上 下
197 / 202
第20章:巣立ち

第5話R:進化する天国の門

しおりを挟む
 とある飲食店で昼食を済ませたベリアルとアリス=アンジェラであったが、ベリアルは午後の鍛錬が始まるまで、ひと眠りするとばかりに娼婦館へと消えていく。アリス=アンジェラはまたデスカ……とあきれ顔になるが、ベリアルの取っている行動はそれはそれで効率重視であった。

 午後の鍛錬はいつもだいたい15時からである。寝る子は育つという言葉通りに、兵士たちには昼寝の時間が用意されている。そして、ベリアルは訓練開始の時間に間に合うようにと、ひとりで寝ることはしないだけである。同じベッドの上で横たわる娼婦が優しくベリアルを起こしてくれるのだ。ベリアルにとっては最高の休憩時間であるし、それと同時に起こしてくれる相手をわざわざ余所から見つけてくる必要も無いのであった。

 逆にアリス=アンジェラは、この時間帯は手持ちぶたさとなる。ベリアルが相手をしてくれるのが一番なのだが、決まって、ベリアルは娼婦館へと去って行く。アリス=アンジェラはわざわざ屋敷の自室に戻るべきか、それとも、この辺りを散策して、時間を潰すかのどちらかになる。

 本日のアリス=アンジェラは、なんとなくであるが、新たなマーキング場所を探そうという気持ちになっていた。ここでマーキングという言葉を出したが、これは言葉通り、そのままの表現である。アリス=アンジェラはワン・シャンのように、自分の縄張りを増やそうとしていたのだ、神聖マケドナルド帝国の首都であるヴァルハラントで。

 アリス=アンジェラが何故、そのような破廉恥な行為をするのか? それには立派な理由があった。アリス=アンジェラは元々、天界の住人である。そんな彼女が地上界のとある一か所を拠点にするには、彼女が心から住みやすい土地にしなければならない。マーキングという言葉が不適切だと言われるのであれば、それよりももっと相応しい言葉は『ホームタウン化』であろう。

 アリス=アンジェラは首都:ヴァルハラントを第2の故郷にするべく、卑肉から噴き出す甘露を用いて、マーキングをこの2年半ほど、繰り返してきた。その甲斐もあって、アリス=アンジェラが惜しみなく、その痴態を晒せる範囲も増えてきた。やろうと思えば、アリス=アンジェラが住処としている屋敷を中心として、直径3キュロミャートル地点を静寂の冥宮サイレント・メビウスで包むことも可能となっていた。

 ヴァルハラントの一角を自分の領域テリトリーにすることで、アリス=アンジェラはふたつの利点を手に入れた。ひとつはアリス=アンジェラがこの一角内であればいつでも自由自在に自分の存在感を消すことが出来る。それは隠密行動をする上では、この上なく便利であった。

 そして、利点のもうひとつは、清浄化されているこの一角で、アリス=アンジェラは神力ちからを回復出来るといったことであろう。アリス=アンジェラが卑肉から噴き出すのは甘露なのである。そんじょそこらのおしっことは質そのものが違う。アリス=アンジェラの卑肉から飛び散る甘露は、その量と同じ金銀財宝を積まなければ、手に入れることは不可能な最高級嗜好品なのだ。

 しかしながら、非常に残念なことに、アリス=アンジェラは自分の卑肉から今まさに噴き出している甘露の価値を本当にはわかっていなかったことであろう。

「うぎぃぃぃ! おしっこ噴きながら、アリスはイッチャっているんレシュゥゥゥ!」

 アリス=アンジェラは四つん這いの恰好から、左足を大きく上げ、剥き出しになった卑肉から黄金こがね色の甘露を噴射していた。甘露しぶきが虹を描き出す。それほどまでに幻想的な光景を、アリス=アンジェラはその身ひとつで生み出していた。アリス=アンジェラはビュッビュッ! と甘露を想いのままに噴き出した後、満足気な表情で、土の地面に顔を押し付けるのであった。

 せっかくの美人が台無しとはまさにこのことである。にへらと美顔を崩し切ったアリス=アンジェラは腹ばいの恰好のまま、お尻だけ、高い位置へと持っていく。アリス=アンジェラはこの場所にやってくる前に、その辺にあった屋台で購入したゆで卵を右手を使って、お尻の穴へと持っていく。

 そもそもとして、アリス=アンジェラが何故、このようないやらしい気持ちになっているかと言えば、その辺にあった屋台に並べられたざるの上に、大量のゆで卵が乗せられていたことが一番の原因だった。アリス=アンジェラはありし日の痴態を思い出し、もう一度、お尻の穴からタマゴを産卵したい気持ちになってしまったのである。

 アリス=アンジェラはこの2年間を通じて、とんでもない痴女メスイヌに進化していた。どのように身体をイジメれば、自分は気持ちよく果てることが出来るかを、研究し続けたのだ。そして、案の定と言えば、案の定なのだが、やはり自分は痛みを感じなければいけないド変態だと改めて理解するに至る。そして、自分がどんな性癖持ちなのかを理解すれば、ヒトも天使も悪魔ですらも、その性癖を極めようとするのは、至極当然の話である。

