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34.神判
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手首にはめられた鉄枷が、歩くたびにガチャガチャと揺れる。リュイに連れられたイシュメルは、神殿を目指してのどかな園庭を歩いていた。
今日、神殿において神判が執り行われる。魔王を裁き殺すための神判だ。
イシュメルは小さな声で問いかけた。
「リュイ、ザカリは」
リュイは言葉もなく、ただ首を横に振った。それが「知りません」という意味なのか、それとも「答える義理はありません」という意味なのかはわからなかった。
神殿の内部は多くの人でごった返していた。その人の多さと言ったら。神殿の外部で、「満席ですのでこれ以上の入場はお控えください」との叫び声が聞こえるほどだ。
彼らは皆、魔王の神判を見るために集まった聖ミルギスタ王国の民。恐怖の象徴である魔王の姿を一目見たいと瞳を輝かせている。
イシュメルとリュイは観覧席の最前列に並んで腰を下ろした。
神殿の内部は一般的な劇場とは少し構造が違う。中央部分に据えられた祭壇を、360度観覧席で囲う構造となっている。祭壇を取り巻く最前列席には、国王オリヴァーを含む国家の重鎮方の姿が見える。皆イシュメルを気にかけた様子はない。
祭壇を見上げ、イシュメルはつぶやいた。
「ギロチン……」
祭壇の中心には絶望を彷彿とさせる巨大なギロチンが設置されていた。高く吊り上げられた金属製の大刃が、骨と肉を断つときを今か今かと待っている。本当に今日、彼らはギオラを処刑するつもりなのだ。
絶望ばかりが積み重なって、うまく息を吸うことができない。握りしめたこぶしが小刻みに震えた。
ゴーン、と低い鐘の音が鳴り響いた。宮殿の鐘楼で鳴らされるその鐘の音は、神判が開始されるのだという合図だ。神殿内の人々は一瞬にして静まり返った。
鐘の音が鳴り止んだとき、神殿内には2人の人物が入場した。観覧席の間を歩み、祭壇へと向かう者はアリシア。その後ろに続く者は、手首に鉄枷をはめられたギオラ。
ギロチン台の前で、アリシアとギオラは向かい合った。
今日、聖女は神の名の下で魔王を裁く。
さわさわと騒めく神殿内に向けてアリシアは言い放った。
「ただいまより神判を開廷致します。神の御許において、発言者は噓偽りを述べることを許されません。神罰が恐ろしくば、今後一切の発言には気を遣うこと」
神殿内はしんと静まり返った。
神殿の4隅には『ノルンの涙』と呼ばれる神器が設置されている。この神器の効力により、神殿内部では嘘偽りを述べることが許されない。例えささいな嘘であっても口にすれば直ちに神罰が下される。だからこそ神判の判決は強固たる拘束力を持つ。神判の場で語られることは全て真実なのだから。
唐突に聖女の尋問は始まった。
「貴方のお名前は」
「ギオラ・デルヴォルト」
「地位は」
「魔王」
「邪悪な黒龍の力を宿す魔王、間違いはありませんか」
「ああ」
淀みのないやり取りだ。観覧席の座る者は誰もがみな息を潜め、聖女と魔王の会話を聞こうとする。何とかしてギオラの顔を見ようと、精一杯背筋を伸ばす者の姿も目立つ。
イシュメルとリュイが座る場所からは、ギオラの顔を見ることができない。真っ新なシャツに包まれた背中が、発言に合わせて右へ左へと揺れるだけだ。
「よろしい。これで貴方が、人類を恐怖に陥れる魔王であることは証明されました。魔王よ、貴方を神の名の下で死刑に処します。今日までに犯した数知れぬ罪を、貴方の命をもって償うこと。――魔王をギロチン台へ」
アリシアの宣告が、神殿内部に無慈悲と響き渡った。「魔王が死刑だ」観覧席が色めき立つ中、イシュメルは勢いよく席を立った。
「待て、そんな身勝手な判決があるか! 神の名で神判を下すのだから、魔王が相手でも適切な尋問を行うべきだ! 例えば魔族と人間が敵対するようになった経緯など――」
「イシュメル・フォード、言葉を慎みなさい。神判の最高権力者は聖女である私。私の判断に異議を唱えるということは、神のご意思に逆らうことに他なりませんよ」
「しかし」
「口を閉じなさい、愚か者。次に私の許可なく発言すれば、神殿からつまみ出します」
イシュメルはそれ以上何も言うことができなかった。神殿内におけるアリシアの発言力は、国王であるオリヴァーを凌ぐ。例え公平性に欠けた神判であったとしても、聖女が良いといえば何もかもが許されるのだ。魔王の死を見世物にすることも。
隣席に座るリュイが、イシュメルの衣服のすそをちょいちょいと引っ張った。
「イシュメル様、お座りください。聖女が神判を下されたのです。今さら何を言っても神判かわくつがえることはありませんよ」
そうは言われても、イシュメルは大人しく席に座ることなどできなかった。観覧席のざわめきがどこか遠くに聞こえる。手首にはめられた鉄枷が重い。口も喉も乾ききって、息をすることすら苦しい。
やっとわかり合うことができたのに、ここで全てが終わってしまうのか?
