172 / 318
荒城の夜半に龍が啼く
戦慄のダンス-2
しおりを挟む
儀式棟の片隅で、ゼータは黙々と料理を口に運んでいた。ひんやりとした壁に背中を付けて、手の中にはたくさんの料理が盛られた大きな白皿。できれば椅子に座って食べたいものだと呑気に考えながら、ゼータは色とりどりの蒸し野菜を次々と口に入れる。
「あれ?」
ほこほこかぼちゃを飲み下し、ゼータは首を傾げた。何気なく眺めた人ごみに中に、小国の国王と踊るラガーニャの姿を見つけたから。さっきまでラガーニャと一緒にいたはずのレイバックは、一体どこに行ってしまったのだろう。ゼータは一抹の不安を覚えながら、人ごみの中に視線を走らせる。
ゼータが目立つ緋色の頭を見つけ出すよりも先に、人混みを抜けて一人の男が歩いてきた。男の視線は真っ直ぐゼータに向いている。まさかダンスの誘いだろうかと、ゼータはこくりと喉を鳴らす。その男はゼータの目前で歩みを止めると、ゼータに向けて恭しく右手を掲げた。
「1曲踊っていただけますか?」
やはりダンスの誘い。ゼータは何食わぬ顔で、男の目の前に大盛りの皿を掲げて見せる。
「申し訳ありません。嬉しいお誘いですが食事中ですので」
「食事なら後ほどなされば宜しい。ここはダンスの会場ですよ」
「それは、そうですね…。えっと、連れがもうすぐ戻ってくるんです。次の曲は一緒に踊ろうと約束をしておりまして」
「レイバック様でしたら戻ってきませんよ。フィビアス女王と踊っておいでです」
「え?」
男の言葉に、ゼータは慌てて人混みを見やる。右へ左へと動く人波に、懸命に視線を走らせる。
ようやく見つけたレイバックは、確かにフィビアスと踊っていた。ゼータの額に一筋の汗が伝い落ちる。大勢の視線がある中とはいえ、サキュバスと手を取り合ってのダンスは危険すぎるとメリオンは言った。最低限の顔みせが済んだら、適当に理由をつけて会場から退散せよ、とも。そうすべきであることはわかっていたはずなのに、ダイナと踊り、料理を楽しむうちにすっかり長居をしてしまった。
ゼータは自らの迂闊な行動を悔い、レイバックの傍に向かうべく足を踏み出す。しかし差し出した脚は数歩のところでその動きを止められた。ゼータの歩みを遮る物は、胸の前に差し出された男の手のひらだ。
「私はダンスの誘いをしているのです。1曲踊っていただけますか?」
「…すみません、ダンスは不得手なんです。おみ足を蹴り上げるのは心が痛みます」
ゼータは本心から述べた言葉であったが、男はダンスの誘いを断るための虚言と判断したようだ。男の口元からは笑みが消える。
「不得手、ですか。全く王が王なら妃も妃だ。社交の場を遊戯会の会場と勘違いしている。不得手なら不得手なりに断りを入れ、誘いに応じるのが規範でしょう。神国ジュリのダイナ妃は、快く私の誘いを受けてくださいましたよ」
王が王なら妃も妃。男がレイバックと何かしらの会話をなしたとすれば、レイバックとフィビアスのダンスを取り付けたのはこの男だろうか。ゼータはこのとき初めて、目の前に立つ男の顔を真正面から見据えた。若い男だ。澄んだ翡翠色の瞳に、透けるような白髪。ポトスの街中でも時折見かける銀の髪とはまた違う、長年を生きた老人のような白髪。
「1曲お付き合いいただけますね」
「…はい」
有無を言わせぬ強い語調に、ゼータは渋々頷いた。
白髪の男とのダンスは緊張の連続であった。演奏隊が奏でる音楽はゼータの知らない曲で、リードがなければまともに床に立つこともできない。幸い白髪の男はダンスのリードに慣れているが、初めて会う相手の脚を痣だらけにしてはまずいと、ゼータの脳内は不安でいっぱいだ。ぎこちない動きを繰り返すゼータに、不機嫌交じりであった男の表情は次第に緩んでいく。
「本当にダンスは不得手でしたか。虚言と疑って申しわけない」
「いえ、わかってもらえれば…」
