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第12章:ヒトが覇王を超える時
第6話:愛を受け入れた覇王
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覇王は魔族の代弁者とエルフ族の女王が愛を込めた一撃目と二撃目を拒否してみせた。三日月状のエネルギー波は両の拳で粉砕してみせた。半月状のエネルギー波は爪を突き立てることで粉々に粉砕してみせた。だが、最後の三撃目を覇王は何故だかわからないが、両腕を身体の左右に大きく開き、受け止めようとしたのだ。否定しつつも受け止めるという高度な行為をしていることに覇王は愕然となってしまう。
覇王の頭の中は混乱の境地に陥ってしまう。心は愛を受け止める気はさらさらない。だが、身体は愛を受け止めている。この矛盾する精神と肉体に覇王の自我は崩壊しそうになる。覇王は気持ち悪さから口から泡をぶくぶくと吹き、同時に眼の紅い部分が上へと向いていき、白目になりがちとなっていた。
(どうしてこうなったのだ?? 我は押し付けられるこの巨大な愛をどうすれば良いのだ??)
覇王は満月状のエネルギー波に押され、ついに背中をコロウ関に預ける形となる。巨大な壁となっているコロウ関と、前方から押してくる満月状のエネルギーによってサンドイッチにされた覇王はついに魔族の代弁者とエルフ族の女王の愛を受け入れる……。それが覇王にとって幸せだったのかどうかは不明だ。ただひとつ言えることは、覇王は4種族連合に敗けたのだ。
覇王が遥か西方へとすっ飛ばされていくのを視認したニンゲン族の首魁は勝鬨を上げよと、兵たちに号令をかける。砦の周辺にまばらに残っていた兵士たちはとまどいながらも、小さな声で、かつ、疑問符がつくイントネーションで『エイエイオー??』と勝鬨をあげてしまう。
そんな兵士たちにニンゲン族の首魁が立腹するのは当然とも言えた。この地における勝利条件は『覇王を撤退させること』なのだ。それを為した以上は、4種族連合側が勝鬨をあげても良い権利を有している。せっかく権利を手にいれたというのに、兵士たちはとまどいのほうが強かったのだ。それにやきもきしたニンゲン族の首魁が兜を地面に叩きつけ、地団駄踏んでみせる。
「まあまあ……。勝った実感が沸かないのは当然ですから」
「だからこそ、勝鬨をあげさせるべきであろうっ! ハジュン殿も異論は無いはずでござるっ!」
ニンゲン族の首魁の怒りの矛先が自分に向いたことで、ハジュン=ダイロクテンは苦笑しつつ、こりこりと顎先を指先で掻く他無かった。愛を唱えた本人ではあるが、このような結果を生み出したことに疑念を抱いてたのはハジュン=ダイロクテンも同じなのである。それゆえに手放しで喜べないのだ、彼自身も。
そんなハジュン=ダイロクテンの右腕を豊満なおっぱいで包み込んでくる女性が居た。その女性の名はアンジェラ=キシャル。彼女が身に着けていた部分鎧のほとんどはどこかに吹き飛んでおり、ボロボロのドレスを残すのみとなっていた。だが、そんな姿であったとしても、愛する殿方の右腕を自分のおっぱいで包み込むことに一切の躊躇が生まれることはなかった。
「ハジュンさん。お疲れ様ですわ。覇王がどうなったかまではまだわかりませんけれど、きっと大丈夫ですわ」
「そう……だと良いんですがって、どこを力いっぱい握っているんですぅ!?」
「あの、その……。勝利の美酒と共にハジュンさんにいっぱい愛してもらおうと思ったら、自然に手が……」
アンジェラ=キシャルは頬を紅く染めつつも、器用に手先を動かし、ハジュン=ダイロクテンの股間部分にスルリと左手を忍びこませていた。ハジュン=ダイロクテンは勝利をなんとかもぎとったことで、心は夏の晴天とまでは行かずとも、身体のほうが先に勝利の快感に打ち震えていた。そのため、ハジュン=ダイロクテンのおちんこさんはむくむくと起き上がっていく過程の最中であった。
そこを思いっ切りアンジェラ=キシャルに掴まれたことで、ハジュン=ダイロクテンは素っ頓狂な声をあげて、驚いてしまったというわけだ。まるでウナギが手づかみされたことで、そこから抜け出そうと、その頭を左右に振ってしまう。そして、ハジュン=ダイロクテンのおちんこさんはウナギが身体を伸ばすかのようにニョキニョキと成長していってしまう。
