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1 それは誘惑
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◇
私は今日も誘惑に負けていた。今までずっと全敗中。これからも勝てる気など全くしない。
そう、それは私にとっては極上の誘惑――
私に向かって優雅に軽やかな足取りで、魅惑の誘惑が歩いてくる。むしろあちらからやってくる。
そんなの勝てるはずもない。私は心の中の白旗をいつも通りあげてはためかせる。
無理です。だめです。負け負けです。
力一杯、あらん限りに白旗を降ります。
そこに対する誘惑側。そちらも大きくふさふさの尻尾を振って応戦しながら近づいてくる。
白旗とふわふわ尻尾のふりふり対決――対決するまでもなく私は負けているのだけどね。
そう、もう私の目前に誘惑は迫ってきている。
銀を辺りに振りまくように、長くふさふさした立派な毛並の尻尾は、宙を優美に舞うようにふわりふわりと動く。
きらめくような銀色の輝きを放ち、軽い足取りで私に向かって歩いてくる。
それは犬。
私に懐いてくれる私の犬。ちょっと大きめの犬だけれど――
こんなの勝てる訳もない。欠片もない。
銀の毛並み。毛足も長くそれが触れれば案外ふわふわっとした感覚だと私のこの掌は知っている。
頭の良さそうな顔には深い緑色の目。私を見てきらきら光っている。
私は腕を広げて、動くあたたかな誘惑にぽすっと抱きついた。
ふかっとあたたかい。そしてこの手触り肌触り。銀のふりふりの尻尾がぱたぱたと背に軽くあたっている。
「サーシェル」
名前を呼ぶと、ぺろっと長い舌が私の頬を舐める。ざらっとした感触。くすぐったい。
負け負けだよ。完敗完敗。
◇
誘惑、それは先日拾った犬だった。拾ったというか、ついてきたというのか。
ふとなんとなく呼ばれるように入った洞窟の奥、暗がりに一見何もいなさそうな空間に生き物がいた。銀色の毛並みの犬かな? がそっと丸まっていたのだ。
見つけた私を初めに驚いたのか頭をあげて見つめてきた。
そりゃ暗がりをあかりで照らされたら、急に明るいし、知らない人間近寄ってるし、びっくりするよね。
不信そうに眇めるような目で私を見ている。
深い緑色で綺麗な瞳。体は銀色の毛並みの大きな犬みたいだった。
この森の生態よくわからないけど犬よね?
なんかついなんとなくちょうど持っていた食べ物とか近くにおいてみたりしてしまった。
干し肉とかなら食べるよね?
少し匂いを嗅いで、しばらく考えてそうだったから、私も同じものをそこでしゃがみこんで食べることにした。
しばらくして誘われるように口をつけはじめる。
――食べてる。
とか思いながらみていた。
しばらくして、外に出ようかと思って立ち上がって。離れがたいけれど――
どうしようかなって思っていたら、その犬も立ち上がった。
外まで見送ってくれる気かな? と思ったら、それを越えてもついてくる。
懐かれたのかな?
懐かれたらやっぱりかわいいよね。
深緑の瞳はとても賢そうと思っていたが、本当に賢い。
なんとなくサーシェルと名付けた。
犬強い。犬ってこんなに強い生き物だとは知らなかった。
ごくたまに魔物とか出てきたりしても、大体一撃で仕留めてしまうのよね。
ただやっぱり犬だからか、気まぐれにふらっとどこかにしばらく消えたりする事もある。
気になるけど、強いから心配はしなくていいのだろうな。でも私のところにちゃんと帰ってきてくれるよね? いなくなってしまわないよねって思うのよね。
いなくなってしまったら寂しくて仕方なくなるだろう。
そして、いつからだったか銀髪の凄く綺麗な人と偶然知り合いになったのはサーシェルがいないときだったかな。
深い緑の瞳が似た色のサーシェルを思い起こすからかもしれない。なんか親近感がある。私にそう思われてもだろうけど。
「アイサ、これは君には危険だから、そこに隠れていなさい」
優雅な物腰で、綺麗で強くて。
サーシェルみたいとたまに思うけど、犬と一緒に思うのはどうかなと思うし、黙っている。
うちの犬を思い出しますね、犬に似てますね。言われても普通困惑するよね?
