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第8章:在りし日の感傷
第2話:アヤメ=イズミーナ
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ロビンはアヤメの後を追い、貧民街へと足を踏み入れる。明らかに明るい王都とは毛色が違う人々が狭い路地を行き交いしていた。元は結構な広さを持っている道路のはずが、そこら中にボロボロの屋台が乱立されており、そういった障害物とも呼べるシロモノが一層、貧民街の景観を悪くさせていた。
ロビンはゴミだらけの路地を足早に進む。しかし、それでいながらも極力、足音を抑えてだ。尾行している相手はニンジャのアヤメである。狩人の自分がどれほどにアヤメに気づかれぬように後を追えるか? ロビンは少しだけだがワクワクと気分が浮き立ってしまっていた。
アヤメは十字路やY字路にたどり着く度に、キョロキョロと左右に頭を振り、何かを考えるように首を傾げていた。そして、こっちのはずですニャン! と口にわざわざ出した後に自分が正しいと予測している方の道へと進んでいく。ロビンはそんなアヤメを見ていると、自分が今行っている尾行自体、バカバカしい行為なのではなかろうか? という疑念が湧いてくる。
(本当に自分は邪念だらけになった。2シーズン余り、狩りを休んだだけで、ここまで感覚が鈍くなるのか?)
ロビンは歯がゆい気持ちになっていた。オダーニの村周辺で狩人の生業で生活費を稼ぐようになってからというもの、日に日に感覚は野生に戻っていった。自分は自然と一体になっているという超感覚に溺れることが出来た。だが、エーリカと共に王都にやってきてからというもの、その超感覚が日に日に衰えていく。
ロビンは今の境遇にやきもきとしていた。自然に帰りたいと思う気持ち。欲望渦巻くヒトの生活圏。エーリカを大切に思う気持ち。仲間と呼べる集団。色々な感情がないまぜとなり、ロビンの狩人としてのセンスを錆びつかせることになる。そして、錆びついていく感覚をロビンは、はっきりと自覚していた。
(くっ。迷うなと念じれば念じるほど、迷いの迷路へと誘われる。しっかりしろっ。今はアヤメを追うことにだけ集中しろ)
貧民街にロビンが足を踏み入れた時から数えて、1時間余りが経過していた。ここが貧民街のどこなのかも把握できなくなってきている。奥地なのか、入口近くなのか? だが、ロビンの感覚はここにきて、急に研ぎすまされることになる。
(似ている。知らぬ土地の山林に足を踏み入れたあの感覚に。自分の未知の世界に土足で侵入しまったあの恐怖感。人工の街だが、ここは確かに狩場だ。迷い込んだよそ者を容赦なく餌食にしようとする獰猛な狩人が住まう土地だっ!)
ロビンがそう悟るや否や、ロビンの感知センサーは自分の身体を中心にして半径10ミャートルの球体状に広がりを見せる。この場所が自然界であるなら、彼の感知センサーは3倍に膨れ上がっていただろう。しかし、ここは雑音が多すぎる人工の森であった。それでもロビンが始めての土地で『ゾーン』に入れたのは、彼にとっての成長の証となった。
(見えるっ! 自分にも見えるぞ、アヤメッ!)
ロビンはハイになっていた。貧民街に網目のように走る路地であったが、今の彼には何の苦痛も与えなかった。それどころか、良い意味での刺激を彼に与え続けた。ロビンは今、自分が急成長している感覚に襲われていた。徐々にではあるが感知センサーの大きさが膨れていく。もっとこの感覚を味わいたいとばかりにロビンは得物を追う。
「さてと……。ロビンの旦那。いつまでついてきているんですニャン?」
「ふんっ。気づいておきながら、尾行させ放題とは、これ如何に。本当は貧民街に入る前から、こちらの気配に気づいていなかったのではないのか?」
「半分当たりで、半分外れですニャン。貧民街の入り口で巻いたとばかり思っていたのですニャン。でも、居場所を見失ってくれている相手の感知センサーに自分の感知センサーを被せてきたのには驚いたんですニャン」
「どういう意味だ??」
「簡単に言うと、ロビンの旦那は童貞を卒業したばかりの無敵感に包まれている状態ですニャン。あれ? アヤメちゃんの入手している情報ではロビンの旦那は20歳を終えようとしているにも童貞真っ盛りでしたニャン。ごめんなさいニャン。ロビンの旦那には難しい説明でしたニャン」
アヤメの言う通り、ロビンは説明になっていないと言いたげな表情になっていた。そんなロビンを置いて、アヤメは路地の奥へと霞のように消えていく。ロビンはここまできてまかれてなるものかと、感知センサーを精度をあげることに勤める。