慣れないダンスに興じながらも、ゼータは人混みの中にレイバックの姿を探す。しかし花畑のような色合いの人ごみの中に、目的の頭を見つけることは叶わない。それどころか長いドレスの裾が足に絡まり、男に身体を支えられる始末。
「余所見をすると無様に転びますよ」
男の声色は先ほどまでとは打って変わって愉快げだ。対するゼータはと言えば、背筋にだらだらと冷や汗を流している。今ここで尻餅など付けば、間違いなく「ドラキス王国の王妃はダンスがお下手」との不名誉な称号を得ることだろう。ゼータはレイバック探しを諦め、目の前の苦難を乗り越える事に集中するのである。
何度か足をもつれさせながらも、ゼータは無事白髪の男とのダンスを終えた。安堵の息を漏らしたのも束の間で、すぐに演奏隊は次の1曲を奏で始める。
「あ」
ゼータは思わず声を上げた。知らない曲ばかりであったダンスパーティーで、初めて覚えのある曲を耳にしたのだ。講師メリオンの元で、数百回と聞いたバルトリア王国の伝統曲。貞操を危険に晒しながらも無事会得した3分間の国舞が、煌びやかな儀式棟の内部に響き渡っていた。
ゼータは男の手を引きダンスを再開する。男はそれを拒まない。脚を痣だらけにしてまで覚えてきた国舞。ゼータにとっては、下手くその称号を返上する絶好の機会である。
手足に染み付いた踊りの最中に、ゼータは周囲の様子を伺った。会場に集う者たちは皆、涼しい顔で国舞を踊る。少し離れたところにいるアメシスとダイナも、当然のように踊りに興じている。一糸乱れぬ動きを見せる会場内で、一人だけろくに動けずにいたとなれば、さぞかし人目を引いたことだろう。ゼータは鬼教師メリオンに感謝の気持ちを覚えながらも、恐怖の練習会を思い出し身震いをするのである。
そして3分間の国舞はあっという間に終わりを目前にする。軽やかな曲調は次第に緩やかとなり、演奏隊の奏でる楽器の音も小さくなってゆく。汚名返上まであと少し。笑みを零すゼータの耳元に、男が顔を近づける。
「見事です」
それは今のゼータにとって最高の謝辞だ。ゼータは男の謝辞に礼を返そうと、顔を上げる。
透ける翡翠色の瞳が、思いのほか間近にあった。
突如、温かな感触が唇に触れる。鼻先には翡翠色の瞳。生温かな舌が、唇の間から入り込んでくる。それは一瞬の出来事であった。ゼータはほとんど反射的に、男の胸元を突き飛ばした。
「え…何で?」
間抜けな問いだと知りながらも、ゼータは独り言のようにそう尋ねた。男の行動はほんの一瞬のこと。数秒にも満たない口付けは、周囲の客人の目には留まらない。男とゼータを置き去りにして、優雅なダンスパーティーは続く。鳴りやまない音楽の中、男の唇からは不可解な言葉が紡がれる。
「今夜、誰にも気づかれないように私の部屋にお出でください。場所は西棟の5階、階段を上って一番奥の扉です。時間はいつでも構いません。レイバック殿がお休みになればすぐにでも」
何、とゼータは呟いた。白髪の男の行動の意味が、言動の意味が、今のゼータには全くと言ってよいほど分からない。何故突然口づけをした。何故さも当然のようにゼータを私室へと呼び寄せる。激しく混乱するゼータは、やっとのことで言葉を絞り出す。
「お断りします。ナンパでしたらどうぞ他をお誘いください」
吐き捨てるようにそう告げると、ゼータは男に背を向けた。そのまますたすたと歩み出し、人ごみの中に緋色の頭を探す。ようやく見つけた目当ての色に、人波を掻き分け近づいていく。
喧騒に一人残された男は、翡翠色の目を細め、じっとゼータの背中を見つめていた。
「あれ?」
ほこほこかぼちゃを飲み下し、ゼータは首を傾げた。何気なく眺めた人ごみに中に、小国の国王と踊るラガーニャの姿を見つけたから。さっきまでラガーニャと一緒にいたはずのレイバックは、一体どこに行ってしまったのだろう。ゼータは一抹の不安を覚えながら、人ごみの中に視線を走らせる。
