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セレナサイド 如何してそうなるのよ

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セレナサイド


『やられた。セシリアが拐われた』

そう言ってラインが現実に戻ってお茶をしていたセレナ達のもとに突然、姿を現した。
驚きすぎて飲んでいた紅茶を吹きそうになっていた。

「如何して」

ラインの突然の出現にセレナ達は慌てたが、話を聞けばマーカスが起こした騒ぎの中ミアから邪神を引き剥がし封じようとしたが、ヒロインもどきのミアが突然マーカスに殴りかかる様に暴れて、その隙に邪神が逃げ出したらしい。

見失った邪神の気配を追うと逃げた先がマーカスで、マーカスはあろうことかパーティーの後、セシリアを拐って逃げたと言う。

「マーカスと邪神が同調する理由がわからないんだけど」

話を聞いてアリスが首を捻っていたが、ラインはあっさりマーカスの心情を暴露した。

『マーカスはセシリアに惚れている』
「はあ?あんなに嫌がらせをしていたのに?」

アリスは驚くが、蓮はやっぱりな、と頷いている。

『ついでに、邪神もセシリアに惚れてる』

次の言葉には蓮もはあ?と驚いた。

「接点がないのに、ですか?」
『無いわけではない。あのヒロインもどきの中で見ていたのだろう』
「それなら、そいつが見ていたのは私じゃない」

蓮やセレナの言い分にアリスは首を横に振った。

「邪神って奴は、セレナとセシリアさんが入れ替わった事を知らないはずよ。そうなると、セシリアさんの魂を欲しがっているのね」
『話が早くて助かる。あの断罪の直前、セシリアとセレナの魂が入れ替わった時、セシリアが発した優しい光を欲した様だ』
「絶対擦り潰す」

セレナの言葉に皆、力強く頷いた。
だが此方にいては何も出来ない、と唇を噛むセレナにラインが

『向こうの人間には関与できないが、君達は俺の管轄外だから力を貸せる』

と、言いセシリア達の世界に向かおう、と提案した。

「今すぐ飛ぶわ。セシリアたんを助けなきゃ」

考える時間も勿体ない、とセレナ達は頷き、今度は肉体ごと異世界へ飛んだ。
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