ロビンは耳に入ってくる情報。肌に触れる空気の感触。眼に見える色。全てに集中した。そして、アヤメの足跡を見つけ出すと、すぐさま彼女の追跡を開始する。ロビンにははっきりとした自覚があった。アヤメに誘われていると。だが、その誘いを『是』と捉えたロビンは罠ごと、アヤメを喰い破ってみせると薄暗い情念に囚われる。
例えるならアヤメは木々の根をすり抜けて逃げるヤマネコ。それを追いかける猟犬が今のロビンであった。鼻から入る雑多な臭いからアヤメというメスの匂いを嗅ぎ分ける。まさに今のロビンは犬畜生にまで魂と精神の質を堕としていた。だが、野生に帰ることは高尚なヒトの心では出来ないのだ。
仏が言うところの畜生界に身を堕としてこそ、侵入できる世界である。そして、猟犬と化していたロビンであったからこそ、自分が今、そこで拾いあげた布がなんであるかがわからなかった。ただただ、メスネコの匂いが充満する布に鼻をこすりつけ、クンカクンカと変態のようにメスネコの匂いを堪能しつづけた。
「こりゃダメですニャン。見込みはありそうなだけに残念ですニャン。任務が失敗した以上、依頼金の半分をクロウリー様にお返ししなければなりませんニャン」
「クロ……ウリー……??」
「おっと、ヒトの意識はかろうじて残っているようですニャン。これは任務を続行しようか迷いどころですニャン。しょうがないですニャン。あーあー。ファーストキスはもっと高く売りつけようと思っていたのにですニャン」
「ごふっーーーー!?」
アヤメはそう言うと、いつまでも自分の脱ぎたてほやほやのショーツの匂いを嗅ぎまくっている変態のみぞおちに向かって、つま先蹴りを容赦なく入れる。先祖返り化したロビンが恨めしそうにアヤメを睨んでくる。だが、今のアヤメの顔は狩人となっていた。ぺろりとざらざらした猫舌で自分のふくよかな唇を舐め上げ、さらには妖艶な色合いを強めた。
ロビンはごくりっ! と強めに喉奥へと唾を押下する。ロビンは先ほどまでアヤメを喰ってやろうとしていた。だが、今、喰われる側はロビンになっていた。アヤメはネコはネコでも狩りを得意とする『大山猫』であった。ゾーンの発動によってを初めて、その先にある『感知センサー』を発現したばかりのロビンなぞ、大山猫にとっては産まれたての子犬にしか見えない。
そんな産まれたてのロビンに対して、唇をどんどんと近づけていくアヤメである。ロビンの目は見開かれ、視界がアヤメの顔でいっぱいになってしまう……。
ロビンはゴミだらけの路地を足早に進む。しかし、それでいながらも極力、足音を抑えてだ。尾行している相手はニンジャのアヤメである。狩人の自分がどれほどにアヤメに気づかれぬように後を追えるか? ロビンは少しだけだがワクワクと気分が浮き立ってしまっていた。
アヤメは十字路やY字路にたどり着く度に、キョロキョロと左右に頭を振り、何かを考えるように首を傾げていた。そして、こっちのはずですニャン! と口にわざわざ出した後に自分が正しいと予測している方の道へと進んでいく。ロビンはそんなアヤメを見ていると、自分が今行っている尾行自体、バカバカしい行為なのではなかろうか? という疑念が湧いてくる。
(本当に自分は邪念だらけになった。2シーズン余り、狩りを休んだだけで、ここまで感覚が鈍くなるのか?)
ロビンは歯がゆい気持ちになっていた。オダーニの村周辺で狩人の生業で生活費を稼ぐようになってからというもの、日に日に感覚は野生に戻っていった。自分は自然と一体になっているという超感覚に溺れることが出来た。だが、エーリカと共に王都にやってきてからというもの、その超感覚が日に日に衰えていく。
ロビンは今の境遇にやきもきとしていた。自然に帰りたいと思う気持ち。欲望渦巻くヒトの生活圏。エーリカを大切に思う気持ち。仲間と呼べる集団。色々な感情がないまぜとなり、ロビンの狩人としてのセンスを錆びつかせることになる。そして、錆びついていく感覚をロビンは、はっきりと自覚していた。
(くっ。迷うなと念じれば念じるほど、迷いの迷路へと誘われる。しっかりしろっ。今はアヤメを追うことにだけ集中しろ)
貧民街にロビンが足を踏み入れた時から数えて、1時間余りが経過していた。ここが貧民街のどこなのかも把握できなくなってきている。奥地なのか、入口近くなのか? だが、ロビンの感覚はここにきて、急に研ぎすまされることになる。
(似ている。知らぬ土地の山林に足を踏み入れたあの感覚に。自分の未知の世界に土足で侵入しまったあの恐怖感。人工の街だが、ここは確かに狩場だ。迷い込んだよそ者を容赦なく餌食にしようとする獰猛な狩人が住まう土地だっ!)
