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第21章:新たな出会い

第9話:イク幸せ

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「ぼくも鍛えれば、このような美しい筋肉質の肌になれるのでしょうかァ……」

 クルス=サンティーモはうっとりとした表情で、ソフィア=グレイプの背中に右手の指をはわせ続けた。こんな美しいと思える背中は歴戦の戦士では体現出来ない。神々の黄昏ラグナロクの時代に、天使の大軍団の総指揮を務めつつも先鋒を駆けたと言われる大天使ミカエル様でなければ、こんな背中にはならないのではないのか? とさえ思ってしまうクルス=サンティーモであった。

 大天使ミカエルはソフィア=グレイプと同じく、男装の女騎士である。クルス=サンティーモは淫婦の天使であるが、大天使たちが住まう天界の区画に足を踏み入れたことは無く、大天使ミカエルをその眼で実際に見たことが無い。だが、ソフィア=グレイプの背中を舐めるように見ていると、きっと、大天使ミカエル様もこの背中と同様以上の美しいのだろうと想像してしまう。

 クルス=サンティーモは、はぁぁぁ……と息を吹きかけ、自分の吐息で曇ったガラスを吹くかのようにお湯を含んだ布袋でソフィア=グレイプの背中をこする。まるでそこに大理石の彫像があるかの如くに丁寧に細心にソフィア=グレイプの背中を洗っていく。そんなことをされれば、快感に疎いソフィア=グレイプと言えども、卑肉からちょろちょろと透明な液体を流し始めるしかなかった。ソフィア=グレイプは背中を海老ぞりにしつつ、そうしたと思えば、腹の奥から沸き上がる熱を抑えるために次には背中を丸め、その熱が外に漏れださないようにと抑え込むことになる。

 ソフィア=グレイプが裸体の前面を覆い隠している長い白タオルは、彼女にもみくちゃにされて、変形しきっていた。ソフィア=グレイプはDカップほどあるおっぱいを隠すことも忘れ、背中を駆けあがる快感に抗おうとしていた。しかし、彼女の薄い唇の奥側からは熱い吐息がとどめなく漏れ出す。

 その音を敏感に察したクルス=サンティーモは彼女にイタズラを敢行する。布袋を背中だけでなく、腰骨からさに下側へと持っていき、ついにはお尻の割れ目が走りはじめる部分を重点的に洗い始める。ソフィア=グレイプはこそばゆい感じを受けつつ、それをもっと味わいたいと思ってしまい、身体を段々前へと傾けていく。

「背中もそうですけど、キレイなお尻の穴なのですゥ……。意地悪したくなってしまうのですゥ」

「やめ……てくだ……さい。こんなの初めて……」

 クルス=サンティーモは布袋越しに右手の人差し指と中指に力を込める。ソフィア=グレイプが前のめりになればなるほど、彼女の桜色の尻穴が見え隠れするようになってきていた。その桜色の尻穴を誰にも見られないようにと、クルス=サンティーモは布袋で覆い隠しつつ、愛撫を開始する、

 ソフィア=グレイプの吐息は段々と熱くなっていき、彼女の卑肉からチョロチョロと漏れ出す透明でねばっけの強い液体の量も増えていく。その粘液が風呂椅子の上に広がり、ついにはピチョンピチョンと大浴場の石畳へと零れ落ち始める。

「我慢しなくて良いんですよォ……。イキたくなったらイッテ良いんですゥ……」

「イク? イクとは何……です?」

 クルス=サンティーモはここで気づかされることとなる。眼の前でお尻を突き出す恰好になっている男装の女騎士様は『イク』という行為だけでなく、意味も知らないということを。その情報を得たクルス=サンティーモは心の中に嗜虐心が生まれ、それと同時にクルス=サンティーモは淫婦の天使の笑顔を取り戻すこととなる。

「男の娘に初めてイカサれると狂ってしまうのですゥ……」

「イクとは『狂う』ということなの……ですか?」

「少し違いますゥ。イクとは『幸せ』になることなのですゥ……。布袋越しでは幸せが半減してしまいますので、直接、触りますねぇ……」

 クルス=サンティーモは布袋を脇に置き、ぼんやりと黄金こがね色に染まる両目でマジマジとソフィア=グレイプの桜色に染まる尻穴をじっくりと見つめていた。そして、鼻息とも呼べるような吐息をソフィア=グレイプの尻穴に吹きかける。その瞬間、ソフィア=グレイプは身体全体をビクンビクンと細かく振動させる。

「あうあう……。触れる前にイッチャたのですゥ。ぼくとしたことが大失敗だったのですゥ……」

 クルス=サンティーモは自分の御主人様がソフィア=グレイプの尻穴を蹂躙する前に、つまみ食いしてしまおうと考えていた。しかし、そうする前に、鼻息交りの吐息でソフィア=グレイプは果ててしまったのだ。クルス=サンティーモはこの現象が起きたのは、神様が初物はご主人様にしっかりと捧げるべきだというメッセージであろうと、前向きに受け取ることにする。

 ひんやりと冷たい大浴場の石畳に頬を預けながら、ソフィア=グレイプはハアハア……と気持ちよさそうな呼吸をしていた。クルス=サンティーモはリリベル=ユーリィとエクレア=シューに視線を送る。それを受け取ったリリベル=ユーリィとエクレア=シューはソフィア=グレイプを2人で抱え上げ、湯舟の中へと誘うことになる。

「ちらちらと横目で見ていたけど、やっぱりクルス大先生はすごいわね。背中を洗うだけで、ここまで心ここにあらずにさせるなんて出来ないわ」

「さっすがクルス大先生なのです~~~。男、女、どっちでもイカせたい放題なところには脱帽するしかないのです~~~」

「えへへェ。そんなに褒めても何も出ないですよォ。ただ、ひとつ言えることは、男装の女騎士様でも、感じるべきところは感じてくれる身体だったってことですゥ。強情だった頃のマリアさんをイカせるよりかは遥かに楽でしたよォ?」

「ちょっと、お師匠様っ! いきなり、あちきを持ち出さないでほしいですニャン! あの時はニンゲン不信でしたニャン! あの頃の擦れたマリアはとうの昔に死にましたニャン!」

 3人娘がソフィア=グレイプの身体を湯舟の中で撫でまわしつつ、クルス大先生すごい! と褒めたたえていたところに、遅ればせながら、マリア=アコナイトが参戦する。4人娘はソフィア=グレイプの大理石の彫像のような肉体をこれまでもかと、素手で触り揉みまくる。

 女性というのは時折、おっさんよりもおっさんになる。いやらしい手つきでソフィア=グレイプの筋肉の感触を味わい、わたしもこういう身体になりたかったなぁ! と言ってみせる。それほどまでに、男装娘のソフィア=グレイプの肉付きは、女性陣にウケが良く。どれほど触っても、満足するということは無かった。

「おいおい。俺の分も取っておいてくれよ。女の手じゃなければ、満足できない身体にされてしまいましたわと言われちゃかなわんからな?」

「それはレオのテクニックの問題なので、わたしは知らないわ」

「そろそろ、レオン様もおちんこさんだけに頼るのは止めるべき時ですねェ」

「あたしはレオン様のおちんこさんだけでも不満なんてありませんけど~~~。レオン様が他の部分で技術テクニックを磨きあげてくれること自体は賛成なのです~~~」

「で、ディープキスはマリアにだけだという約束は忘れてはいけませんニャン!!」
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