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十字架、銀弾、濡羽のはおり
王子様の想い人
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「クリスは今、お付き合いしている方はいます?」
ゼータがそう問うたのは、王宮2階に位置する官吏用食堂での出来事。共に昼食をとる最中のことであった。前置きのない唐突な質問に、クリスは口に入れていた肉の塊を噛まずに飲み込んだ。食道に引っかかった肉塊を冷たい水で流し込み、突然の質問に答えるべく口を開く。
「いないよ」
「じゃあ、好きな人は?」
「…何で突然そんなことを聞くの?」
「とある侍女軍団から依頼を受けたんですよ。王子クリスの色恋話を探って来て欲しいと」
「ああ…そういうこと」
銀のフォークを皿の縁にのせ、クリスは納得の表情である。端正な顔立ちに穏やかな性格を併せ持つクリスは、人間族長任命当初から侍女官吏の人気者だ。すれ違いざま黄色い悲鳴を上げられた回数は数知れず、恋愛事情について尋ねられた回数も両手の指を軽く超える。その度に無難と受け流していたクリスであるが、まさかゼータを使い情報収集を目論む輩がいるとは想像もしなかった。ゼータはお世辞にも諜報向きの人物とはいえない。言葉の駆け引きは苦手であるし、嘘を付けばすぐ顔に出る。侍女軍団の頭が誰かはわからないが、完全なる人選誤りだ。
クリスの辛口評価などいざ知らず、諜報員ゼータはご機嫌と続ける。
「それで、好きな人はいます?」
「そりゃあ僕も人の子だからね。人並みに恋はしているよ」
「相手は誰ですか?こっそり教えてもらえたりは…」
「教えるわけないじゃない。ゼータに話した内容は、そのまま侍女軍団に密告されるんでしょ」
当然の指摘に、ゼータはぐぅと言葉に詰まる。そのときクリスの背に、人の肘が当たった。「すみません」との謝罪を受けて振り返れば、年若の侍女がきゃあと悲鳴を残して去って行く。昼食時真っ盛りの今、官吏用食堂は多くの人でごった返している。食堂には100席に近い座席が設けられているが、その9割以上が食事をとる人々で埋まり、盆を抱え席を探し回る人の姿も見受けられる。クリスとゼータの座る窓際の一席に現在相席者はいないが、数分と経たずにその席には人が腰かけることであろう。そわそわと辺りの様子を伺うゼータは、わざとらしく声の調子を落とす。
「クリス。せめてどこに所属する人物であるかくらい教えてくれません?王宮の侍女官吏なのか、魔法研究所の研究員なのか、それ以外の場所で出会った人物なのか…」
「教えないってば。侍女軍団の情報網は恐ろしいんだから。少しでも情報を漏らせば、次の日には想い人を特定されてしまう」
「でも密偵を頼まれた身としては、多少の成果は持って帰らねば彼女らに合わす顔がありません」
「…ゼータさぁ、密偵の意味わかっている?」
密偵とは他者の秘密をこっそり探る役目の人であったはず。「私は密偵です」などと豪語する阿呆な密偵が、この世のどこに存在するというのであろう。いやここに一人いる。私は密偵ですので、どうぞ貴方の秘密をお話しください。そう述べる阿呆な正直者が、今クリスの前に坐しているのである。
「では3人、3人だけチャンスをください。私がこれぞという人物の名を挙げますから、その人物が想い人であれば当たり。想い人でなければ外れと返してください。男と男の3本勝負。どうでしょう、受けてはいただけませんか?」
阿呆な密偵はクリスが口を割らないと悟るや否や、情報収集の手段を変えた。男と男の3本勝負。勝負と名を付けられてしまえば、一声に断ることも気が引ける。世間には不戦勝という言葉が存在するのだ。
「…まぁ3人くらいなら、別に良いけどさ」
クリスがそう言えば、ゼータは目に見えて表情を明るくする。こほこほと数度咳払いをし、それから神妙な面持ちでその名を口にする。男と男の3本勝負。クリスの想い人候補、1人目となる人物の名だ。
「リファ」
「はずれ」
リファは王宮一美人と称される女性官吏だ。クリスも名と顔程度は把握しているが、残念ながら顔を合わせて話をした経験はない。1本目の勝負はクリスの勝ち。しかしゼータはめげることなく、2人目となる人物の名を口にする。