「ほ、ほら。ハジュンさんのココは元気になってきていますわよっ!?」
「あ、あのですね!? そりゃ、貴女のような美人さんにご丁寧にもゴシゴシと上下にしごいてもらったら、おったつのは当然でしょうにっ??」
「ワ、ワタクシがそんなはしたないことをするわけないのですわっ! て、撤回してもらいますわっ!!」
しかしながら、アンジェラ=キシャルは左手を上下に動かすのをやめないでいた。ハジュン=ダイロクテンのおちんこさんが大きくなってくることで、期待感が増してくるためだ。彼女が期待していることはただひとつ。ハジュン=ダイロクテンに抱かれたい、その一言につきる。だからこそ、戸惑い続けるハジュン=ダイロクテンを押し倒し、さらに彼の股間に突っ込んだ左手の動きを止めはしなかったのだ。
ハジュン=ダイロクテンはハアアア……と深いため息をつき、観念してしまう。そして、彼女の耳元に自分の唇を持っていき、ぼそぼそと何かを呟いてみせる。その瞬間、アンジェラ=キシャルは破顔し、碧玉色の双眸から大粒の涙を流して見せる。その涙がハジュン=ダイロクテンの顔を濡らすが、それは非常に温かいモノであった。彼女が流したのは『嬉し涙』であった。ハジュン=ダイロクテンはアンジェラ=キシャルが今現在、この時点で望んでいる以上の言葉を彼女に贈ったのだ。
「やっとアニキも観念したってか。いやはや、アンジェラ殿は気苦労が絶えない毎日になりますぞ?」
「わらわは旦那が『ぷれいぼーい』とやらでなくて、助かっておるのじゃ。しかし、うちの旦那と違って、ハジュン様はあちこちに港をもっておるからのう?」
「イヴァンくん、マリーヤくん!? それを今、言っちゃ駄目でしょう!?」
ハジュン=ダイロクテンはギョッと眼を剥いて、抗議の意思をその眼に宿してみせる。だが、イヴァン=アレクサンドロヴァは彼から視線をずらし、ぴゅ~ひらら~と下手くそな口笛を吹き、マリーヤ=ポルヤノフに至っては、およよ……、アンジェラ様は可哀想なのじゃと下手くそな芝居を打ってみせる。
この夫婦には後で痛い眼を見せてやろうと険しい表情になるハジュン=ダイロクテンであったが、何かを言う前にその唇をアンジェラ=キシャルの唇で塞がれてしまう。そして、自分の唇と歯を押し分けて、アンジェラ=キシャルが舌をハジュン=ダイロクテンの口腔に押し込んでくる。それにより、ハジュン=ダイロクテンは亜人族の長とその嫁への怒りを一旦、脇に置く。そして、自分の舌で彼女の舌を絡め取り、彼女が与えてくる愛を受け入れることに徹するのであった……。
覇王の頭の中は混乱の境地に陥ってしまう。心は愛を受け止める気はさらさらない。だが、身体は愛を受け止めている。この矛盾する精神と肉体に覇王の自我は崩壊しそうになる。覇王は気持ち悪さから口から泡をぶくぶくと吹き、同時に眼の紅い部分が上へと向いていき、白目になりがちとなっていた。
(どうしてこうなったのだ?? 我は押し付けられるこの巨大な愛をどうすれば良いのだ??)
覇王は満月状のエネルギー波に押され、ついに背中をコロウ関に預ける形となる。巨大な壁となっているコロウ関と、前方から押してくる満月状のエネルギーによってサンドイッチにされた覇王はついに魔族の代弁者とエルフ族の女王の愛を受け入れる……。それが覇王にとって幸せだったのかどうかは不明だ。ただひとつ言えることは、覇王は4種族連合に敗けたのだ。
覇王が遥か西方へとすっ飛ばされていくのを視認したニンゲン族の首魁は勝鬨を上げよと、兵たちに号令をかける。砦の周辺にまばらに残っていた兵士たちはとまどいながらも、小さな声で、かつ、疑問符がつくイントネーションで『エイエイオー??』と勝鬨をあげてしまう。
そんな兵士たちにニンゲン族の首魁が立腹するのは当然とも言えた。この地における勝利条件は『覇王を撤退させること』なのだ。それを為した以上は、4種族連合側が勝鬨をあげても良い権利を有している。せっかく権利を手にいれたというのに、兵士たちはとまどいのほうが強かったのだ。それにやきもきしたニンゲン族の首魁が兜を地面に叩きつけ、地団駄踏んでみせる。
「まあまあ……。勝った実感が沸かないのは当然ですから」
「だからこそ、勝鬨をあげさせるべきであろうっ! ハジュン殿も異論は無いはずでござるっ!」
