを教えてくれた。
なんでも、仕事はもちろん熱心で、仕事以外でも時間を見つけてはお金のない平民の子どものために無料で服を作ってあげているのだとか。
お客様からの評判も良く、お店に来た令嬢たちの話を親身になって聴いて服を仕立ててゆくので、わざわざ彼女を指名するお客様もいるそうだ。
実際に令嬢たちの間では彼女に仕立ててもらったドレスを身に纏うと恋が成就するといった噂が流れているようだ。
彼女のそのプロフェッショナル精神と心優しさに感銘を受けた。そして私の第六感的なものが、「この子だ!」と言ってきたのだ。
ヴァルター公爵夫人に協力してもらい、孤児院の子どもたちに服を作って欲しいと言って彼女に接近中なのだが、今日は本当の目的を告げようと思っている。
私たちは支配人に空いている部屋に通してもらった。普段は貴族令嬢の接客に使う場所のため室内はとても広く、調度品も豪華だ。
ベルベットのさわり心地が良い布張りのソファに腰を掛ける。
クラッセンさんは豪奢な意匠が凝らされたテーブルの上に布の見本やデザイン画を広げ、デザインのイメージについて説明してくださる。
「素敵なデザインをありがとうございます。みんな喜びますわ」
「そう言っていただけると嬉しいです。本当はお姫様のような服を作ってあげたかったのですが……」
「クラッセンは本当に女の子をお姫様にする魔法使いのようですわね。私はむしろそんなクラッセンさんをお姫様にしたいですわ」
「わわわ……私は無理です!」
「いいえ、無理ではありませんわ。実は私、クラッセンさんをティメアウス王国の未来のお妃にするためにずっとあなたのことを見させていただいていましたの」
私は彼女の前に手を出して、その中に魔法で薔薇の花を出した。結びの魔法使いの礼装と同じ、淡い空色の薔薇。
これは結びの魔法使いが乙女を定めた時に贈る花だ。これを乙女に受け取ってもらえば、次のステップとして殿下に引き合わせる。
「私の本当の仕事は結びの魔法使いと呼ばれる特別な魔法使いです。私たちを迎え入れてくださる各国の次期国王に、心清き未来の妃を引き合わせるのが私たちの仕事なのです」
クラッセンさんはしばらく状況を呑み込めていなかったようで、口を開けたまま呆然と薔薇の花を見つめていた。
無理もない。私が口にしたことはあまりにも非現実的であるのだ。
その上、目の前で見せた魔法は貴族や騎士でない限り見る機会がそうそう無いため、何が起こったのかわからなかったようだ。
「わ、私には無理です!」
部屋中にクラッセンさんの声がこだました。
0
お気に入りに追加
106
あなたにおすすめの小説
【本編完結】推しと推しをくっつけたい!!!~溺愛されたのは私でした~
あんみつ~白玉をそえて~
恋愛
交通事故にあい、大好きな乙女ゲームの世界に転生してしまった主人公。いや、でも私推しカプを壁になって見守りたい派なんですけど!?絶対誰ともくっつかずに推しカプを実現させて見せるからなーー!!!みたいなテンションからシリアスまで。改題しました。
オワリノハジマリ
〜誰かの日記〜
ドゥレ・エ・ノワール
魔法の国の学園が舞台の、私の大好きだった乙女ゲーム。
フィリ・オシェリタ 正規の主人公。王族以外で特に大きな魔力を持つ、双璧と呼ばれる家の娘。
ヴィヴェルーナ・クローダム 私が転生したキャラクター。悪役の立場で、双璧の片割れの娘。
アンジエ・チーラム ヴィヴェルーナことヴィーの使用人兼幼馴染。何に対しても一直線。
レフラル・セルダー フィリの幼馴染、気弱で自信がもてずにいる。
リーシェン・カルティータ 己の勉学に誇りを持つキャラクター。上記4人の同級生。最推し。
ルデレ・ヴィシャディー 何に対しても本気になることが許されなかった、寂しい人。高位の貴族。
レウザン・ゼハシュ この国の王位継承者、王族。生徒会長を務める。
シエン 幽閉の身にある。隠しキャラクター。
誰か私以外がこの日記を読むとしたならーー私はこの世にいない。お願い、助けて。この世界を、彼を。どうか、その最後を見届けてーー
完結済み、投稿するだけです。
ぽっちゃりな私は妹に婚約者を取られましたが、嫁ぎ先での溺愛がとまりません~冷酷な伯爵様とは誰のこと?~
柊木 ひなき
恋愛
「メリーナ、お前との婚約を破棄する!」夜会の最中に婚約者の第一王子から婚約破棄を告げられ、妹からは馬鹿にされ、貴族達の笑い者になった。
その時、思い出したのだ。(私の前世、美容部員だった!)この体型、ドレス、確かにやばい!
この世界の美の基準は、スリム体型が前提。まずはダイエットを……え、もう次の結婚? お相手は、超絶美形の伯爵様!? からの溺愛!? なんで!?
※シリアス展開もわりとあります。
チート薬学で成り上がり! 伯爵家から放逐されたけど優しい子爵家の養子になりました!