 アリス=アンジェラは剥きたてのゆで卵をひとつ、お尻の穴、いや、天界の門ヘブンズ・ゲートの奥へと押し入れる。

「うぎぃぃぃぃ! アリスのいやらしいお尻の穴が、どんどんゆで卵を飲み込んでいくのがわかるのレシュゥ! また、おしっこが噴き出しちゃうのデシュゥ!」

 アリス=アンジェラはグイグイとゆで卵をお尻の穴の奥の奥へと押し込むのだが、腸を刺激されることで、それに連動するように子宮が痙攣を始めた。さらに痙攣した子宮がアリス=アンジェラの膀胱を刺激したのである。

 まさに『風が吹けば桶屋が儲かる』という言葉がぴったり当てはまるかのように、アリス=アンジェラは『アナルに入れれば、甘露が噴き出る』状態になってしまったのだ。アリス=アンジェラがゆで卵をハァハァと苦しそうな声を出しながら、天界の門ヘブンズ・ゲートの奥へと押し込み終わる。しかし、この2年間で、アリス=アンジェラはまだまだ進化していたのだ。

「まだ、ボクのお尻の穴は限界ではありまイギィィィ!!」

 アリス=アンジェラはゆで卵をまるまる1個、天界の門ヘブンズ・ゲートの奥へと押し込んだばかりだというのに、続けざまにもう1個、右手で持ち、さらに追加で天界の門ヘブンズ・ゲートをくぐらせようとした。そもそも、大腸というのは、止める、出す、出す量を調整するという機能は備わっているが、外側から内側へ入ることは、想定外となっている身体の重要器官である。

 アリス=アンジェラの天界の門ヘブンズ・ゲートへ先に入ったゆで卵Aが外へ押し出されようとしていた。だが、その流れに逆らうためにも、アリス=アンジェラは追加でゆで卵Bを天界の門ヘブンズ・ゲートの奥へと押し込んでいく。アリス=アンジェラはお腹にとんでもない圧迫感を感じながらも、ゆで卵Bをどんどん侵入させていく。アリス=アンジェラは天国に昇って行きそうな崩れきった笑顔でゆで卵Bを天界の門ヘブンズ・ゲートの奥底へと迎え入れていく……。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

オークションで競り落とされた巨乳エルフは少年の玩具となる。【完結】

ちゃむにい
恋愛
リリアナは奴隷商人に高く売られて、闇オークションで競りにかけられることになった。まるで踊り子のような露出の高い下着を身に着けたリリアナは手錠をされ、首輪をした。 ※ムーンライトノベルにも掲載しています。

孕ませねばならん ~イケメン執事の監禁セックス~

あさとよる
恋愛
傷モノになれば、この婚約は無くなるはずだ。 最愛のお嬢様が嫁ぐのを阻止? 過保護イケメン執事の執着H♡

僕の初体験談/ちょっとエッチな話etc [短編集]

論華
恋愛
男性の初体験の話、ちょっとしたハプニング、ラッキースケベなどのお話を載せていきます。

彼女の母は蜜の味

緋山悠希
恋愛
ある日、彼女の深雪からお母さんを買い物に連れて行ってあげて欲しいと頼まれる。密かに綺麗なお母さんとの2人の時間に期待を抱きながら「別にいいよ」と優しい彼氏を演じる健二。そんな健二に待っていたのは大人の女性の洗礼だった…

【全話挿絵】発情✕転生 〜何あれ……誘ってるのかしら?〜

墨笑
ファンタジー
『エロ×ギャグ×バトル+雑学』をテーマにした異世界ファンタジー小説です。 主人公はごく普通(?)の『むっつりすけべ』な女の子。 異世界転生に伴って召喚士としての才能を強化されたまでは良かったのですが、なぜか発情体質まで付与されていて……? 召喚士として様々な依頼をこなしながら、無駄にドキドキムラムラハァハァしてしまう日々を描きます。 明るく、楽しく読んでいただけることを目指して書きました。

【R18】騎士たちの監視対象になりました

ぴぃ
恋愛
異世界トリップしたヒロインが騎士や執事や貴族に愛されるお話。 *R18は告知無しです。 *複数プレイ有り。 *逆ハー *倫理感緩めです。 *作者の都合の良いように作っています。

伯爵令嬢のユリアは時間停止の魔法で凌辱される。【完結】

ちゃむにい
恋愛
その時ユリアは、ただ教室で座っていただけのはずだった。 「……っ!!?」 気がついた時には制服の着衣は乱れ、股から白い粘液がこぼれ落ち、体の奥に鈍く感じる違和感があった。 ※ムーンライトノベルズにも投稿しています。

【完結済み】正義のヒロインレッドバスターカレン。凌辱リョナ処刑。たまに和姦されちゃいます♪

屠龍
ファンタジー
レッドバスターカレンは正義の変身ヒロインである。 彼女は普段は学生の雛月カレンとして勉学に励みながら、亡き父親の残したアイテム。 ホープペンダントの力でレッドバスターカレンとなって悪の組織ダークネスシャドーに立ち向かう正義の味方。 悪の組織ダークネスシャドーに通常兵器は通用しない。 彼女こそ人類最後の希望の光だった。 ダークネスシャドーが現れた時、颯爽と登場し幾多の怪人と戦闘員を倒していく。 その日も月夜のビル街を襲った戦闘員と怪人をいつものように颯爽と現れなぎ倒していく筈だった。 正義の変身ヒロインを徹底的に凌辱しリョナして処刑しますが最後はハッピーエンドです(なんのこっちゃ) リョナと処刑シーンがありますので苦手な方は閲覧をお控えください。 2023 7/4に最終話投稿後、完結作品になります。 アルファポリス ハーメルン Pixivに同時投稿しています

処理中です...