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第5章:襲撃者
第2話:巨大湖
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ベル=ラプソティたちを護衛する鋒矢の陣を取り、西進を続ける一団は次の昼が過ぎるころには直径30キュロミャートルもあるクレーターの西端にまで辿りつくことになる。しかし、そこでアクシデントが起き、一団は足止めを喰らうことになる。
「確か、俺の記憶ではこの辺りに大きな川が流れていたはずなんだがなあ?」
「ハイヨル混沌がこの地に大きなクレーターを作ってしまったがために川までその流れを変えてしまったのかもしれません」
一団を率いるクォール=コンチェルト第1王子は側近の者と話し合う。ここまで水の補給が出来なかったゆえに、地図ではあったはずの川を求めていた。しかし、ハイヨル混沌はそれさえも見越して、地形を大幅に変えてしまったのか? と疑わざるをえない状況となる。
「これは困ったぞ。俺はアリス殿のお小水があれば、喉の渇きを潤すことが出来るが、他の皆はそんなことは出来ないだろう」
「殿下……。そもそも、水を飲まなければ、お小水も出ませんぞ」
側近の者にそう言われ、驚愕の表情を顔に浮かべるクォール=コンチェルト第1王子であった。ひよこが生まれるためには親鳥が必要であるという当たり前の事実を見逃していたクォール=コンチェルト第1王子であった。それゆえに、これ以上、先に進む前に、水の確保を最優先とするクォール=コンチェルト第1王子であった。
彼は斥候を飛ばし、消えてしまった川がどこにあるのかを探らせる。斥候たちも、クォール=コンチェルト第1王子の企みはどうでも良いとして、一団には水が必要なことは確かであり、急いで水源を探しに行くことになる。そして、1時間もすると放った斥候たちが戻って来て、水の在り処をクォール=コンチェルト第1王子に告げることになる。
「なるほど。川が捻じ曲がり、大きな湖を創り出してしまったのか。下流に住む者たちにとっては死活問題となるな」
「それもそうですが、氾濫の危険性も出てきそうですな。水は確保したいですが、その水に飲み込まれては元も子もありませぬぞ」
クォール=コンチェルト第1王子は斥候からの情報を得て、さらに側近の者たちと話し合うことになる。元々は崑崙山の麓にあった森林地帯を横断するように大小さまざまな川が流れ込んでいたのだが、地形が大幅に変わったことで、その川の水が一か所に集うことになってしまっていた。
クォール=コンチェルト第1王子はおおいに悩むことになる。水を確保しようと、その湖に近づくのも危険であるし、かと言って、水を確保せずに西進を続けるのも無理があった。部下たちに残りの水の量を計算してもらったところ、あと三日分が良いところだという報告もある。
「クッ。少しの間だけ考えさせてくれっ! 俺はこの決断を間違えるわけにはいかぬっ!」
クォール=コンチェルト第1王子は一団を預かる身として、重大な責務を負っている。そして、その重圧に押しつぶされそうになったところで、ひとつ、ここは安らぎを求めるのも悪くないと思い、現実逃避に走ることになる。
「ベル様。ボクの貞操の危機デス。シャイニング・エンジェル・フィンガーの発動許可をくだサイ」
「ちょっと待ちなさいよ。クォール様だって、悩みに悩んでいるところを相談しにきているのよ? ここはクォール様に恩を売る……じゃなくて、皆で解決策を考えましょ?」
アリス=ロンドが近寄ってきたクォール=コンチェルト第1王子を光の奔流で洗い流してしまおうとしたところをベル=ラプソティが止める形となる。クォール=コンチェルト第1王子はうやうやしくベル=ラプソティに頭を下げて、感謝の弁を述べる。
「いやはや。父親に負けぬようにとなんとか踏ん張っているが、アリス殿で癒されるしかないのだ」
「気持ちはわからんでもないでッチュウけど、アリス様は星皇様の妾なのでッチュウ。このことが星皇様の知れるところになったら、グリーンフォレスト国が地図から抹消されちゃうかもでッチュウよ?」
天界の騎乗獣から非戦闘状態のネズミの姿に戻っているコッシロー=ネヅは、やれやれとばかりに前足を身体の左右に広げて、呆れてみせる。対して、クォール=コンチェルト第1王子は力なく笑いながら
「これは手厳しい……。しかし、星皇様は素晴らしい力をお持ちであるな。ハイヨル混沌の力によって出来上がってしまった湖の形自体を変えてほしいくらいだよっ」
もちろん、これはクォール=コンチェルト第1王子の冗談であった。しかし、その冗談をまともに受けた存在が居た。
