○○番目の子羊棺

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不思議なお話

感情論絶望論

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やぁベイビー、死に方を知らないかい?

オーウ、残念だな。知らないのか。

いやなぁに、ちょっと死にたくなってしまっただけだよ!

理由?
死にたい気持ちに理由なんて在るのかい?

普通はあるって?
普通ねぇ。普通ってなんだい?

おやおや、説明できないのかい?じゃあなんで、そう訊ねたんだい。

そうそう、話を剃らされたようで気に食わないが、つまりはそういうことさ、ベイビー。

僕は理由もなくただ死にたいんだよ!

…いや、正確には、違うかな。

理由なんて思い浮かべられないほど、ただただ、ただただ死にたいんだ!

絶望しているのか、希望を持っていっているのか、そんなのは知ったこっちゃない!

それにね、ベイビー。

僕は死に方を聞いただけだ。
なぜそう死にたいだなんて気がついたんだい?

え?死に方を聞くから死にたいのかと思った?
なぜ?

なぜ?

あぁ、それにも理由なんて無いのか。

ただ、それが普通だから。
それが、自然だから。
それが、みんなが思うだろうことだから。

うーん、そうだねぇ。君はいたって平凡だ。

凡人だ。

ん?
あぁ、気づいたかい?
そうだよ、死にたくなったと僕が言ったから君がそう思ったんだろう?

ククッ、あまりに君が真面目に、真剣に悩むものだからつい!

あぁ、楽しいな、愉しいなぁ

それでもやはり死んでしまいたい。

ベイビー、君なら、どうするんだい?

僕は
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