祭壇の上では、アリシアがギオラにこう促しているところであった。
「邪悪な魔王よ、自らの足でギロチン台に上りなさい。魔王とて王であることに違いはないのでしょう。無駄な抵抗や惨めな命乞いはせず、王の名にふさわしい最期を演じなさい」
ギオラは何も言わず、うなずくこともせずに、しかし淀みのない足取りでギロチン台の方へと歩いていった。その横顔は魔王の名にふさわしく美しい。首を落とされることへの恐怖など微塵も感じさせない。
さらりと揺れる濡れ羽の髪と、人形のように整った目鼻眉。今のギオラはトレードマークである真っ赤なアイラインを引いていないから、長いまつげがことさら際立って見える。花びらのような唇はきっかりと引き結ばれて、首元には首輪と見まがう魔力封じの呪印。
観覧席のどこかで、誰かが感嘆の息を零した。美しいな、と。
祭壇の隅に控えていた執行人が、ギロチン台の脚からするするとロープを解いた。ロープの片端は巨大な斜め刃に結わえ付けられており、執行人がロープを放せば刃が落下する仕組みとなっている。研ぎ澄まされた斜め刃は、肉も骨も簡単に断ち切ることだろう。
ギロチン台に腰かけたギオラが、ふいにイシュメルの方を見た。ほんの一瞬のことであった。しかしイシュメルにとっては、その一瞬が永遠のようにも感じられた。
失いたくない、と心から思った。
「待ってくれ……」
イシュメルはギロチン台のある方へ、ふらふらと歩み出そうとした。リュイがそれを押し止める。
「イシュメル様、お止めください。貴方までギロチンにかけられたいのですか」
ギロチン台に寝そべるギオラ。
ロープを握りしめる執行人。
観客席から飛び出そうとするイシュメル。
イシュメルを押し止めるリュイ。
色めき立つ観衆。
薄笑うアリシア。
全ての群像を掻き散らすように爆音が響き渡った。
今日、神殿において神判が執り行われる。魔王を裁き殺すための神判だ。
イシュメルは小さな声で問いかけた。
「リュイ、ザカリは」
リュイは言葉もなく、ただ首を横に振った。それが「知りません」という意味なのか、それとも「答える義理はありません」という意味なのかはわからなかった。
神殿の内部は多くの人でごった返していた。その人の多さと言ったら。神殿の外部で、「満席ですのでこれ以上の入場はお控えください」との叫び声が聞こえるほどだ。
彼らは皆、魔王の神判を見るために集まった聖ミルギスタ王国の民。恐怖の象徴である魔王の姿を一目見たいと瞳を輝かせている。
イシュメルとリュイは観覧席の最前列に並んで腰を下ろした。
神殿の内部は一般的な劇場とは少し構造が違う。中央部分に据えられた祭壇を、360度観覧席で囲う構造となっている。祭壇を取り巻く最前列席には、国王オリヴァーを含む国家の重鎮方の姿が見える。皆イシュメルを気にかけた様子はない。
祭壇を見上げ、イシュメルはつぶやいた。
「ギロチン……」
祭壇の中心には絶望を彷彿とさせる巨大なギロチンが設置されていた。高く吊り上げられた金属製の大刃が、骨と肉を断つときを今か今かと待っている。本当に今日、彼らはギオラを処刑するつもりなのだ。
絶望ばかりが積み重なって、うまく息を吸うことができない。握りしめたこぶしが小刻みに震えた。
ゴーン、と低い鐘の音が鳴り響いた。宮殿の鐘楼で鳴らされるその鐘の音は、神判が開始されるのだという合図だ。神殿内の人々は一瞬にして静まり返った。
鐘の音が鳴り止んだとき、神殿内には2人の人物が入場した。観覧席の間を歩み、祭壇へと向かう者はアリシア。その後ろに続く者は、手首に鉄枷をはめられたギオラ。
ギロチン台の前で、アリシアとギオラは向かい合った。
今日、聖女は神の名の下で魔王を裁く。
さわさわと騒めく神殿内に向けてアリシアは言い放った。
「ただいまより神判を開廷致します。神の御許において、発言者は噓偽りを述べることを許されません。神罰が恐ろしくば、今後一切の発言には気を遣うこと」
神殿内はしんと静まり返った。
神殿の4隅には『ノルンの涙』と呼ばれる神器が設置されている。この神器の効力により、神殿内部では嘘偽りを述べることが許されない。例えささいな嘘であっても口にすれば直ちに神罰が下される。だからこそ神判の判決は強固たる拘束力を持つ。神判の場で語られることは全て真実なのだから。
唐突に聖女の尋問は始まった。
「貴方のお名前は」
「ギオラ・デルヴォルト」
「地位は」
「魔王」
「邪悪な黒龍の力を宿す魔王、間違いはありませんか」
「ああ」
淀みのないやり取りだ。観覧席の座る者は誰もがみな息を潜め、聖女と魔王の会話を聞こうとする。何とかしてギオラの顔を見ようと、精一杯背筋を伸ばす者の姿も目立つ。
イシュメルとリュイが座る場所からは、ギオラの顔を見ることができない。真っ新なシャツに包まれた背中が、発言に合わせて右へ左へと揺れるだけだ。
「よろしい。これで貴方が、人類を恐怖に陥れる魔王であることは証明されました。魔王よ、貴方を神の名の下で死刑に処します。今日までに犯した数知れぬ罪を、貴方の命をもって償うこと。――魔王をギロチン台へ」
アリシアの宣告が、神殿内部に無慈悲と響き渡った。「魔王が死刑だ」観覧席が色めき立つ中、イシュメルは勢いよく席を立った。
「待て、そんな身勝手な判決があるか! 神の名で神判を下すのだから、魔王が相手でも適切な尋問を行うべきだ! 例えば魔族と人間が敵対するようになった経緯など――」
「イシュメル・フォード、言葉を慎みなさい。神判の最高権力者は聖女である私。私の判断に異議を唱えるということは、神のご意思に逆らうことに他なりませんよ」
「しかし」
「口を閉じなさい、愚か者。次に私の許可なく発言すれば、神殿からつまみ出します」
イシュメルはそれ以上何も言うことができなかった。神殿内におけるアリシアの発言力は、国王であるオリヴァーを凌ぐ。例え公平性に欠けた神判であったとしても、聖女が良いといえば何もかもが許されるのだ。魔王の死を見世物にすることも。
隣席に座るリュイが、イシュメルの衣服のすそをちょいちょいと引っ張った。
「イシュメル様、お座りください。聖女が神判を下されたのです。今さら何を言っても神判かわくつがえることはありませんよ」
そうは言われても、イシュメルは大人しく席に座ることなどできなかった。観覧席のざわめきがどこか遠くに聞こえる。手首にはめられた鉄枷が重い。口も喉も乾ききって、息をすることすら苦しい。
やっとわかり合うことができたのに、ここで全てが終わってしまうのか?
祭壇の上では、アリシアがギオラにこう促しているところであった。
「邪悪な魔王よ、自らの足でギロチン台に上りなさい。魔王とて王であることに違いはないのでしょう。無駄な抵抗や惨めな命乞いはせず、王の名にふさわしい最期を演じなさい」
ギオラは何も言わず、うなずくこともせずに、しかし淀みのない足取りでギロチン台の方へと歩いていった。その横顔は魔王の名にふさわしく美しい。首を落とされることへの恐怖など微塵も感じさせない。
さらりと揺れる濡れ羽の髪と、人形のように整った目鼻眉。今のギオラはトレードマークである真っ赤なアイラインを引いていないから、長いまつげがことさら際立って見える。花びらのような唇はきっかりと引き結ばれて、首元には首輪と見まがう魔力封じの呪印。
観覧席のどこかで、誰かが感嘆の息を零した。美しいな、と。
祭壇の隅に控えていた執行人が、ギロチン台の脚からするするとロープを解いた。ロープの片端は巨大な斜め刃に結わえ付けられており、執行人がロープを放せば刃が落下する仕組みとなっている。研ぎ澄まされた斜め刃は、肉も骨も簡単に断ち切ることだろう。
ギロチン台に腰かけたギオラが、ふいにイシュメルの方を見た。ほんの一瞬のことであった。しかしイシュメルにとっては、その一瞬が永遠のようにも感じられた。
失いたくない、と心から思った。
「待ってくれ……」
イシュメルはギロチン台のある方へ、ふらふらと歩み出そうとした。リュイがそれを押し止める。
「イシュメル様、お止めください。貴方までギロチンにかけられたいのですか」
ギロチン台に寝そべるギオラ。
ロープを握りしめる執行人。
観客席から飛び出そうとするイシュメル。
イシュメルを押し止めるリュイ。
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★9月14日投稿開始、完結は9月16日です。
★コメントの返信は遅いです。
★タグが勝手すぎる!と思う方。ごめんなさい。検索してもヒットしないよう工夫してます。
♡注意事項~この話を読む前に~♡
※異世界を舞台にした創作話です。時代設定なし、史実に基づいた話ではありません。【妄想史であり世界史ではない】事をご理解ください。登場人物、場所全て架空です。
※外道な作者の妄想で作られたガチなフィクションの上、ご都合主義なのでリアルな世界の常識と混同されないようお願いします。
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