ゼータが目立つ緋色の頭を見つけ出すよりも先に、人混みを抜けて一人の男が歩いてきた。男の視線は真っ直ぐゼータに向いている。まさかダンスの誘いだろうかと、ゼータはこくりと喉を鳴らす。その男はゼータの目前で歩みを止めると、ゼータに向けて恭しく右手を掲げた。
「1曲踊っていただけますか?」
やはりダンスの誘い。ゼータは何食わぬ顔で、男の目の前に大盛りの皿を掲げて見せる。
「申し訳ありません。嬉しいお誘いですが食事中ですので」
「食事なら後ほどなされば宜しい。ここはダンスの会場ですよ」
「それは、そうですね…。えっと、連れがもうすぐ戻ってくるんです。次の曲は一緒に踊ろうと約束をしておりまして」
「レイバック様でしたら戻ってきませんよ。フィビアス女王と踊っておいでです」
「え?」
男の言葉に、ゼータは慌てて人混みを見やる。右へ左へと動く人波に、懸命に視線を走らせる。
ようやく見つけたレイバックは、確かにフィビアスと踊っていた。ゼータの額に一筋の汗が伝い落ちる。大勢の視線がある中とはいえ、サキュバスと手を取り合ってのダンスは危険すぎるとメリオンは言った。最低限の顔みせが済んだら、適当に理由をつけて会場から退散せよ、とも。そうすべきであることはわかっていたはずなのに、ダイナと踊り、料理を楽しむうちにすっかり長居をしてしまった。
ゼータは自らの迂闊な行動を悔い、レイバックの傍に向かうべく足を踏み出す。しかし差し出した脚は数歩のところでその動きを止められた。ゼータの歩みを遮る物は、胸の前に差し出された男の手のひらだ。
「私はダンスの誘いをしているのです。1曲踊っていただけますか?」
「…すみません、ダンスは不得手なんです。おみ足を蹴り上げるのは心が痛みます」
ゼータは本心から述べた言葉であったが、男はダンスの誘いを断るための虚言と判断したようだ。男の口元からは笑みが消える。
「不得手、ですか。全く王が王なら妃も妃だ。社交の場を遊戯会の会場と勘違いしている。不得手なら不得手なりに断りを入れ、誘いに応じるのが規範でしょう。神国ジュリのダイナ妃は、快く私の誘いを受けてくださいましたよ」
王が王なら妃も妃。男がレイバックと何かしらの会話をなしたとすれば、レイバックとフィビアスのダンスを取り付けたのはこの男だろうか。ゼータはこのとき初めて、目の前に立つ男の顔を真正面から見据えた。若い男だ。澄んだ翡翠色の瞳に、透けるような白髪。ポトスの街中でも時折見かける銀の髪とはまた違う、長年を生きた老人のような白髪。
「1曲お付き合いいただけますね」
「…はい」
有無を言わせぬ強い語調に、ゼータは渋々頷いた。
白髪の男とのダンスは緊張の連続であった。演奏隊が奏でる音楽はゼータの知らない曲で、リードがなければまともに床に立つこともできない。幸い白髪の男はダンスのリードに慣れているが、初めて会う相手の脚を痣だらけにしてはまずいと、ゼータの脳内は不安でいっぱいだ。ぎこちない動きを繰り返すゼータに、不機嫌交じりであった男の表情は次第に緩んでいく。
「本当にダンスは不得手でしたか。虚言と疑って申しわけない」
「いえ、わかってもらえれば…」
慣れないダンスに興じながらも、ゼータは人混みの中にレイバックの姿を探す。しかし花畑のような色合いの人ごみの中に、目的の頭を見つけることは叶わない。それどころか長いドレスの裾が足に絡まり、男に身体を支えられる始末。
「余所見をすると無様に転びますよ」
男の声色は先ほどまでとは打って変わって愉快げだ。対するゼータはと言えば、背筋にだらだらと冷や汗を流している。今ここで尻餅など付けば、間違いなく「ドラキス王国の王妃はダンスがお下手」との不名誉な称号を得ることだろう。ゼータはレイバック探しを諦め、目の前の苦難を乗り越える事に集中するのである。
何度か足をもつれさせながらも、ゼータは無事白髪の男とのダンスを終えた。安堵の息を漏らしたのも束の間で、すぐに演奏隊は次の1曲を奏で始める。
