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雑草並みにしぶといだろう。
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入学式はやり込んだゲームのオープニングのように、すっ飛ばされたかのようにほとんど記憶にない。
学園長の挨拶の後、ウィリアムが在校生代表として祝辞をのべ、シルヴィーが新入生代表として挨拶をし、と特筆するべき場面が無かったせいかあっさりと終わった。
ただ、クラス分けの掲示板の前では騒ぎがあった様だ。
魔術学園では成績や能力重視の為、クラスは本来は3つに分かれている。
身分を問わず、成績優秀の生徒はSクラス。
貴族か成績が良い平民はAクラス。
そして、こちらも身分を問わず、成績不良の生徒はBクラスになる。
もちろん固定ではないので成績が上がれば上のクラスに上がれるが、悪ければ落ちる。
ようは、生徒本人の努力次第。
「シルヴィーとベルはSクラスか。妥当だな」
生徒会本部で書類を見ていたウィリアムとパトリックが頷けば、同じく生徒会のメンバーであるジェフリーとルーファスがうっとりとした目で、入学式を思い出していた。
綺麗な赤紫色の髪を一つに纏め、紺色の制服姿で挨拶をするシルヴィーの姿は、思い出してもため息が出るほど綺麗だった。
「やっと会えるんだ。長かった」
ジェフリーはさらりと長めの銀色の髪を揺らし、薄水色の瞳を輝かせる。
「もちろん殿下、ロードライト伯爵令嬢達を生徒会に招くんですよね」
濃い緑の髪を短く切り揃え、髪よりも少し薄い緑の瞳をしたルーファスの顔も期待に輝いている。
「当然だよ。シルヴィーは私の参謀殿だし、ベルは有能なパートナーだからね」
「嬉しいわ。生徒会って女性が私しかいなくて寂しかったもの」
シンシアも手を叩いて喜んでいる。
「会長、クラス分けの掲示板で騒ぎがあり、手に負えません」
生徒の1人が慌てて生徒会室に飛び込んで来た。
「騒ぎ?クラス分けは入学試験の時の成績で決めてるから、文句は言えない筈だが」
「ですが、女子生徒の1人がこんな筈ない、と喚いていて……」
生徒の言葉にウィリアム以外は驚いていたが、思い当たるウィリアムは、ハァっとため息を吐いた。
「それなら、学園長に言ってくれ。私の管轄ではないからね」
会いたくない存在とは、出来るだけ顔を合わせたくない。それにクラス分けの事は生徒会で決めた事でもない。
「そうなのですが、トルマリン侯爵令嬢にそいつが喰ってかかって今、ロードライト伯爵令嬢が対応しています」
「それを早く言え」
ダン、と机を叩きウィリアムが立ち上がったが、パトリックが首を横に振る。
「兄上が出ては事が大きくなります。僕とシンシアだけで大丈夫ですよ」
「ええ。シルヴィー様に迷惑をかけるなんて、万死に値します」
シンシアのシルヴィーを敬愛する思いは、恋愛以上に強い様で、たまにシンシアに感化されたパトリックも便乗するから、ウィリアム以上に手加減は無い対応になる。
「分かった。パトリック、シンシア頼んだよ。手加減は……君達に任せる」
加減などしないだろう、と思うがやり過ぎても心配はない。あのお花畑なら雑草の様にしぶとい筈だ。
学園長の挨拶の後、ウィリアムが在校生代表として祝辞をのべ、シルヴィーが新入生代表として挨拶をし、と特筆するべき場面が無かったせいかあっさりと終わった。
ただ、クラス分けの掲示板の前では騒ぎがあった様だ。
魔術学園では成績や能力重視の為、クラスは本来は3つに分かれている。
身分を問わず、成績優秀の生徒はSクラス。
貴族か成績が良い平民はAクラス。
そして、こちらも身分を問わず、成績不良の生徒はBクラスになる。
もちろん固定ではないので成績が上がれば上のクラスに上がれるが、悪ければ落ちる。
ようは、生徒本人の努力次第。
「シルヴィーとベルはSクラスか。妥当だな」
生徒会本部で書類を見ていたウィリアムとパトリックが頷けば、同じく生徒会のメンバーであるジェフリーとルーファスがうっとりとした目で、入学式を思い出していた。
綺麗な赤紫色の髪を一つに纏め、紺色の制服姿で挨拶をするシルヴィーの姿は、思い出してもため息が出るほど綺麗だった。
「やっと会えるんだ。長かった」
ジェフリーはさらりと長めの銀色の髪を揺らし、薄水色の瞳を輝かせる。
「もちろん殿下、ロードライト伯爵令嬢達を生徒会に招くんですよね」
濃い緑の髪を短く切り揃え、髪よりも少し薄い緑の瞳をしたルーファスの顔も期待に輝いている。
「当然だよ。シルヴィーは私の参謀殿だし、ベルは有能なパートナーだからね」
「嬉しいわ。生徒会って女性が私しかいなくて寂しかったもの」
シンシアも手を叩いて喜んでいる。
「会長、クラス分けの掲示板で騒ぎがあり、手に負えません」
生徒の1人が慌てて生徒会室に飛び込んで来た。
「騒ぎ?クラス分けは入学試験の時の成績で決めてるから、文句は言えない筈だが」
「ですが、女子生徒の1人がこんな筈ない、と喚いていて……」
生徒の言葉にウィリアム以外は驚いていたが、思い当たるウィリアムは、ハァっとため息を吐いた。
「それなら、学園長に言ってくれ。私の管轄ではないからね」
会いたくない存在とは、出来るだけ顔を合わせたくない。それにクラス分けの事は生徒会で決めた事でもない。
「そうなのですが、トルマリン侯爵令嬢にそいつが喰ってかかって今、ロードライト伯爵令嬢が対応しています」
「それを早く言え」
ダン、と机を叩きウィリアムが立ち上がったが、パトリックが首を横に振る。
「兄上が出ては事が大きくなります。僕とシンシアだけで大丈夫ですよ」
「ええ。シルヴィー様に迷惑をかけるなんて、万死に値します」
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「分かった。パトリック、シンシア頼んだよ。手加減は……君達に任せる」
加減などしないだろう、と思うがやり過ぎても心配はない。あのお花畑なら雑草の様にしぶとい筈だ。
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