「星皇様のように上手くできるかわかりませんガ、ボクが湖を元の川に戻しマスヨ」
「アリス。あんたって、馬鹿なの? 天才なの? それとも天災? ちょっと、カナリア。アリスの提案に乗りなさいよ」
アリス=ロンドの提案を受けて、ベル=ラプソティも乗り気になる。それもそうだろう。大小の川がその流れを変えて、堰き止められて、さらには巨大な湖が出来てしまっているのである。これはクォール=コンチェルト第1王子だけが悩んでいて良い問題ではなくなっている。
ベル=ラプソティは自分の軍師であるカナリア=ソナタに、アリス=ロンドの神力を上手いこと使い、湖が氾濫する方向を調整するようにと指示を出す。
「なるほど。アリス様ほどの火力があれば、このまま湖が自然に決壊するのを待つよりかは遥かにマシな結果を得られるのですゥ。コッシローさん、あたしとアリス様を背中に乗せてください!」
善は急げとばかりにカナリア=ソナタがコッシロー=ネヅに戦闘状態へと戻ってほしいと願い出る。コッシロー=ネヅはカナリア=ソナタの頭の上から地面へと着地し、その後、4枚羽を持つケルビムの姿へと変じるのであった。コッシロー=ネヅは背中にカナリア=ソナタとアリス=ロンドを乗せて、4本足で大空を駆け昇っていく。
上空1000ミャートル地点まで一気に駆け登ったコッシロー=ネヅたちは、眼下に広がる光景を眼にすることになる。自分たちを中心として東側には半壊した崑崙山があり、北西には大小の川の水が流入して出来上がった大きな湖があった。
「むむ……。元々の形と今の形を見比べると、あそことあそこにアリス様の神力をぶちかますのが良さそうなのですゥ」
カナリア=ソナタの手にはノートが広げられており、そのノートには赤、青、黄色のケーブルが接続されている。そして、そのケーブル群の片端はカナリア=ソナタが顔に装着している赤縁のメガネと繋がっていた。カナリア=ソナタが眼にしたモノが手にしているノートに情報として書き連ねられており、星皇の重すぎる愛を受ける前と後の地図もまた描かれていた。
カナリア=ソナタはアリス=ロンドによって、地形を変えてもらう部分にバツ印をつけていく。アリス=ロンドはふむふむと頷きながら、そこに神力をぶちこんだ場合にどうなるかの予想図もチェックしていく。
「さすがはカナリアさんデス。超一級天使装束に備わっている演算機能によってはじき出した結果と、カナリアさんの推測によって示した地点を比べマシタ。ベル様の生存率を大幅に高めてくれるのは、カナリアさんの方デス。アリスはカナリアさんの指示に従いマス」
「確か、俺の記憶ではこの辺りに大きな川が流れていたはずなんだがなあ?」
「ハイヨル混沌がこの地に大きなクレーターを作ってしまったがために川までその流れを変えてしまったのかもしれません」
一団を率いるクォール=コンチェルト第1王子は側近の者と話し合う。ここまで水の補給が出来なかったゆえに、地図ではあったはずの川を求めていた。しかし、ハイヨル混沌はそれさえも見越して、地形を大幅に変えてしまったのか? と疑わざるをえない状況となる。
「これは困ったぞ。俺はアリス殿のお小水があれば、喉の渇きを潤すことが出来るが、他の皆はそんなことは出来ないだろう」
「殿下……。そもそも、水を飲まなければ、お小水も出ませんぞ」
側近の者にそう言われ、驚愕の表情を顔に浮かべるクォール=コンチェルト第1王子であった。ひよこが生まれるためには親鳥が必要であるという当たり前の事実を見逃していたクォール=コンチェルト第1王子であった。それゆえに、これ以上、先に進む前に、水の確保を最優先とするクォール=コンチェルト第1王子であった。
彼は斥候を飛ばし、消えてしまった川がどこにあるのかを探らせる。斥候たちも、クォール=コンチェルト第1王子の企みはどうでも良いとして、一団には水が必要なことは確かであり、急いで水源を探しに行くことになる。そして、1時間もすると放った斥候たちが戻って来て、水の在り処をクォール=コンチェルト第1王子に告げることになる。
「なるほど。川が捻じ曲がり、大きな湖を創り出してしまったのか。下流に住む者たちにとっては死活問題となるな」
「それもそうですが、氾濫の危険性も出てきそうですな。水は確保したいですが、その水に飲み込まれては元も子もありませぬぞ」
クォール=コンチェルト第1王子は斥候からの情報を得て、さらに側近の者たちと話し合うことになる。元々は崑崙山の麓にあった森林地帯を横断するように大小さまざまな川が流れ込んでいたのだが、地形が大幅に変わったことで、その川の水が一か所に集うことになってしまっていた。
クォール=コンチェルト第1王子はおおいに悩むことになる。水を確保しようと、その湖に近づくのも危険であるし、かと言って、水を確保せずに西進を続けるのも無理があった。部下たちに残りの水の量を計算してもらったところ、あと三日分が良いところだという報告もある。
「クッ。少しの間だけ考えさせてくれっ! 俺はこの決断を間違えるわけにはいかぬっ!」
クォール=コンチェルト第1王子は一団を預かる身として、重大な責務を負っている。そして、その重圧に押しつぶされそうになったところで、ひとつ、ここは安らぎを求めるのも悪くないと思い、現実逃避に走ることになる。
「ベル様。ボクの貞操の危機デス。シャイニング・エンジェル・フィンガーの発動許可をくだサイ」
「ちょっと待ちなさいよ。クォール様だって、悩みに悩んでいるところを相談しにきているのよ? ここはクォール様に恩を売る……じゃなくて、皆で解決策を考えましょ?」
アリス=ロンドが近寄ってきたクォール=コンチェルト第1王子を光の奔流で洗い流してしまおうとしたところをベル=ラプソティが止める形となる。クォール=コンチェルト第1王子はうやうやしくベル=ラプソティに頭を下げて、感謝の弁を述べる。
「いやはや。父親に負けぬようにとなんとか踏ん張っているが、アリス殿で癒されるしかないのだ」
「気持ちはわからんでもないでッチュウけど、アリス様は星皇様の妾なのでッチュウ。このことが星皇様の知れるところになったら、グリーンフォレスト国が地図から抹消されちゃうかもでッチュウよ?」
天界の騎乗獣から非戦闘状態のネズミの姿に戻っているコッシロー=ネヅは、やれやれとばかりに前足を身体の左右に広げて、呆れてみせる。対して、クォール=コンチェルト第1王子は力なく笑いながら
「これは手厳しい……。しかし、星皇様は素晴らしい力をお持ちであるな。ハイヨル混沌の力によって出来上がってしまった湖の形自体を変えてほしいくらいだよっ」
もちろん、これはクォール=コンチェルト第1王子の冗談であった。しかし、その冗談をまともに受けた存在が居た。
「星皇様のように上手くできるかわかりませんガ、ボクが湖を元の川に戻しマスヨ」
「アリス。あんたって、馬鹿なの? 天才なの? それとも天災? ちょっと、カナリア。アリスの提案に乗りなさいよ」
アリス=ロンドの提案を受けて、ベル=ラプソティも乗り気になる。それもそうだろう。大小の川がその流れを変えて、堰き止められて、さらには巨大な湖が出来てしまっているのである。これはクォール=コンチェルト第1王子だけが悩んでいて良い問題ではなくなっている。
ベル=ラプソティは自分の軍師であるカナリア=ソナタに、アリス=ロンドの神力を上手いこと使い、湖が氾濫する方向を調整するようにと指示を出す。
「なるほど。アリス様ほどの火力があれば、このまま湖が自然に決壊するのを待つよりかは遥かにマシな結果を得られるのですゥ。コッシローさん、あたしとアリス様を背中に乗せてください!」
善は急げとばかりにカナリア=ソナタがコッシロー=ネヅに戦闘状態へと戻ってほしいと願い出る。コッシロー=ネヅはカナリア=ソナタの頭の上から地面へと着地し、その後、4枚羽を持つケルビムの姿へと変じるのであった。コッシロー=ネヅは背中にカナリア=ソナタとアリス=ロンドを乗せて、4本足で大空を駆け昇っていく。
上空1000ミャートル地点まで一気に駆け登ったコッシロー=ネヅたちは、眼下に広がる光景を眼にすることになる。自分たちを中心として東側には半壊した崑崙山があり、北西には大小の川の水が流入して出来上がった大きな湖があった。
「むむ……。元々の形と今の形を見比べると、あそことあそこにアリス様の神力をぶちかますのが良さそうなのですゥ」
カナリア=ソナタの手にはノートが広げられており、そのノートには赤、青、黄色のケーブルが接続されている。そして、そのケーブル群の片端はカナリア=ソナタが顔に装着している赤縁のメガネと繋がっていた。カナリア=ソナタが眼にしたモノが手にしているノートに情報として書き連ねられており、星皇の重すぎる愛を受ける前と後の地図もまた描かれていた。
カナリア=ソナタはアリス=ロンドによって、地形を変えてもらう部分にバツ印をつけていく。アリス=ロンドはふむふむと頷きながら、そこに神力をぶちこんだ場合にどうなるかの予想図もチェックしていく。
「さすがはカナリアさんデス。超一級天使装束に備わっている演算機能によってはじき出した結果と、カナリアさんの推測によって示した地点を比べマシタ。ベル様の生存率を大幅に高めてくれるのは、カナリアさんの方デス。アリスはカナリアさんの指示に従いマス」
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