そんな感じで、たまに助けてくれたりするありがたい方。
ちょうどここに用事があったからとか、色々言ってくれるけど、気にかけてくれて助けてくれたりきてくれているのだろう。
珍しい食べ物とかくれたりもする。
ちょっと頭撫でたり、ちょっと抱き上げたりスキンシップ多いかな? だけれど、嫌なかんじじゃない。
子供扱いだなって思うけれど。
なんかそれもサーシェルを思い出すからかな。なんだか不思議に落ち着いてしまう。
近くに住んでいるのかとか聞いてみたけれど、綺麗に微笑むだけで答えてくれないし。
微笑みで人を黙らせてしまえる美貌。すごいなって思うけど。
どうしてもサーシェルは犬だし。きっと縄張りまわったりもあるだろう。
いない合間、何かと近くにいてくれたりする。
でも人をあてにするのはと思うし、都合よく使って悪いなと思う。
「何か私に出来ることはありませんか?」
と、聞いてみても、考えておくと言って微笑むだけだ。
「私に出来ることなら、何でもいいですから、返させてくださいね」
「ああ、その時にな」
と、私の頭にそっとぽんと手をおいて去っていく。その感覚がサーシェルを思い出すのだけれど、髪の銀色がよく似た色合いだからもあるのかもしれない。
どこに住んでいる人なんだろう。
本当、不思議な人だ。
「サーシェル、サーシェルも会ってみたいよね。サーシェルがいない時、助けてくれてる方がいるの。あの方、そういえば名乗らないのよね。好きに呼びなさいと言うから銀の方って便宜上呼んでいるけど」
サーシェルは尻尾を下の方でゆっくり振っている。
「賢くてもそこまではわからないよね。ごめんね。聞いてくれてありがとうね、サーシェル」
そう言いながら抱きつくと、あたたかい。柔らかい。ふかっと気持ちいい。
「今度サーシェルがそばにいる時に来られたら挨拶しようね?」
サーシェルと銀の方か。仲良くなるかなぁ。なればいいなぁ。なるよね。
そばには私に寄り添うサーシェル。
――あたたかい。
次第に眠気がわいてくる。ふかふかおひさまの匂い。気持ちいい。
「サーシェル大好き。おやすみなさい」
そう言いながら目を閉じると、サーシェルは私が眠りやすいように体を動かしてくれた。
本当、賢い犬だ。
私は今日も誘惑に負けていた。今までずっと全敗中。これからも勝てる気など全くしない。
そう、それは私にとっては極上の誘惑――
私に向かって優雅に軽やかな足取りで、魅惑の誘惑が歩いてくる。むしろあちらからやってくる。
そんなの勝てるはずもない。私は心の中の白旗をいつも通りあげてはためかせる。
無理です。だめです。負け負けです。
力一杯、あらん限りに白旗を降ります。
そこに対する誘惑側。そちらも大きくふさふさの尻尾を振って応戦しながら近づいてくる。
白旗とふわふわ尻尾のふりふり対決――対決するまでもなく私は負けているのだけどね。
そう、もう私の目前に誘惑は迫ってきている。
銀を辺りに振りまくように、長くふさふさした立派な毛並の尻尾は、宙を優美に舞うようにふわりふわりと動く。
きらめくような銀色の輝きを放ち、軽い足取りで私に向かって歩いてくる。
それは犬。
私に懐いてくれる私の犬。ちょっと大きめの犬だけれど――
こんなの勝てる訳もない。欠片もない。
銀の毛並み。毛足も長くそれが触れれば案外ふわふわっとした感覚だと私のこの掌は知っている。
頭の良さそうな顔には深い緑色の目。私を見てきらきら光っている。
私は腕を広げて、動くあたたかな誘惑にぽすっと抱きついた。
ふかっとあたたかい。そしてこの手触り肌触り。銀のふりふりの尻尾がぱたぱたと背に軽くあたっている。
「サーシェル」
名前を呼ぶと、ぺろっと長い舌が私の頬を舐める。ざらっとした感触。くすぐったい。
負け負けだよ。完敗完敗。
◇
誘惑、それは先日拾った犬だった。拾ったというか、ついてきたというのか。
ふとなんとなく呼ばれるように入った洞窟の奥、暗がりに一見何もいなさそうな空間に生き物がいた。銀色の毛並みの犬かな? がそっと丸まっていたのだ。
見つけた私を初めに驚いたのか頭をあげて見つめてきた。
そりゃ暗がりをあかりで照らされたら、急に明るいし、知らない人間近寄ってるし、びっくりするよね。
不信そうに眇めるような目で私を見ている。
深い緑色で綺麗な瞳。体は銀色の毛並みの大きな犬みたいだった。
この森の生態よくわからないけど犬よね?
なんかついなんとなくちょうど持っていた食べ物とか近くにおいてみたりしてしまった。
干し肉とかなら食べるよね?
少し匂いを嗅いで、しばらく考えてそうだったから、私も同じものをそこでしゃがみこんで食べることにした。
しばらくして誘われるように口をつけはじめる。
――食べてる。
とか思いながらみていた。
しばらくして、外に出ようかと思って立ち上がって。離れがたいけれど――
どうしようかなって思っていたら、その犬も立ち上がった。
外まで見送ってくれる気かな? と思ったら、それを越えてもついてくる。
懐かれたのかな?
懐かれたらやっぱりかわいいよね。
深緑の瞳はとても賢そうと思っていたが、本当に賢い。
なんとなくサーシェルと名付けた。
犬強い。犬ってこんなに強い生き物だとは知らなかった。
ごくたまに魔物とか出てきたりしても、大体一撃で仕留めてしまうのよね。
ただやっぱり犬だからか、気まぐれにふらっとどこかにしばらく消えたりする事もある。
気になるけど、強いから心配はしなくていいのだろうな。でも私のところにちゃんと帰ってきてくれるよね? いなくなってしまわないよねって思うのよね。
いなくなってしまったら寂しくて仕方なくなるだろう。
そして、いつからだったか銀髪の凄く綺麗な人と偶然知り合いになったのはサーシェルがいないときだったかな。
深い緑の瞳が似た色のサーシェルを思い起こすからかもしれない。なんか親近感がある。私にそう思われてもだろうけど。
「アイサ、これは君には危険だから、そこに隠れていなさい」
優雅な物腰で、綺麗で強くて。
サーシェルみたいとたまに思うけど、犬と一緒に思うのはどうかなと思うし、黙っている。
うちの犬を思い出しますね、犬に似てますね。言われても普通困惑するよね?
そんな感じで、たまに助けてくれたりするありがたい方。
ちょうどここに用事があったからとか、色々言ってくれるけど、気にかけてくれて助けてくれたりきてくれているのだろう。
珍しい食べ物とかくれたりもする。
ちょっと頭撫でたり、ちょっと抱き上げたりスキンシップ多いかな? だけれど、嫌なかんじじゃない。
子供扱いだなって思うけれど。
なんかそれもサーシェルを思い出すからかな。なんだか不思議に落ち着いてしまう。
近くに住んでいるのかとか聞いてみたけれど、綺麗に微笑むだけで答えてくれないし。
微笑みで人を黙らせてしまえる美貌。すごいなって思うけど。
どうしてもサーシェルは犬だし。きっと縄張りまわったりもあるだろう。
いない合間、何かと近くにいてくれたりする。
でも人をあてにするのはと思うし、都合よく使って悪いなと思う。
「何か私に出来ることはありませんか?」
と、聞いてみても、考えておくと言って微笑むだけだ。
「私に出来ることなら、何でもいいですから、返させてくださいね」
「ああ、その時にな」
と、私の頭にそっとぽんと手をおいて去っていく。その感覚がサーシェルを思い出すのだけれど、髪の銀色がよく似た色合いだからもあるのかもしれない。
どこに住んでいる人なんだろう。
本当、不思議な人だ。
「サーシェル、サーシェルも会ってみたいよね。サーシェルがいない時、助けてくれてる方がいるの。あの方、そういえば名乗らないのよね。好きに呼びなさいと言うから銀の方って便宜上呼んでいるけど」
サーシェルは尻尾を下の方でゆっくり振っている。
「賢くてもそこまではわからないよね。ごめんね。聞いてくれてありがとうね、サーシェル」
そう言いながら抱きつくと、あたたかい。柔らかい。ふかっと気持ちいい。
「今度サーシェルがそばにいる時に来られたら挨拶しようね?」
サーシェルと銀の方か。仲良くなるかなぁ。なればいいなぁ。なるよね。
そばには私に寄り添うサーシェル。
――あたたかい。
次第に眠気がわいてくる。ふかふかおひさまの匂い。気持ちいい。
「サーシェル大好き。おやすみなさい」
そう言いながら目を閉じると、サーシェルは私が眠りやすいように体を動かしてくれた。
本当、賢い犬だ。
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