2 / 20
待ち合わせ
しおりを挟む
待ち合わせ場所の公園に二十分も早く着いちゃったよ。
会うなら、カフェとか駅の改札とかメジャーなとこにすればいいのに、なんで公園の滑り台? 知人に見られたくないとか落ち着いた場所がいいとか理由があるのだろうけど。
第一印象と身だしなみは大切だからトイレの鏡でチェックすることにした。
薄暗い寒々しい男子トイレに入る。小便器の隅にゴミや枯葉がたまり、青いラミネートの床は薄汚れていた。
ジージーと音を立てている蛍光灯に照らされた鏡の前に立ち、髪と顔のチェックをする。
僕は、佐藤というありふれた苗字のとおり大学二年生フツメン男子。
髪ぐらいは、イケメン風にと思い切って最近流行のツーブロックにしてみた。でも、癖毛でわんこ系の顔の僕には似合わなくて、トリミングを失敗したトイプードルみたいな残念な結果となった。
背後の個室から怪しいうめき声が聞こえた。
「うっ、うううっ。は、はっ」
何? 急病で死にそうとか、高齢者が脳梗塞で倒れてるとかじゃないよね。緊急事態だったらどうしようとドキドキしながらノックする。
「大丈夫ですか?」
個室のドアの向こうから男たちの荒い息遣いが聞こえてきた。
「ハアハアハアハア」
あっ、察し、ここはハッテントイレだ。
そそくさとトイレから逃げ出すと、入れ替わるかのように落ち葉が出入り口に舞い込んでいった。
少子化で公園で遊ぶ子供たちも少ないかもしれないが、だからって公園を大人のプレイの場にするのはいかがなものかと思うよ。
知らない人と会ってその場ですぐに行為に及ぶっていうのはハードすぎて、コミュ障でチキンの僕には無理だ。
ガチムチの筋肉質の男性よりも可愛い系男子が僕の好み。恋愛感覚でお付き合いしてラブラブえっちがいい。
会うなら、カフェとか駅の改札とかメジャーなとこにすればいいのに、なんで公園の滑り台? 知人に見られたくないとか落ち着いた場所がいいとか理由があるのだろうけど。
第一印象と身だしなみは大切だからトイレの鏡でチェックすることにした。
薄暗い寒々しい男子トイレに入る。小便器の隅にゴミや枯葉がたまり、青いラミネートの床は薄汚れていた。
ジージーと音を立てている蛍光灯に照らされた鏡の前に立ち、髪と顔のチェックをする。
僕は、佐藤というありふれた苗字のとおり大学二年生フツメン男子。
髪ぐらいは、イケメン風にと思い切って最近流行のツーブロックにしてみた。でも、癖毛でわんこ系の顔の僕には似合わなくて、トリミングを失敗したトイプードルみたいな残念な結果となった。
背後の個室から怪しいうめき声が聞こえた。
「うっ、うううっ。は、はっ」
何? 急病で死にそうとか、高齢者が脳梗塞で倒れてるとかじゃないよね。緊急事態だったらどうしようとドキドキしながらノックする。
「大丈夫ですか?」
個室のドアの向こうから男たちの荒い息遣いが聞こえてきた。
「ハアハアハアハア」
あっ、察し、ここはハッテントイレだ。
そそくさとトイレから逃げ出すと、入れ替わるかのように落ち葉が出入り口に舞い込んでいった。
少子化で公園で遊ぶ子供たちも少ないかもしれないが、だからって公園を大人のプレイの場にするのはいかがなものかと思うよ。
知らない人と会ってその場ですぐに行為に及ぶっていうのはハードすぎて、コミュ障でチキンの僕には無理だ。
ガチムチの筋肉質の男性よりも可愛い系男子が僕の好み。恋愛感覚でお付き合いしてラブラブえっちがいい。
0
お気に入りに追加
6
あなたにおすすめの小説
三限目の国語
理科準備室
BL
昭和の4年生の男の子の「ぼく」は学校で授業中にうんこしたくなります。学校の授業中にこれまで入学以来これまで無事に家までガマンできたのですが、今回ばかりはまだ4限目の国語の授業で、給食もあるのでもう家までガマンできそうもなく、「ぼく」は授業をこっそり抜け出して初めての学校のトイレでうんこすることを決意します。でも初めての学校でのうんこは不安がいっぱい・・・それを一つ一つ乗り越えていてうんこするまでの姿を描いていきます。「けしごむ」さんからいただいたイラスト入り。
学ランを脱がさないで
ルルオカ
BL
学ランフェチで、憧れの秘密の花園、清美男子校にいくことを夢見ていた主人公。夢破れて、意気消沈しているところに、思いがけない奇跡的な出会いがあって・・・?
懐古趣味の父親の影響を受けて育った、学ランフェチの男子高生が、一線を越えそうになりつつ、学ランフェチ青春を謳歌する話。ややコメディチッなBL短編です。R15。
「『学ランを脱がせて』と恋ははじまらない」は不良の一人の視点になります。
おまけの小説「学ランを脱がないで」を追加しました。
イケメンモデルと新人マネージャーが結ばれるまでの話
タタミ
BL
新坂真澄…27歳。トップモデル。端正な顔立ちと抜群のスタイルでブレイク中。瀬戸のことが好きだが、隠している。
瀬戸幸人…24歳。マネージャー。最近新坂の担当になった社会人2年目。新坂に仲良くしてもらって懐いているが、好意には気付いていない。
笹川尚也…27歳。チーフマネージャー。新坂とは学生時代からの友人関係。新坂のことは大抵なんでも分かる。
愛などもう求めない
白兪
BL
とある国の皇子、ヴェリテは長い長い夢を見た。夢ではヴェリテは偽物の皇子だと罪にかけられてしまう。情を交わした婚約者は真の皇子であるファクティスの側につき、兄は睨みつけてくる。そして、とうとう父親である皇帝は処刑を命じた。
「僕のことを1度でも愛してくれたことはありましたか?」
「お前のことを一度も息子だと思ったことはない。」
目が覚め、現実に戻ったヴェリテは安心するが、本当にただの夢だったのだろうか?もし予知夢だとしたら、今すぐここから逃げなくては。
本当に自分を愛してくれる人と生きたい。
ヴェリテの切実な願いが周りを変えていく。
ハッピーエンド大好きなので、絶対に主人公は幸せに終わらせたいです。
最後まで読んでいただけると嬉しいです。
転生貧乏貴族は王子様のお気に入り!実はフリだったってわかったのでもう放してください!
音無野ウサギ
BL
ある日僕は前世を思い出した。下級貴族とはいえ王子様のお気に入りとして毎日楽しく過ごしてたのに。前世の記憶が僕のことを駄目だしする。わがまま駄目貴族だなんて気づきたくなかった。王子様が優しくしてくれてたのも実は裏があったなんて気づきたくなかった。品行方正になるぞって思ったのに!
え?王子様なんでそんなに優しくしてくるんですか?ちょっとパーソナルスペース!!
調子に乗ってた貧乏貴族の主人公が慎ましくても確実な幸せを手に入れようとジタバタするお話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる