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☆めいどのドミトリ~☆1…Wミーニング…

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リリィメイド:さぁ・・
もぅ大丈夫ですよ・・・
二方ふたかたとも・・・目をお開き下さぃ・・・





せき
(その日も僕は、普段通りの平日の朝をいつも通りに、学生服を着て、学生カバンを持って家を出た。

耳元でワイヤレスイヤホンを響かせながら
スマホのアプリゲームを操作して、
いつもの横断歩道で信号待ちの人たちに加る・・・・


そして、いつも通りに意識を画面に集中したまま
隣の人・・・が歩き出す気配を合図に

道路を渡る・・・)





リリィ:お2人は殿方とのがたですから、申し訳ございませんが・・
お部屋は相部屋とさせていただきました・・

ムコねこ:立派な建物だみゃ~



せき
(・・・ただ・・今日の朝が、昨日までの朝とは全くであった点を挙げるとするならば・・・


僕が横断歩道を渡りきる前に、メイド服を着た見知らぬ少女が僕を拉致してそこから連れ去った点を強調せずに入られない・・・)



ムコ:ここには"マタタビ"は常備してあるのかみゃ?

リリィ:えぇ、粉末タイプに、スプレー、枝タイプ・・
色々取り揃えてますので、お好みの物をご利用くださいね・・

ムコ:良い所みゃっ!!なっ!人間の少年っ!

せき
(メイド服の少女にうながされてからまぶたを開くと・・・

目の前には大きな寮が立っていて・・
さらに僕の横には良く喋るふとましぃ三毛猫が並んでいた・・)

ムコ:ん?・・・どうしたぃ?少年・・・片目なんかつむって・・・?

せき:ぃや・・・なんか・・左目が開かないんだよね・・・

リリィメイド 兼 寮長:・・・・・!
ほ・・本当ですか?・・・

それって・・以前から・・・?



せき:ううんっ、ここに来て急に・・・だね・・・

リリィ:スゴイですっっ!!・・・
それじゃあ大成功ですねっっ!!!

せき:え・・左目が開かないんですよ??

ムコ:きっと急な環境の変化に体がビックリしてるんだみゃ~っ
気を張らないで我輩の様にリラックスするみゃ~ぁ

せき:うん・・・・




あん:寮長!!!っ

リリィ:あっ・・あんさんっ
ただいま戻りましたよ☆

あん
あ・・・お帰りなさい・・・チラっ



せき
(寮の玄関前で僕たちがしばらく立ち話をしていると・・
扉が開いて・・・中から頭にお団子を二つ乗せた黒髪の女の子が、
慌て気味に顔を出した・・

そしてチラっと、僕と三毛猫を見ると
メイドさんに視線を戻して会話を続けた・・・)



あん:寮長が戻ってくるのっ、待ってたんですよっ!!
ちょっと・・・早く入ってください・・・

リリィ:でも・・・お2人に寮内のご案内を~・・・



せき:(僕たちは、お団子に強引に建物の中に連れて行かれるメイドさんを傍観していたが・・・

このまま取り残されても困るので、
三毛猫と視線を合わせてから
仕方なく・・その後を着いて行くことにした・・・)

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

せき
(寮の広間に到着すると、リリィの進行で、やっと
そこにいる全員の名前の紹介がなされた・・・

その中には既に広間のソファにしていた、"みみ子"と"好映このは"という2人の女の子も含まれている・・

ただ異様なのは・・この空間には、
なにやら新人を迎える歓迎ムードと呼ぶには程遠い空気が流れていた・・・)




みみ子:寮長は仕事で忙しいんだから、こんな事に巻き込まなくても良いんじゃないかな??

あん:でもでもっ、やっぱり寮で"起こった事"は寮長に、ちゃんと把握しておいて貰わないと・・・

好映このは:なんでもぃぃから~、早くこの話に決着をつけて、ボクを開放して欲しいのですョ~




リリィ:お二方・・もぅ少々お待ちくださいませね・・・
この事態を収拾してから、色々とご案内いたします・・

・・はいはいっ・・・
何の話をしているのか、事の次第のご説明をお願いぃたしますっ・・・



あん:はい・・・そうですね・・・

丁度・・・寮長が・・そこの2人をお迎えに出て行って直ぐの事なんですけど・・

私と、みみ子と、好映このはの・・今ここに居る3人以外の皆は、(寮の)外に出払ったんですね・・

で・・・

今春こんしゅんに寮長から教えて持って・・・・
"プランター鉢植え"も寮長から貰って・・・私の部屋で植えつけた"さつまいも"が待ちに待った収穫の時期(秋頃)に入ったから・・・満を持して収穫しよう!と思ってさっき土を掘り返してみたんです・・・・

そしたら・・・・

既に・・私の"さつまいも"は・・何者かに収穫されていたんです・・・・・・・・・・・・・・!!!!!



