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ユリアンが案内したのは、王宮の離れにある花園にそっと佇む小屋で、おとぎ話に出てくるような小さなお城だ。
「こんな素敵なお家をいつの間に?」
エレナは驚きながら聞いた。
ユリアンは微笑むと、
「王女様が頑張っている間に作らせたのですよ。あなたが大変なことを知っていますから。……気に入ってもらえたのなら嬉しいです」
と答えた。
そんなやり取りの後に、エレナは部屋に通された。
そこには可愛らしいテーブルや椅子が並び、ベッドもお姫様が使うような天蓋付きである。
部屋の隅には猫足のバスタブまで置いてある。
そして何より、彼はエレナのお気に入りの香りを選んで、彼女の周りに心地よい香りを広げていた。
この花園に漂うラベンダー、ローズ、ジャスミンの香りがエレナを包み込んでいた。
「すごく良い香り……とても落ち着くわ」
そう言うと、ユリアンは微笑んだ。
そして彼はエレナの手を引いて言う。
「さあ、どうぞこちらへ」
エレナ王女の様子を見て、ユリアンは微笑む。
サンルームのテーブルの上にはティーセットが用意されている。
「お気に入りの茶葉を持ってきましたので、お飲みになってください」
そう言ってユリアンは紅茶を淹れてくれた。
レモンを添えてから、カップに注がれる紅茶の香りが心地よい。
一口飲むと、口の中に甘味が広がり、ハーブの清涼感が鼻を抜ける。
おいしいお茶だった。
「おいしい……ありがとう」
そう言って微笑むエレナを見て、ユリアンも笑顔になるのであった。
そんなやり取りの後にベッドに案内されると、彼はエレナの手を取った。
ユリアンはその大きな胸に口づけをした。
そして小さな蕾を口に含むと、舌で転がすようにして愛撫し始める。
「ああんっ……ああんっ……」
そう喘ぎながら、彼女は身をよじらせてしまう。
「こんな素敵なお家をいつの間に?」
エレナは驚きながら聞いた。
ユリアンは微笑むと、
「王女様が頑張っている間に作らせたのですよ。あなたが大変なことを知っていますから。……気に入ってもらえたのなら嬉しいです」
と答えた。
そんなやり取りの後に、エレナは部屋に通された。
そこには可愛らしいテーブルや椅子が並び、ベッドもお姫様が使うような天蓋付きである。
部屋の隅には猫足のバスタブまで置いてある。
そして何より、彼はエレナのお気に入りの香りを選んで、彼女の周りに心地よい香りを広げていた。
この花園に漂うラベンダー、ローズ、ジャスミンの香りがエレナを包み込んでいた。
「すごく良い香り……とても落ち着くわ」
そう言うと、ユリアンは微笑んだ。
そして彼はエレナの手を引いて言う。
「さあ、どうぞこちらへ」
エレナ王女の様子を見て、ユリアンは微笑む。
サンルームのテーブルの上にはティーセットが用意されている。
「お気に入りの茶葉を持ってきましたので、お飲みになってください」
そう言ってユリアンは紅茶を淹れてくれた。
レモンを添えてから、カップに注がれる紅茶の香りが心地よい。
一口飲むと、口の中に甘味が広がり、ハーブの清涼感が鼻を抜ける。
おいしいお茶だった。
「おいしい……ありがとう」
そう言って微笑むエレナを見て、ユリアンも笑顔になるのであった。
そんなやり取りの後にベッドに案内されると、彼はエレナの手を取った。
ユリアンはその大きな胸に口づけをした。
そして小さな蕾を口に含むと、舌で転がすようにして愛撫し始める。
「ああんっ……ああんっ……」
そう喘ぎながら、彼女は身をよじらせてしまう。
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