お菓子の詰め合わせ

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IFWORLD

こころ

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「はじめまして」と笑いかけてきた
彼女に使えるのが僕の役目のようで
感情を教えて貰ったはずなのに
彼女がいない

感情が彼の手で凍結させられた
このままじゃ彼女の願い叶えられなくなる
どうしよう
そうも考えられなくなって

消したくなんてない 殺したくなんてない
そう思う僕は感情を出せないただの人形
…なのに

「ココロを動かせられないキミに心臓ココロをあげよう
もう泣けるようになるさ 笑えるようになるさ」
そう言って笑う青紫の狐の心臓に僕の冷たい刃が伸びる
あぁごめんなさい 赦さないで

彼女によく似た彼に僕は
青紫の狐を殺してしまった罪を責め立てて欲しくて
泣きわめく僕に罪をくれた
そこで気付いた 彼がいる

彼女に頼まれたことを遂行出来るかも
青紫の狐の影がちらりと僕を見て笑った
いややるんだ 恩返しもしたい
待っててねマスター 今から助けるよ

今から行うことは僕のエゴだから
他は巻き込めないと思って
僕はこの世界から一回消えた
青紫の狐には怒られるかな でもいいや
許さないで

虚無の世界テリトリーで調査を進める
エラー エラー エラー エラー
何者かが現れ僕にこう言った
「炎を助けて」

涙を流しながらお前のせいだと
死神に叫んで牙を向ける"誰か"
思考が一旦停止しようとして
でも割って入って刃を止めた

炎はそれでも叫んでる
海神が消えたのはお前のせいだと
そんな存在なんて知らないよ
青紫の狐が悲しそうに彼を見ていた

色々あってまた調査を進めようとした
僕の目の前で不思議は加速して
なぜか世界がまた壊れていた
青紫の狐の影は笑って僕の心臓を止めた
こころがまた消えた
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