「あ」
ゼータは思わず声を上げた。知らない曲ばかりであったダンスパーティーで、初めて覚えのある曲を耳にしたのだ。講師メリオンの元で、数百回と聞いたバルトリア王国の伝統曲。貞操を危険に晒しながらも無事会得した3分間の国舞が、煌びやかな儀式棟の内部に響き渡っていた。
ゼータは男の手を引きダンスを再開する。男はそれを拒まない。脚を痣だらけにしてまで覚えてきた国舞。ゼータにとっては、下手くその称号を返上する絶好の機会である。
手足に染み付いた踊りの最中に、ゼータは周囲の様子を伺った。会場に集う者たちは皆、涼しい顔で国舞を踊る。少し離れたところにいるアメシスとダイナも、当然のように踊りに興じている。一糸乱れぬ動きを見せる会場内で、一人だけろくに動けずにいたとなれば、さぞかし人目を引いたことだろう。ゼータは鬼教師メリオンに感謝の気持ちを覚えながらも、恐怖の練習会を思い出し身震いをするのである。
そして3分間の国舞はあっという間に終わりを目前にする。軽やかな曲調は次第に緩やかとなり、演奏隊の奏でる楽器の音も小さくなってゆく。汚名返上まであと少し。笑みを零すゼータの耳元に、男が顔を近づける。
「見事です」
それは今のゼータにとって最高の謝辞だ。ゼータは男の謝辞に礼を返そうと、顔を上げる。
透ける翡翠色の瞳が、思いのほか間近にあった。
突如、温かな感触が唇に触れる。鼻先には翡翠色の瞳。生温かな舌が、唇の間から入り込んでくる。それは一瞬の出来事であった。ゼータはほとんど反射的に、男の胸元を突き飛ばした。
「え…何で?」
間抜けな問いだと知りながらも、ゼータは独り言のようにそう尋ねた。男の行動はほんの一瞬のこと。数秒にも満たない口付けは、周囲の客人の目には留まらない。男とゼータを置き去りにして、優雅なダンスパーティーは続く。鳴りやまない音楽の中、男の唇からは不可解な言葉が紡がれる。
「今夜、誰にも気づかれないように私の部屋にお出でください。場所は西棟の5階、階段を上って一番奥の扉です。時間はいつでも構いません。レイバック殿がお休みになればすぐにでも」
何、とゼータは呟いた。白髪の男の行動の意味が、言動の意味が、今のゼータには全くと言ってよいほど分からない。何故突然口づけをした。何故さも当然のようにゼータを私室へと呼び寄せる。激しく混乱するゼータは、やっとのことで言葉を絞り出す。
「お断りします。ナンパでしたらどうぞ他をお誘いください」
吐き捨てるようにそう告げると、ゼータは男に背を向けた。そのまますたすたと歩み出し、人ごみの中に緋色の頭を探す。ようやく見つけた目当ての色に、人波を掻き分け近づいていく。
喧騒に一人残された男は、翡翠色の目を細め、じっとゼータの背中を見つめていた。
0
お気に入りに追加
248
あなたにおすすめの小説
愛などもう求めない
白兪
BL
とある国の皇子、ヴェリテは長い長い夢を見た。夢ではヴェリテは偽物の皇子だと罪にかけられてしまう。情を交わした婚約者は真の皇子であるファクティスの側につき、兄は睨みつけてくる。そして、とうとう父親である皇帝は処刑を命じた。
「僕のことを1度でも愛してくれたことはありましたか?」
「お前のことを一度も息子だと思ったことはない。」
目が覚め、現実に戻ったヴェリテは安心するが、本当にただの夢だったのだろうか?もし予知夢だとしたら、今すぐここから逃げなくては。
本当に自分を愛してくれる人と生きたい。
ヴェリテの切実な願いが周りを変えていく。
ハッピーエンド大好きなので、絶対に主人公は幸せに終わらせたいです。
最後まで読んでいただけると嬉しいです。
陛下から一年以内に世継ぎが生まれなければ王子と離縁するように言い渡されました
夢見 歩
恋愛
「そなたが1年以内に懐妊しない場合、
そなたとサミュエルは離縁をし
サミュエルは新しい妃を迎えて
世継ぎを作ることとする。」
