青い月にサヨナラは言わない

Cerezo

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EP4 闇に溶ける懺悔5 動き出した世界

初夜3

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「っは、もうでかくしてる」

 想像していたよりもデカくて、俺は少し乾いた笑いを漏らした。
 最初抜き合いしたときは部屋が暗かったし、俺も正気とは言い難かった。
 行為に夢中で大きさを失念してたんだよ。

「ラテアが可愛い声出すし、今からするって考えたら……こうなっちゃうよ!俺だって男だもん!」

 全て脱ぎ去った夏輝が、俺を布団に押し倒す。

「っていうか本当にしちゃうよ……!いいん、だよね?」

 俺の頭の両脇に手をつき、夏輝は真剣に見つめてくる。
 何をいまさら。俺は小さく息をつく。
 でも、夏輝はそんな俺の一挙一動すら気になるみたい。
 びくりと身体を震わせ、不安そうに俺を見てくるから。

「いちいち効かなくてもいいんだよ。もう俺達『恋人』だろ?」

 俺は自由な両手で夏輝の頬を挟み込んだ。
 それから上半身に力を籠め、頭をもたげ、夏輝の唇に俺自身の唇を重ねた。
 すると夏輝は軽く目を丸くしたあと、嬉しそうに俺の唇を割り開き、舌をねじ込んできた。

「うれしい、ラテア、大好きだよ」

 心からの夏輝の言葉に、俺も心がさっきから高鳴りっぱなしで。
 暫くちゅくちゅくと水音を立てつつキスをしていたけれど、段々と俺の抑えがきかなくなっていく。

「ほら、恋人がいいって言ってるんだから。早くここ、触れよっ……!」

 正直死ぬほど恥ずかしいけど、このままじゃずっと朝までキスしていそうだったから。
 意を決して、俺は自らの太ももに手をかけ、足を開いて見せた。
 キスだけで俺のちんこはぐしょぬれで、先っぽから透明な蜜が竿を伝い、尻まで届いていた。
 隠されていたアナルはずっと、夏輝に触れてもらえるのを待っているのだ。

(自分でやっておいてなんだけど、恥ずかしすぎる……っ!)

 脳みそが炎天下の下にずっといたみたいに沸騰する。
 一方の夏輝はと言えば、完全に固まってしまっていた。しかし、股間はギンギンに勃ちあがって時折びくびくと震えていた。
 察するに、童貞の夏輝には刺激が強すぎる光景だったらしい。

「や、やり方がわかんねえなら、俺が自分で……」

 俺の言葉は段々としりすぼみになる。
 俺だって、恥ずかしいし、こんな風に好きな相手と身体を繋げるのは初めてなんだ。
 じぃっと待ち続けるより、いっそ自分で準備をしたほうがまだ羞恥心的な意味ではマシかも。
 半ば正気じゃなくなりつつある俺の思考はそんなぶっとんだ方向へいき、夏輝の頬から手を離し尻へと伸ばそうとする。が。

「だ、駄目!俺がやる、やりたいっ!」

 その手はたどり着く前に、夏輝の手が掴んで止めてしまった。
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