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第7話

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 それから、一週間がすぎました。

 亜里砂は、学校からもどると、玄関にまた洋服がはいった袋がありました。
 また、お母さんがワゴンセールで、格安の子供服を買ってきたんだろうと思いました。

 亜里砂は袋を素どおりして、二階の自分の部屋に行って、机のわきにランドセルをおきました。

 そして、ベッドで、あおむけになって天井をながめました。

「あーあ。あのドレス、最高だったなあ。また、着てみたいなあ」
 
 ため息が口からついて出てきました。
 あんなステキな洋服ばかりに毎日かこまれて、どんなに早苗はめぐまれているんだろうな。

 トントン。ドアのノックがして、お母さんが、割引の値札がついたもも色のワンピースを持ってきました。

「亜里砂、どうしたの。なんか、あった?」
 お母さんが、ひざに服をのせて、ベッドのわきにすわりました。

「なんでもない」
 亜里砂は、ぶっきらぼうにこたえました。

「ねえ、服買ってきたんだけど、着てみる?」

「あとで着る」

「そう? 亜里砂、お母さんのえらんだ服、もういやになった?」

「なんで?」

「だって、さいきん、お母さんの服を見ても、うれしそうじゃないし」

「そんなことないけど。でも、なんか値引きされた服ばかりだし。気持ちもワクワクしないっていうか」

「そうだったのね。気にいらなかったら、言ってね。値札を外さなければ、お店に返せるからね」

 お母さんは、そのまま服をおいて、部屋を出ていきました。
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