陛下が夫に出すという条件を
事前に聞かされた事により
わたくしの心は粉々に砕けました。
わたくしを愛していないあなたに対して
わたくしが出来ることは〇〇だけです…
なんでも諦めてきた俺だけどヤンデレな彼が貴族の男娼になるなんて黙っていられない
迷路を跳ぶ狐
BL
自己中な無表情と言われて、恋人と別れたクレッジは冒険者としてぼんやりした毎日を送っていた。
恋愛なんて辛いこと、もうしたくなかった。大体のことはなんでも諦めてのんびりした毎日を送っていたのに、また好きな人ができてしまう。
しかし、告白しようと思っていた大事な日に、知り合いの貴族から、その人が男娼になることを聞いたクレッジは、そんなの黙って見ていられないと止めに急ぐが、好きな人はなんだか様子がおかしくて……。
BLR15【完結】ある日指輪を拾ったら、国を救った英雄の強面騎士団長と一緒に暮らすことになりました
厘/りん
BL
ナルン王国の下町に暮らす ルカ。
この国は一部の人だけに使える魔法が神様から贈られる。ルカはその一人で武器や防具、アクセサリーに『加護』を付けて売って生活をしていた。
ある日、配達の為に下町を歩いていたら指輪が落ちていた。見覚えのある指輪だったので届けに行くと…。
国を救った英雄(強面の可愛い物好き)と出生に秘密ありの痩せた青年のお話。
☆英雄騎士 現在28歳
ルカ 現在18歳
☆第11回BL小説大賞 21位
皆様のおかげで、奨励賞をいただきました。ありがとう御座いました。
初恋の公爵様は僕を愛していない
上総啓
BL
伯爵令息であるセドリックはある日、帝国の英雄と呼ばれるヘルツ公爵が自身の初恋の相手であることに気が付いた。
しかし公爵は皇女との恋仲が噂されており、セドリックは初恋相手が発覚して早々失恋したと思い込んでしまう。
幼い頃に辺境の地で公爵と共に過ごした思い出を胸に、叶わぬ恋をひっそりと終わらせようとするが…そんなセドリックの元にヘルツ公爵から求婚状が届く。
もしや辺境でのことを覚えているのかと高揚するセドリックだったが、公爵は酷く冷たい態度でセドリックを覚えている様子は微塵も無い。
単なる政略結婚であることを自覚したセドリックは、恋心を伝えることなく封じることを決意した。
一方ヘルツ公爵は、初恋のセドリックをようやく手に入れたことに並々ならぬ喜びを抱いていて――?
愛の重い口下手攻め×病弱美人受け
※二人がただただすれ違っているだけの話
前中後編+攻め視点の四話完結です
好きな人の婚約者を探しています
迷路を跳ぶ狐
BL
一族から捨てられた、常にネガティブな俺は、狼の王子に拾われた時から、王子に恋をしていた。絶対に叶うはずないし、手を出すつもりもない。完全に諦めていたのに……。口下手乱暴王子×超マイナス思考吸血鬼
*全12話+後日談1話
モフモフになった魔術師はエリート騎士の愛に困惑中
risashy
BL
魔術師団の落ちこぼれ魔術師、ローランド。
任務中にひょんなことからモフモフに変幻し、人間に戻れなくなってしまう。そんなところを騎士団の有望株アルヴィンに拾われ、命拾いしていた。
快適なペット生活を満喫する中、実はアルヴィンが自分を好きだと知る。
アルヴィンから語られる自分への愛に、ローランドは戸惑うものの——?
24000字程度の短編です。
※BL(ボーイズラブ)作品です。
この作品は小説家になろうさんでも公開します。
闇を照らす愛
モカ
BL
いつも満たされていなかった。僕の中身は空っぽだ。
与えられていないから、与えることもできなくて。結局いつまで経っても満たされないまま。
どれほど渇望しても手に入らないから、手に入れることを諦めた。
抜け殻のままでも生きていけてしまう。…こんな意味のない人生は、早く終わらないかなぁ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる