よせあつめ ─詩集─

古部 鈴

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地には散った花びら
白い花びらがそこに降りしきる

私はその地に座り込み
その手を地に下ろし
白い花びらを掻き集める

同じようで違う
違うようで同じかもしれない
白いはなびら 

形が整ったもの
歪なもの
汚れたもの
破れたもの

様々な花びらがその地には降り積もっている


私の手には白い花びら
たくさんの白い花びら

腕を伸ばして
地の花びらを集め
そっと目を閉じて抱きしめる
最早それが何であったかすらわからず

白い白いはなびら
遠い記憶の残滓
色も抜けて
白くぼやけて

気づくと腕からすり抜けている花びら
それを掻き抱きながら

顔を花びらにすり寄せ
もう遠い過去に想いを馳せ
その元の色も形もわからないものに成り果てた
白い想いの骸を抱いて

私はその目を閉じた
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