リリィ:そうですか・・楽しみにしていたのに・・・・それは残念でしたね・・

みみ子:私は・・・今日はあんちゃんのお部屋にお邪魔してないんじゃなぃかなぁ

好映このは:ボクだって"さつまいも"の行方なんて知らないのですョっ



あん:あの・・・・

ぃぃんです・・・皆で食べる為に菜園素人さいえんしろうとながら寮長にレクチャーをして頂いて・・植物をお世話する幸せを噛み締めながら・・・"さつまいも"栽培にチャレンジしたわけだから・・・

寮仲間の誰かが収穫して・・・食べてくれたというのなら・・・それはそれで構わない事なんです・・・

それならそれで、嬉しい事です・・・

ただ・・・私が"ひとつ"だけ確認したぃのは・・・


私が手塩にかけて育てた"さつまいも"は美味しかった??
どうだったの???隠れるようにひとりで食べて美味しかった???
収穫を楽しみにして植え付けした本人に一言も無く無断で・・ちょろまかして食べ散らかして美味しかったのぉぉ???ねぇぇぇ????っ

それを問いただしたいだけなんです!!!

それを問いただす権利が私には・・・るっ!!!!!!!!




せき/ムコ/みみ子/好映このは/:・・・・
(こっわ・・・・)



ムコ:だけどみゃ~
"さつまいも"が鉢植えから無くなっていたってうのならみゃ
それが出来るのは・・・
もしかしたら寮の人たち以外の可能性も有るんじゃないかみゃぁ?

例えば・・・ネズミとかっ・・・

え?・・・ネズミ???
ネズミ!!!!!

どこ??どこみゃ???ネズミどこみゃぁぁ????



リリィ:
(そうね・・・確かにそれも一理ありますわね・・・

この寮内で犯人探しの様なマネをしたくはありませんが・・・

疑わしきはハッキリさせてスッキリさせる方が先決ですものね・・・)

せき様・・・確か・・・左目が開かなぃんでしたよね??



せき:あっそうだった・・・忘れてたけど・・今も開かないままなんですよね・・

リリィ:ええ、それはそれで良い事です・・・それより・・・
これ・・装着けてみて貰えませんか???・・・はぃっ・・

せき:これ??メガネ??
(断る理由もないので僕は手渡されたメガネのモダン部分(先セル)  耳あて部分   を何の警戒心も無く両耳に掛けた・・・)

え????なにこれ・・・ぅわっっ・・・ぇぇぇ・・・
(瞬間、僕は顔がのぼせた・・・・)

リリィ:これは"冥界のアイテム"・・"トゥルーオープナー"です。
形状はメガネのソレですが・・・
扱える者がこれを装着すると・・思うがままに真実を見通す事ができるのです・・・

例えば・・・ある証言・・をしている対象者が嘘をいているかどうか、さえも見通せてしまうのです・・・・


せき:そんな・・・事よりぃぃ・・・頭がぁ・・・クラクラ・・・します~ぅ・・・

リリィ:そぅではありませんっ・・さぁ良く見てくださいっ、あの3人を!皆様・・真実を語っていますか???

せき:(フラフラする体をリリィさんに支えられながら、内心で他人の全てを見透かすなんて・・とてもイケナイ事をしているという罪悪感に襲われながらも、役に立つことなんだ・・・と自分に言い聞かせて僕は・・・しっかりと3人を見据えた・・・・)

うわぁぁぁぁっ!!!!


リリィ:どうされたのですか??せき様っっ???

せき:(僕は目を堅くつむってリリィさんに返答した・・・)
はぁ・・はぁ・・えぇと・・・
大丈夫です・・・みみ子さんも好映このはさんも正しい事を言っています・・・

それと・・・あんさんについては・・・

ちょっと過剰表現オーバートークだったとぃうか・・・
多分・・これは、彼女の部屋だと思うんですけど・・・
窓辺に沢山の鉢植えが並んでる"ヴィジョン"が視えます・・・

・・・ただ・・・どれもお手入れされてる感じじゃないですね・・・
でも証言に"嘘"は無いです・・



リリィ:良かった・・・真実を偽っている方は、いらっしゃらない・・・と言う事なのですねっ

本当に良かった・・・では・・・やはりムコ様の推察の通り"第三者"の線が濃厚の様ですね・・

ぇえっと・・・・あん様のお部屋のプランターのお手入れがき届いていないのは、菜園の管理方法を私がきちんとお伝えしきれていなかったのだと思います・・・

それにしてもせき様・・有り難うございますっ・・そこまで分かれば十分ですっ☆



あん様っ・・・この件はわたくしが責任を持ってお引き受け致しましょう。
今の時点ではひとまず、みみ子様と好映このは様は、この件には全く関与していない事をわたくしが保証いたしますっ


あん:・・・・寮長がそぅ言うのなら・・・

せき:(証拠も何も提示してないのに・・あんさんを納得させて場を納めてしまうリリィさんの信用力・・・スゴイなぁ・・・)

リリィ:それから・・・あん様のお部屋の他のプランターの様子が気になるのですが・・拝見させて頂く事は出来ますか?




せき
(リリィさんの提案から話が展開して・・「皆で現場を見に行こうと」いう話になり・・・そこにいる全員であんさんの自慢の菜園を見せて貰う事になった・・・)

あん:ほらっ♪見て見てっ
盗難・・された"さつまいも"の他にも寮長から種や苗を貰ってミニダイコンとか、ビーツとか、ニンジンも育ててるんだよ~っ

みみ子/好映このは/:へ~っ
ムコ:みゃんみゃんっ
せき:(女の子の部屋って始めて入ったなぁ・・・)


リリィ:あ・・・あのぉ・・・大変言いづらい事なのですが・・・・

せき:(??・・なんだか・・・リリィさんの様子がおかしぃ・・・)

リリィ:えぇと・・・あん様?ここにあるプランター・・・全部枯れてます・・・

あん:えええええ!!!なんで分かるんですか???

せき
(ははは・・・やっぱりね・・・
言葉を選べば・・"お手入れが行き届いてない"だし・・・

ストレートに言ってしまえば・・"全部枯らしてる"・・・

だって土から生えてる葉っぱが全部茶色く干からびてるし・・・)



リリィ:それと・・・この"さつまいも"のプランターですが・・・収穫されてしまったのではなくて・・・元から育ってない、みたいですね・・・

あん:ぇぇぇぇぇええっっっそんな~ぁぁっ
だってだって・・・野菜って土に植えれば、放っておいても勝手に生えてくるんじゃないのぉ???植物ってーっっそぉいう物でしょぉぉぉっっっっ????


せき/ムコ/みみ子/好映このは/:・・・・
(チガウチガウ・・・・)

あん:私・・寮長から貰った野菜・・無駄にしちゃったぁ・・葉っぱが茶色く変色するのも・・・成長だと思って喜んでたのにぃぃ・・・・うぇ~んっっ

リリィ:あん様・・がっかりなさらないで下さぃ・・・植物を育てたいと思うあん様のお気持ちをわたくしは応援しています☆

もう一度・・・初めからわたくしと一緒に育ててみませんか??




あん:りぉぉぉちょぉぉ~っっ!!・・

みみ子:あんちゃん~っ泣かないで欲しいのかなっ

好映このは:も~リリィさんに抱きついちゃって~っあんは甘えんぼさんなのですョ~


せき:(そんな光景を目の前にして、なんか皆おおらかで良いなぁ・・なんて感慨に浸っていると・・・ムコが僕の頭の上に上った・・・その拍子に頭に掛けていた"トゥルーオープナー"がズレて目に装着する格好になった・・・)

あわ・・・あわわわ・・・どさっっっ・・・
(頭がクラクラした僕は・・・そのまま意識を失った・・・・)

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

せき
(僕が、あの横断歩道で聞いていたミディアムバラードの鼻歌が聞こえる・・・)

ジョージア:~♪・・・お目覚め?

せき:(僕はベッドに寝かされていた・・・
そのベッドに腰を下ろしている金髪の少女がこっちを見て声を掛けてきた・・・)

なんか・・・急に色んな事が起こって・・・

(・・・・また・・・知らない子か・・・)



ジョージア:キミさぁ・・・まさか・・・
"トゥルーオープナー   これ   "・・・使ってないよね?

せき:ぇ・・・ぁぁ・・・リリィさんに貰ったんだ・・・

ジョージア:キミ左目開かないんだってね・・
説明されてないのかもしれないけど・・これは冥界の道具なんだよ?・・・


せき:(うん・・・それは・・・聞いたなぁ・・・・)


ジョージア:
・・親切心でキミに忠告しておくけど・・・

このままだとキミ・・・

・・・本当に元の世界に戻れなくなるよ・・・
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