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第三章
第20話
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テレス神官が、微笑んで、一同に歩み寄ってきた。
「凄い魔術だな」
従者のセリスは呆気にとられて、瞬きも忘れてテレス神官に見入っている。
「恐ろしい……」
クララは、肩を震わせた。
「確かに、あまりお勧めしない魔術です」
テレス神官は、クララに向き合うと、笑い出した。
「特に大木ですと、人間ではないですから転移が遅いので、痛みもバンパありませんでした。本当に死ぬほど痛かったです」
「神官長様、申し訳ありません」
隊長が平謝りしている。
テレス神官は首を振ると、にこやかに話を続けた。
「もし、転移先が人間であれば、肉体としても、また精神的にも、繋がりが深くなり、戦闘の効果は高まります。ただし、一心同体になった相手の相性次第です」
クララは、従者のセレスのたるみきった瞼と、だらしない無精髭を見て、首を振った。
「わたしは、女神エルメテス様を信奉していますので、白魔術しか使ったことはありません。ですから、邪神のゲリスヘーデス神の闇魔術を使うのは、やはり私には抵抗があります」
「分かりました。では、クララさんとセリスさん、白魔術であの牢にいる魔獣を退治してみてください。隊長、案内をしてあげてください」
テレス神官は軽く一礼すると、ゆっくりとした足取りで神官庁舎へ戻っていった。
「凄い魔術だな」
従者のセリスは呆気にとられて、瞬きも忘れてテレス神官に見入っている。
「恐ろしい……」
クララは、肩を震わせた。
「確かに、あまりお勧めしない魔術です」
テレス神官は、クララに向き合うと、笑い出した。
「特に大木ですと、人間ではないですから転移が遅いので、痛みもバンパありませんでした。本当に死ぬほど痛かったです」
「神官長様、申し訳ありません」
隊長が平謝りしている。
テレス神官は首を振ると、にこやかに話を続けた。
「もし、転移先が人間であれば、肉体としても、また精神的にも、繋がりが深くなり、戦闘の効果は高まります。ただし、一心同体になった相手の相性次第です」
クララは、従者のセレスのたるみきった瞼と、だらしない無精髭を見て、首を振った。
「わたしは、女神エルメテス様を信奉していますので、白魔術しか使ったことはありません。ですから、邪神のゲリスヘーデス神の闇魔術を使うのは、やはり私には抵抗があります」
「分かりました。では、クララさんとセリスさん、白魔術であの牢にいる魔獣を退治してみてください。隊長、案内をしてあげてください」
テレス神官は軽く一礼すると、ゆっくりとした足取りで神官庁舎へ戻っていった。
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