ロビンがそう悟るや否や、ロビンの感知センサーは自分の身体を中心にして半径10ミャートルの球体状に広がりを見せる。この場所が自然界であるなら、彼の感知センサーは3倍に膨れ上がっていただろう。しかし、ここは雑音が多すぎる人工の森であった。それでもロビンが始めての土地で『ゾーン』に入れたのは、彼にとっての成長の証となった。
(見えるっ! 自分にも見えるぞ、アヤメッ!)
ロビンはハイになっていた。貧民街に網目のように走る路地であったが、今の彼には何の苦痛も与えなかった。それどころか、良い意味での刺激を彼に与え続けた。ロビンは今、自分が急成長している感覚に襲われていた。徐々にではあるが感知センサーの大きさが膨れていく。もっとこの感覚を味わいたいとばかりにロビンは得物を追う。
「さてと……。ロビンの旦那。いつまでついてきているんですニャン?」
「ふんっ。気づいておきながら、尾行させ放題とは、これ如何に。本当は貧民街に入る前から、こちらの気配に気づいていなかったのではないのか?」
「半分当たりで、半分外れですニャン。貧民街の入り口で巻いたとばかり思っていたのですニャン。でも、居場所を見失ってくれている相手の感知センサーに自分の感知センサーを被せてきたのには驚いたんですニャン」
「どういう意味だ??」
「簡単に言うと、ロビンの旦那は童貞を卒業したばかりの無敵感に包まれている状態ですニャン。あれ? アヤメちゃんの入手している情報ではロビンの旦那は20歳を終えようとしているにも童貞真っ盛りでしたニャン。ごめんなさいニャン。ロビンの旦那には難しい説明でしたニャン」
アヤメの言う通り、ロビンは説明になっていないと言いたげな表情になっていた。そんなロビンを置いて、アヤメは路地の奥へと霞のように消えていく。ロビンはここまできてまかれてなるものかと、感知センサーを精度をあげることに勤める。
ロビンは耳に入ってくる情報。肌に触れる空気の感触。眼に見える色。全てに集中した。そして、アヤメの足跡を見つけ出すと、すぐさま彼女の追跡を開始する。ロビンにははっきりとした自覚があった。アヤメに誘われていると。だが、その誘いを『是』と捉えたロビンは罠ごと、アヤメを喰い破ってみせると薄暗い情念に囚われる。
例えるならアヤメは木々の根をすり抜けて逃げるヤマネコ。それを追いかける猟犬が今のロビンであった。鼻から入る雑多な臭いからアヤメというメスの匂いを嗅ぎ分ける。まさに今のロビンは犬畜生にまで魂と精神の質を堕としていた。だが、野生に帰ることは高尚なヒトの心では出来ないのだ。
仏が言うところの畜生界に身を堕としてこそ、侵入できる世界である。そして、猟犬と化していたロビンであったからこそ、自分が今、そこで拾いあげた布がなんであるかがわからなかった。ただただ、メスネコの匂いが充満する布に鼻をこすりつけ、クンカクンカと変態のようにメスネコの匂いを堪能しつづけた。
「こりゃダメですニャン。見込みはありそうなだけに残念ですニャン。任務が失敗した以上、依頼金の半分をクロウリー様にお返ししなければなりませんニャン」
「クロ……ウリー……??」
「おっと、ヒトの意識はかろうじて残っているようですニャン。これは任務を続行しようか迷いどころですニャン。しょうがないですニャン。あーあー。ファーストキスはもっと高く売りつけようと思っていたのにですニャン」
「ごふっーーーー!?」
アヤメはそう言うと、いつまでも自分の脱ぎたてほやほやのショーツの匂いを嗅ぎまくっている変態のみぞおちに向かって、つま先蹴りを容赦なく入れる。先祖返り化したロビンが恨めしそうにアヤメを睨んでくる。だが、今のアヤメの顔は狩人となっていた。ぺろりとざらざらした猫舌で自分のふくよかな唇を舐め上げ、さらには妖艶な色合いを強めた。
ロビンはごくりっ! と強めに喉奥へと唾を押下する。ロビンは先ほどまでアヤメを喰ってやろうとしていた。だが、今、喰われる側はロビンになっていた。アヤメはネコはネコでも狩りを得意とする『大山猫』であった。ゾーンの発動によってを初めて、その先にある『感知センサー』を発現したばかりのロビンなぞ、大山猫にとっては産まれたての子犬にしか見えない。
そんな産まれたてのロビンに対して、唇をどんどんと近づけていくアヤメである。ロビンの目は見開かれ、視界がアヤメの顔でいっぱいになってしまう……。
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