芽狐
ファンタジー
⭐️チート薬学3巻発売中⭐️
ブラック企業勤めの37歳の高橋 渉(わたる)は、過労で倒れ会社をクビになる。
嫌なことを忘れようと、異世界のアニメを見ていて、ふと「異世界に行きたい」と口に出したことが、始まりで女神によって死にかけている体に転生させられる!
転生先は、スキルないも魔法も使えないアレクを家族は他人のように扱い、使用人すらも見下した態度で接する伯爵家だった。
新しく生まれ変わったアレク(渉)は、この最悪な現状をどう打破して幸せになっていくのか??
更新予定:なるべく毎日19時にアップします! アップされなければ、多忙とお考え下さい!
魔力なしと虐げられた令嬢は孤高の騎士団総長に甘やかされる
橋本彩里(Ayari)
恋愛
五歳で魔力なしと判定され魔力があって当たり前の貴族社会では恥ずかしいことだと蔑まれ、使用人のように扱われ物置部屋で生活をしていた伯爵家長女ミザリア。
十六歳になり、魔力なしの役立たずは出て行けと屋敷から追い出された。
途中騎士に助けられ、成り行きで王都騎士団寮、しかも総長のいる黒狼寮での家政婦として雇われることになった。
それぞれ訳ありの二人、総長とミザリアは周囲の助けもあってじわじわ距離が近づいていく。
命を狙われたり互いの事情やそれにまつわる事件が重なり、気づけば総長に過保護なほど甘やかされ溺愛され……。
孤高で寡黙な総長のまっすぐな甘やかしに溺れないようにとミザリアは今日も家政婦業に励みます!
※R15については暴力や血の出る表現が少々含まれますので保険としてつけています。
婚約破棄された検品令嬢ですが、冷酷辺境伯の子を身籠りました。 でも本当はお優しい方で毎日幸せです
青空あかな
恋愛
旧題:「荷物検査など誰でもできる」と婚約破棄された検品令嬢ですが、極悪非道な辺境伯の子を身籠りました。でも本当はお優しい方で毎日心が癒されています
チェック男爵家長女のキュリティは、貴重な闇魔法の解呪師として王宮で荷物検査の仕事をしていた。
しかし、ある日突然婚約破棄されてしまう。
婚約者である伯爵家嫡男から、キュリティの義妹が好きになったと言われたのだ。
さらには、婚約者の権力によって検査係の仕事まで義妹に奪われる。
失意の中、キュリティは辺境へ向かうと、極悪非道と噂される辺境伯が魔法実験を行っていた。
目立たず通り過ぎようとしたが、魔法事故が起きて辺境伯の子を身ごもってしまう。
二人は形式上の夫婦となるが、辺境伯は存外優しい人でキュリティは温かい日々に心を癒されていく。
一方、義妹は仕事でミスばかり。
闇魔法を解呪することはおろか見破ることさえできない。
挙句の果てには、闇魔法に呪われた荷物を王宮内に入れてしまう――。
※おかげさまでHOTランキング1位になりました! ありがとうございます!
※ノベマ!様で短編版を掲載中でございます。
【完結】冷酷眼鏡とウワサされる副騎士団長様が、一直線に溺愛してきますっ!
楠結衣
恋愛
触ると人の心の声が聞こえてしまう聖女リリアンは、冷酷と噂の副騎士団長のアルバート様に触ってしまう。
(リリアン嬢、かわいい……。耳も小さくて、かわいい。リリアン嬢の耳、舐めたら甘そうだな……いや寧ろ齧りたい……)
遠くで見かけるだけだったアルバート様の思わぬ声にリリアンは激しく動揺してしまう。きっと聞き間違えだったと結論付けた筈が、聖女の試験で必須な魔物についてアルバート様から勉強を教わることに──!
(かわいい、好きです、愛してます)
(誰にも見せたくない。執務室から出さなくてもいいですよね?)
二人きりの勉強会。アルバート様に触らないように気をつけているのに、リリアンのうっかりで毎回触れられてしまう。甘すぎる声にリリアンのドキドキが止まらない!
ところが、ある日、リリアンはアルバート様の声にうっかり反応してしまう。
(まさか。もしかして、心の声が聞こえている?)
リリアンの秘密を知ったアルバート様はどうなる?
二人の恋の結末はどうなっちゃうの?!
心の声が聞こえる聖女リリアンと変態あまあまな声がダダ漏れなアルバート様の、甘すぎるハッピーエンドラブストーリー。
✳︎表紙イラストは、さらさらしるな。様の作品です。
✳︎小説家になろうにも投稿しています♪
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
【完結】傷物令嬢は近衛騎士団長に同情されて……溺愛されすぎです。
早稲 アカ
恋愛
王太子殿下との婚約から洩れてしまった伯爵令嬢のセーリーヌ。
宮廷の大広間で突然現れた賊に襲われた彼女は、殿下をかばって大けがを負ってしまう。
彼女に同情した近衛騎士団長のアドニス侯爵は熱心にお見舞いをしてくれるのだが、その熱意がセーリーヌの折れそうな心まで癒していく。
加えて、セーリーヌを振ったはずの王太子殿下が、親密な二人に絡んできて、ややこしい展開になり……。
果たして、セーリーヌとアドニス侯爵の関係はどうなるのでしょう?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる