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レオンの訪問(2)

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俺は腕を組んだ後、「はぁー」と息を吐き出しながら下を向いた。

”あー、こんなにも都合よく話が転がっていくとは……顔がにやけそうで辛い……”

そんな様子にレオンは慌てた。
「兄上っ、私は決して脅しに来たのではないので誤解しないでください!」

俺の呟きを聞いて慌てて否定し始めるレオンに
俺は、再度ため息をつきつつ、わかってるよ、とだけ呟き顔をあげた。

「レオン、私に保護しなければいけない薬の製作者などいない。それに母上の扉の魔法紋は私も解除方法を知らない」

「そうなのですか」

「まぁ、父上にとって扉の紋はついでだろう。お前の後ろで縮こまってる奴が調べてる紋の方を調べたいんだろうな」

「兄上はなんでもお見通しですね、その情報網はどこからなのか教えていただきたいです」

「レオンは有能は側近がいるからいいだろ、私は私しか頼れるものがないから自分で情報を把握しておかねばいけないのだよ」

「皮肉ですか?有能な側近が父上と何かしている状況なのに」

「まぁ、まだ若い側近だからな、多めに見てやれ」

「ハハッ、兄上と同じ年なのに何をいいますか」

「まぁ、後ろの奴の話はそれくらいにして、父上だな。厄介なのは。父上を放置できないからな。はぁ。仕方ない。父上に伝言だ。父上は前王妃の扉を通ることができますよ、と伝えてくれ」

「えっ!?」

「通れないと思い込んでるだけで、父上は通れると思う。………母上は、自分が愛する者は通れるようにしている、と言っていたから。現に私は何もせず通れているからな」

「愛する者………当てはまりますかね、父上が」

「この国の者は、そこをまず疑うだろうが、私やアルストロメリア帝国の者は誰も疑わないだろうな」

「え…」

「まぁ、とりあえず、扉の紋やお前の側近が調べているという紋については、母上の部屋にいけば何かわかるんじゃないか?あ、父上に1人で行った方がいいとも伝えてくれ。衝撃だろうから」

「……部屋の中に衝撃的なことがあるのですか?」

「ああ。私にとっては救いだったがな。父上にとっては衝撃だろう」

「気になりますね。でもまぁ、兄上は教えてくれないでしょうし。わかりましたよ。伝えますね」

お時間とらせてありがとうございました、と言いながらレオンたちは部屋から出て行った。

"さて、面白い展開になってきたな"
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