ニンゲン族の首魁の怒りの矛先が自分に向いたことで、ハジュン=ダイロクテンは苦笑しつつ、こりこりと顎先を指先で掻く他無かった。愛を唱えた本人ではあるが、このような結果を生み出したことに疑念を抱いてたのはハジュン=ダイロクテンも同じなのである。それゆえに手放しで喜べないのだ、彼自身も。
そんなハジュン=ダイロクテンの右腕を豊満なおっぱいで包み込んでくる女性が居た。その女性の名はアンジェラ=キシャル。彼女が身に着けていた部分鎧のほとんどはどこかに吹き飛んでおり、ボロボロのドレスを残すのみとなっていた。だが、そんな姿であったとしても、愛する殿方の右腕を自分のおっぱいで包み込むことに一切の躊躇が生まれることはなかった。
「ハジュンさん。お疲れ様ですわ。覇王がどうなったかまではまだわかりませんけれど、きっと大丈夫ですわ」
「そう……だと良いんですがって、どこを力いっぱい握っているんですぅ!?」
「あの、その……。勝利の美酒と共にハジュンさんにいっぱい愛してもらおうと思ったら、自然に手が……」
アンジェラ=キシャルは頬を紅く染めつつも、器用に手先を動かし、ハジュン=ダイロクテンの股間部分にスルリと左手を忍びこませていた。ハジュン=ダイロクテンは勝利をなんとかもぎとったことで、心は夏の晴天とまでは行かずとも、身体のほうが先に勝利の快感に打ち震えていた。そのため、ハジュン=ダイロクテンのおちんこさんはむくむくと起き上がっていく過程の最中であった。
そこを思いっ切りアンジェラ=キシャルに掴まれたことで、ハジュン=ダイロクテンは素っ頓狂な声をあげて、驚いてしまったというわけだ。まるでウナギが手づかみされたことで、そこから抜け出そうと、その頭を左右に振ってしまう。そして、ハジュン=ダイロクテンのおちんこさんはウナギが身体を伸ばすかのようにニョキニョキと成長していってしまう。
「ほ、ほら。ハジュンさんのココは元気になってきていますわよっ!?」
「あ、あのですね!? そりゃ、貴女のような美人さんにご丁寧にもゴシゴシと上下にしごいてもらったら、おったつのは当然でしょうにっ??」
「ワ、ワタクシがそんなはしたないことをするわけないのですわっ! て、撤回してもらいますわっ!!」
しかしながら、アンジェラ=キシャルは左手を上下に動かすのをやめないでいた。ハジュン=ダイロクテンのおちんこさんが大きくなってくることで、期待感が増してくるためだ。彼女が期待していることはただひとつ。ハジュン=ダイロクテンに抱かれたい、その一言につきる。だからこそ、戸惑い続けるハジュン=ダイロクテンを押し倒し、さらに彼の股間に突っ込んだ左手の動きを止めはしなかったのだ。
ハジュン=ダイロクテンはハアアア……と深いため息をつき、観念してしまう。そして、彼女の耳元に自分の唇を持っていき、ぼそぼそと何かを呟いてみせる。その瞬間、アンジェラ=キシャルは破顔し、碧玉色の双眸から大粒の涙を流して見せる。その涙がハジュン=ダイロクテンの顔を濡らすが、それは非常に温かいモノであった。彼女が流したのは『嬉し涙』であった。ハジュン=ダイロクテンはアンジェラ=キシャルが今現在、この時点で望んでいる以上の言葉を彼女に贈ったのだ。
「やっとアニキも観念したってか。いやはや、アンジェラ殿は気苦労が絶えない毎日になりますぞ?」
「わらわは旦那が『ぷれいぼーい』とやらでなくて、助かっておるのじゃ。しかし、うちの旦那と違って、ハジュン様はあちこちに港をもっておるからのう?」
「イヴァンくん、マリーヤくん!? それを今、言っちゃ駄目でしょう!?」
ハジュン=ダイロクテンはギョッと眼を剥いて、抗議の意思をその眼に宿してみせる。だが、イヴァン=アレクサンドロヴァは彼から視線をずらし、ぴゅ~ひらら~と下手くそな口笛を吹き、マリーヤ=ポルヤノフに至っては、およよ……、アンジェラ様は可哀想なのじゃと下手くそな芝居を打ってみせる。
この夫婦には後で痛い眼を見せてやろうと険しい表情になるハジュン=ダイロクテンであったが、何かを言う前にその唇をアンジェラ=キシャルの唇で塞がれてしまう。そして、自分の唇と歯を押し分けて、アンジェラ=キシャルが舌をハジュン=ダイロクテンの口腔に押し込んでくる。それにより、ハジュン=ダイロクテンは亜人族の長とその嫁への怒りを一旦、脇に置く。そして、自分の舌で彼女の舌を絡め取り、彼女が与えてくる愛を受け入れることに徹するのであった……。
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