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「お兄様、あのね……」
わたしが話しかけようとしたとき、彼はわたしの唇を奪った。
そしてそのままベッドの上に押し倒すと、激しく口づけを交わす。
ルドルフの舌がわたしの口内を蹂躙するたびに甘い痺れが体を走り抜ける。
わたしはあっという間に頭が真っ白になってしまった。
「殿下はキスまでしたのだろう? ……だったら、このぐらいどうってことないだろう?」
ルドルフはそう言って再び口づけをしてきた。
そしてわたしの部屋着に手をかける。
「ちょっと! お兄様、何を……」
わたしが慌てて制止すると、彼は悲しげに微笑んだ。
「大丈夫だよ。すぐに終わるから」
そう言うと、彼はわたしの上に覆いかぶさってきた。
わたしは抵抗するが、彼には敵わない。
あっという間に脱がされてしまい、下着姿にされてしまった。
恥ずかしくて顔を背けると、首筋に舌を這わせてきたのでビクッとする。
そしてブラジャーを外すと、胸に触れた。
「お、お兄様! お願いだからやめて!」
わたしは必死で訴えたが、彼は聞く耳を持たない様子だった。
そしてわたしの胸にしゃぶりつく。
その瞬間、電流が流れたかのような衝撃を感じた。
頭が真っ白になって何も考えられなくなるほどだった。
気がつくと、いつの間にかショーツも脱がされてしまっていた。
そして彼の指や舌がわたしの敏感な部分を刺激するたびに体が反応してしまう。
自分でも信じられないくらい甘い声が漏れるのを止めることができなかった。
そのうちに下半身が熱くなり始めたかと思うと、何かが溢れ出すような感覚が襲ってくる。
「もう! お願いだからやめて……!」
わたしは泣き叫ぶように言ったが、彼は全く聞く耳を持たない様子だった。
むしろ激しくなっていく一方である。
そしてとうとう彼のものがわたしの中に挿入されそうになる。
「だめ……お兄様ったら……」
私は次第に抵抗を止めていた。お兄様だったら、受け入れてもいい……。そう思ったからだ。
だが、急にルドルフの動きが止まって、わたしはハッとした。
「……すまない」
彼は何とか平常心を保つと、散らばったわたしの衣服を拾い集めて着替えるのを手伝ってくれる。
やさしい兄としての振る舞いを必死で続けようとしているのが痛いぐらいに伝わってきた。
「ごめんなさい……わたしこそ悪かったわ」
わたしはそう言うとルドルフの背中に手を回して抱きしめた。
「いいんだよ……ぼくがどうかしていたんだ。ごめんよ」
そう言うと彼はわたしの頭を撫でてくれた。
わたしが話しかけようとしたとき、彼はわたしの唇を奪った。
そしてそのままベッドの上に押し倒すと、激しく口づけを交わす。
ルドルフの舌がわたしの口内を蹂躙するたびに甘い痺れが体を走り抜ける。
わたしはあっという間に頭が真っ白になってしまった。
「殿下はキスまでしたのだろう? ……だったら、このぐらいどうってことないだろう?」
ルドルフはそう言って再び口づけをしてきた。
そしてわたしの部屋着に手をかける。
「ちょっと! お兄様、何を……」
わたしが慌てて制止すると、彼は悲しげに微笑んだ。
「大丈夫だよ。すぐに終わるから」
そう言うと、彼はわたしの上に覆いかぶさってきた。
わたしは抵抗するが、彼には敵わない。
あっという間に脱がされてしまい、下着姿にされてしまった。
恥ずかしくて顔を背けると、首筋に舌を這わせてきたのでビクッとする。
そしてブラジャーを外すと、胸に触れた。
「お、お兄様! お願いだからやめて!」
わたしは必死で訴えたが、彼は聞く耳を持たない様子だった。
そしてわたしの胸にしゃぶりつく。
その瞬間、電流が流れたかのような衝撃を感じた。
頭が真っ白になって何も考えられなくなるほどだった。
気がつくと、いつの間にかショーツも脱がされてしまっていた。
そして彼の指や舌がわたしの敏感な部分を刺激するたびに体が反応してしまう。
自分でも信じられないくらい甘い声が漏れるのを止めることができなかった。
そのうちに下半身が熱くなり始めたかと思うと、何かが溢れ出すような感覚が襲ってくる。
「もう! お願いだからやめて……!」
わたしは泣き叫ぶように言ったが、彼は全く聞く耳を持たない様子だった。
むしろ激しくなっていく一方である。
そしてとうとう彼のものがわたしの中に挿入されそうになる。
「だめ……お兄様ったら……」
私は次第に抵抗を止めていた。お兄様だったら、受け入れてもいい……。そう思ったからだ。
だが、急にルドルフの動きが止まって、わたしはハッとした。
「……すまない」
彼は何とか平常心を保つと、散らばったわたしの衣服を拾い集めて着替えるのを手伝ってくれる。
やさしい兄としての振る舞いを必死で続けようとしているのが痛いぐらいに伝わってきた。
「ごめんなさい……わたしこそ悪かったわ」
わたしはそう言うとルドルフの背中に手を回して抱きしめた。
「いいんだよ……ぼくがどうかしていたんだ。ごめんよ」
そう言うと彼はわたしの頭を撫でてくれた。
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