テンプレ乙とか言わないでください()

なるせ

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第 15 話

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レイが俺の従者になる事を承諾してくれてから、丁度10日…遂に来てしまった学園の入学式。


入学式なだけあって、見渡す限り、人、人、人…


あぁ、俺は今なら死ねる、そう思えるほどに、俺の具合の悪さは絶頂にあった。









「 はぁ…気持ち悪い… 」


「 …え、えと、お、僕がですか…?…や、やっぱり…こ、こ…こんな、がく、えんに…僕なんか、が… 」


「 …お前、まだそんなこと思ってたのか? 」


「 っひ、…ご、ごめんなさ…っ 」


「 あ"ー、もう…こっち 」









そう言って、俺がレイを手招いたのはベンチ。


レイは頭にハテナを浮かべているが、関係ない。俺は、人嫌いだから、入学式まで時間はまだあると言うのにあの中にいたら死ぬ。


とりあえず、レイを端の方に座らせて、俺はレイの膝に頭を乗せた。


…俺が頭を乗せた時に聞こえた、「 ひゃ…っ!ん、…、 」っていう声は止めといたほうがいいと思うぞ、レイ。


俺は勘違いなんかしないけど、この世には飢えた狼共が沢山いるんだからな…?









「 ア、アルフ様…!ダメです…っ 」


「 …何が?お前は俺の従者だし…俺は疲れた。 」


「 うぅ…僕なんかの膝、良くない、ですよ…っ 」


「 床よりマシだな。 」









未だにブツブツ言ってるレイを無視して、流石にレイの腹に顔をずっと向けたままは行けないと思い、人混みの方に顔を向ける。


あ…、あれ、ヒロインじゃねーか?…あんなピンク頭、ヒロインしかいないだろうな。


っふふ…転んだ、転んだぞ…テンプレ通りのつまづき方だったな…凄い。


そのまま第二王子の胸に着陸。あ、リリーが怒ってる。…うっわー、修羅場だな、これ。


会話...流石に遠すぎて無理か...でも、聞きたいし...


あ。魔法使えばいいんじゃん。闇魔法なんて、基本創造ゲーだし、聴力の強化ぐらい出来るよな。









「 *** 」









よし、コレで聞こえるようになっただろ...









「 ...あら、汚い女狐がこの国の第二王子に簡単に触れていいとでも思ってるのかしら? 」


「 ...第二王子...? 」


「 第二王子すらも知らないかしら?これだから庶民は... 」









うっわ…グチグチグチグチ…正気とは思えない言い様だな。


正直、なんで悪口になるとそこまで急に口が回るようになるのかは永遠の謎だが。


ていうか、第二王子も止めないのか?


転んできたのはヒロインだし、この世界の制度を適用すると間違いなくヒロインが悪い。


…王子はリリーに嫌な顔するのに精一杯なんだな。


専属騎士のルーカルもリリーが嫌すぎて、ヒロインにまで目がいってないみたいだし…


どれだけのことをしでかしたらこんな事になるんだ…?









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