「ミーア」
「はずれ」
クリスがミーアと共に精霊族祭に赴いたのは、今日から丁度2週間前のこと。しかしゼータはミーアと恋人アイザの仲直り現場を目撃しているのだから、ミーアを3本勝負の中堅とすることは不適切だ。2本目の勝利もクリスの勝ち、しかしこの勝負は例え1本でも取ればゼータの勝ちなのだ。大将となる人は果たして誰であろうと、クリスはこくりと喉を鳴らす。かつてなく生真面目な表情のゼータは、数十秒の沈黙の後厳かと口を開く。
「…メリオン?」
「はずれ…」
一時前までの緊張感はどこへやら、クリスはがっくりと肩を落とした。諜報員ゼータは巧みな3本勝負を持ちかけながらも、中堅戦を不意にし、大将戦はどぶへと捨てたも同然だ。審判員も溜息を吐く、お粗末な結果である。
「残念でした。男と男の3本勝負は僕の勝ちね。この話はもう終わり」
「残念ですが収穫はありました。良しとしましょう」
「今のが収穫?」
「そうですよ。リファは、クリスの想い人筆頭候補らしいんですよ。リファが候補から外れるだけでも大変な収穫です。ミーアはクリスと一緒に精霊際族祭に参加していたじゃないですか。ミーアには結婚間近の恋人がいると説明はしたんですけれど、もしやと勘繰る侍女が数人いたんですよねぇ」
「…メリオンさんは?」
「一部侍女の間で、メリオンとクリスが恋仲であるとの夢物語が流行っています。ほら、よく一緒にいるから」
「仕事を教えてもらうんだから、一緒にいるのは当然でしょ…」
クリスの人間族長就任にあたりメリオンが教育係となったことは、王宮中に広く知れている事だ。新人の教育係などという面倒な業務をメリオン自ら請け負ったことが、夢物語創作の発端となっているのだろうと想像はつく。しかしメリオンがクリスの教育係となったことはあくまで監視のためであるし、薄い唇から発せられるは甘い囁きではなく怒号ばかり。この1か月の間に、クリスは何度「愚図野郎」との侮辱を受けたかわからない。ポトス城の紳士と名高いメリオンの素顔は、とんでもない毒舌家なのだ。
3本勝負を敗北で終えたゼータは、しかしご機嫌と皿の上の料理をつつく。食事が開始してもう20分に近い時間が経とうというのに、ゼータの皿の上にある料理はほとんど手つかずのままだ。銀のフォークにつつかれ小間切れとなるポテトフライは、いっそ哀れである。
「参考までに聞きたいんですけれど、その人のどこが好きなんですか?」
小間切れとなったポテトフライの一欠けらを口に運び、ゼータは問う。会話の合間合間に食事を進め、今や皿に残るとうもろこしの粒をさらうばかりのクリスはこう返す。
「その質問に対する答えも、侍女軍団に密告されるわけ?」
「しませんよ。密告の内容は、リファとミーアが想い人候補から外れたことだけで十分です。ここから先は私とクリスの間だけの話」
ふぅん、とクリスは呟く。他に密告される心配がないのなら、下手に隠し立てをする必要もない。気心の知れた友人に、内に秘めた恋心を語るというのも楽しかろう。好きなところはね、穏やかと語る。
「素直なところ。好きなことはとことん好きだし、嫌いなことにはまるで無頓着。嘘を吐くとすぐ顔に出るところなんか、可愛いなぁと思う。僕自身、結構平気で嘘を吐く質だからさ。人と話すときは身構えちゃうんだよね。でもその人と話す時は気楽なんだ。だって嘘を吐かれればすぐにわかるもの」
「へぇ…告白はしないんですか?」
「しない。今告白しても、受け入れてはもらえないから」
ゼータは思い当たる人物を探すように黙り込む。しかしクリスは想い人の所属すら明かしてはいない。王宮の侍女官吏だけで数百に及ぶ人がいるのだから、クリスと仲の良い人物だけを抜き出してもその数は数十にも及ぶ。抽象的な表現を頼りに想い人を特定することは困難だ。ややあって特定を諦めたゼータは食事を再開する。細切れポテトフライがフォークの先に突き刺されては、次から次へと口内に飲み込まれてゆく。
「クリス。私は色恋に関して助言はできませんけど」
「ん?」
「相談に乗ることも、あまり出来そうにないですけど」
「うん」
「クリスとその人が結ばれたら、お祝いくらいはしますから。何か進展があったら教えてくださいね」
ああ、うん、とろしくね。無難な言葉を返しながら、クリスは思う。
ほら、こういう飾らないところがね。大好き。
ゼータがそう問うたのは、王宮2階に位置する官吏用食堂での出来事。共に昼食をとる最中のことであった。前置きのない唐突な質問に、クリスは口に入れていた肉の塊を噛まずに飲み込んだ。食道に引っかかった肉塊を冷たい水で流し込み、突然の質問に答えるべく口を開く。
「いないよ」
「じゃあ、好きな人は?」
「…何で突然そんなことを聞くの?」
「とある侍女軍団から依頼を受けたんですよ。王子クリスの色恋話を探って来て欲しいと」
「ああ…そういうこと」
銀のフォークを皿の縁にのせ、クリスは納得の表情である。端正な顔立ちに穏やかな性格を併せ持つクリスは、人間族長任命当初から侍女官吏の人気者だ。すれ違いざま黄色い悲鳴を上げられた回数は数知れず、恋愛事情について尋ねられた回数も両手の指を軽く超える。その度に無難と受け流していたクリスであるが、まさかゼータを使い情報収集を目論む輩がいるとは想像もしなかった。ゼータはお世辞にも諜報向きの人物とはいえない。言葉の駆け引きは苦手であるし、嘘を付けばすぐ顔に出る。侍女軍団の頭が誰かはわからないが、完全なる人選誤りだ。
クリスの辛口評価などいざ知らず、諜報員ゼータはご機嫌と続ける。
「それで、好きな人はいます?」
「そりゃあ僕も人の子だからね。人並みに恋はしているよ」
「相手は誰ですか?こっそり教えてもらえたりは…」
「教えるわけないじゃない。ゼータに話した内容は、そのまま侍女軍団に密告されるんでしょ」
当然の指摘に、ゼータはぐぅと言葉に詰まる。そのときクリスの背に、人の肘が当たった。「すみません」との謝罪を受けて振り返れば、年若の侍女がきゃあと悲鳴を残して去って行く。昼食時真っ盛りの今、官吏用食堂は多くの人でごった返している。食堂には100席に近い座席が設けられているが、その9割以上が食事をとる人々で埋まり、盆を抱え席を探し回る人の姿も見受けられる。クリスとゼータの座る窓際の一席に現在相席者はいないが、数分と経たずにその席には人が腰かけることであろう。そわそわと辺りの様子を伺うゼータは、わざとらしく声の調子を落とす。
「クリス。せめてどこに所属する人物であるかくらい教えてくれません?王宮の侍女官吏なのか、魔法研究所の研究員なのか、それ以外の場所で出会った人物なのか…」
「教えないってば。侍女軍団の情報網は恐ろしいんだから。少しでも情報を漏らせば、次の日には想い人を特定されてしまう」
「でも密偵を頼まれた身としては、多少の成果は持って帰らねば彼女らに合わす顔がありません」
「…ゼータさぁ、密偵の意味わかっている?」
密偵とは他者の秘密をこっそり探る役目の人であったはず。「私は密偵です」などと豪語する阿呆な密偵が、この世のどこに存在するというのであろう。いやここに一人いる。私は密偵ですので、どうぞ貴方の秘密をお話しください。そう述べる阿呆な正直者が、今クリスの前に坐しているのである。
「では3人、3人だけチャンスをください。私がこれぞという人物の名を挙げますから、その人物が想い人であれば当たり。想い人でなければ外れと返してください。男と男の3本勝負。どうでしょう、受けてはいただけませんか?」
阿呆な密偵はクリスが口を割らないと悟るや否や、情報収集の手段を変えた。男と男の3本勝負。勝負と名を付けられてしまえば、一声に断ることも気が引ける。世間には不戦勝という言葉が存在するのだ。
「…まぁ3人くらいなら、別に良いけどさ」
クリスがそう言えば、ゼータは目に見えて表情を明るくする。こほこほと数度咳払いをし、それから神妙な面持ちでその名を口にする。男と男の3本勝負。クリスの想い人候補、1人目となる人物の名だ。
「リファ」
「はずれ」
リファは王宮一美人と称される女性官吏だ。クリスも名と顔程度は把握しているが、残念ながら顔を合わせて話をした経験はない。1本目の勝負はクリスの勝ち。しかしゼータはめげることなく、2人目となる人物の名を口にする。
「ミーア」
「はずれ」
クリスがミーアと共に精霊族祭に赴いたのは、今日から丁度2週間前のこと。しかしゼータはミーアと恋人アイザの仲直り現場を目撃しているのだから、ミーアを3本勝負の中堅とすることは不適切だ。2本目の勝利もクリスの勝ち、しかしこの勝負は例え1本でも取ればゼータの勝ちなのだ。大将となる人は果たして誰であろうと、クリスはこくりと喉を鳴らす。かつてなく生真面目な表情のゼータは、数十秒の沈黙の後厳かと口を開く。
「…メリオン?」
「はずれ…」
一時前までの緊張感はどこへやら、クリスはがっくりと肩を落とした。諜報員ゼータは巧みな3本勝負を持ちかけながらも、中堅戦を不意にし、大将戦はどぶへと捨てたも同然だ。審判員も溜息を吐く、お粗末な結果である。
「残念でした。男と男の3本勝負は僕の勝ちね。この話はもう終わり」
「残念ですが収穫はありました。良しとしましょう」
「今のが収穫?」
「そうですよ。リファは、クリスの想い人筆頭候補らしいんですよ。リファが候補から外れるだけでも大変な収穫です。ミーアはクリスと一緒に精霊際族祭に参加していたじゃないですか。ミーアには結婚間近の恋人がいると説明はしたんですけれど、もしやと勘繰る侍女が数人いたんですよねぇ」
「…メリオンさんは?」
「一部侍女の間で、メリオンとクリスが恋仲であるとの夢物語が流行っています。ほら、よく一緒にいるから」
「仕事を教えてもらうんだから、一緒にいるのは当然でしょ…」
クリスの人間族長就任にあたりメリオンが教育係となったことは、王宮中に広く知れている事だ。新人の教育係などという面倒な業務をメリオン自ら請け負ったことが、夢物語創作の発端となっているのだろうと想像はつく。しかしメリオンがクリスの教育係となったことはあくまで監視のためであるし、薄い唇から発せられるは甘い囁きではなく怒号ばかり。この1か月の間に、クリスは何度「愚図野郎」との侮辱を受けたかわからない。ポトス城の紳士と名高いメリオンの素顔は、とんでもない毒舌家なのだ。
3本勝負を敗北で終えたゼータは、しかしご機嫌と皿の上の料理をつつく。食事が開始してもう20分に近い時間が経とうというのに、ゼータの皿の上にある料理はほとんど手つかずのままだ。銀のフォークにつつかれ小間切れとなるポテトフライは、いっそ哀れである。
「参考までに聞きたいんですけれど、その人のどこが好きなんですか?」
小間切れとなったポテトフライの一欠けらを口に運び、ゼータは問う。会話の合間合間に食事を進め、今や皿に残るとうもろこしの粒をさらうばかりのクリスはこう返す。
「その質問に対する答えも、侍女軍団に密告されるわけ?」
「しませんよ。密告の内容は、リファとミーアが想い人候補から外れたことだけで十分です。ここから先は私とクリスの間だけの話」
ふぅん、とクリスは呟く。他に密告される心配がないのなら、下手に隠し立てをする必要もない。気心の知れた友人に、内に秘めた恋心を語るというのも楽しかろう。好きなところはね、穏やかと語る。
「素直なところ。好きなことはとことん好きだし、嫌いなことにはまるで無頓着。嘘を吐くとすぐ顔に出るところなんか、可愛いなぁと思う。僕自身、結構平気で嘘を吐く質だからさ。人と話すときは身構えちゃうんだよね。でもその人と話す時は気楽なんだ。だって嘘を吐かれればすぐにわかるもの」
「へぇ…告白はしないんですか?」
「しない。今告白しても、受け入れてはもらえないから」
ゼータは思い当たる人物を探すように黙り込む。しかしクリスは想い人の所属すら明かしてはいない。王宮の侍女官吏だけで数百に及ぶ人がいるのだから、クリスと仲の良い人物だけを抜き出してもその数は数十にも及ぶ。抽象的な表現を頼りに想い人を特定することは困難だ。ややあって特定を諦めたゼータは食事を再開する。細切れポテトフライがフォークの先に突き刺されては、次から次へと口内に飲み込まれてゆく。
「クリス。私は色恋に関して助言はできませんけど」
「ん?」
「相談に乗ることも、あまり出来そうにないですけど」
「うん」
「クリスとその人が結ばれたら、お祝いくらいはしますから。何か進展があったら教えてくださいね」
ああ、うん、とろしくね。無難な言葉を返しながら、クリスは思う。
ほら、こういう飾らないところがね。大好き。
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