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~番外編・グラーゼス×アルディレーヌ~

【番外編】逃避恋愛事情7

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「――なるほど。それはまた、王や貴方も頭の痛い事でしょうね」

「ふん、王など頭が痛いどころか、胃痛腹痛吐き気の症状にも悩まされているぞ。極度のストレスのせいでな。そろそろハゲるんじゃないかと心配している」

 遅い夕食を取りながらも、それと並行して国政に関わる書類に視線を通している男に、ダリュシアンは他人事同然でクスクスと笑みを零す。
 詳しい説明と共に知らされた、予想以上に面白い事態になっている一件。
 グランティアラ王国の次期国王が、この国を影から支える役目を担っている家の娘に想いを抱き、自分の立場も弁えず恋愛事に御執心、と。
ソファーの背に重みをかけながら髪を掻き上げ、ダリュシアンは悪戯めいた笑みを浮かべる。
『仕事』のついでに王都で嫁探しというものをしてみたが、やはり、当初の予定通りの娘を選ぶ事になった。
 ――アルディレーヌ・シャルドレア。
 王都の『裏』仕事、情報収集の類や都の不穏分子の監視などを担う者達の纏め役たる家の娘。
 ダリュシアンが定めておいた基準を満たし、尚且つ、共に歩んでも良いと思えた存在。
 恋だ愛だといった感情を抱いたわけではないが、興味はある。
 元々、事前に調べさせておいた情報の中に、あの娘が次期国王であるグラーゼスと友好関係を築いているという報告はあった。だが、シャルドレア伯爵家が王家との表立った縁を結ぶはずはない。
 そう知っていたからこそ、ダリュシアンはアルディレーヌを嫁候補の中に入れておいた。
 グランティアラを支え続ける柱に揺らぎがないように……。
 
「ははっ、ハゲるのは困りますね。一国の王たる者、威厳ある御姿でいて頂かなくては」

「ストレスの元さえなくなれば、少しはマシになるだろうさ。――その協力はしてくれるつもりなんだろう? ダリュシアン・ヴァルグ」

「ついで、という形にはなりますがね。ですが、次代の王が望む王妃候補を奪うというのは、些か良心の呵責が」

「だが、気に入ったのだろう? アルディレーヌ・シャルドレアを……。騎士団の訓練場にまで連れて来た挙句、大々的に紹介したと聞いているが」

 流石はグランティアラの宰相殿だ。執務室に籠ってはいても、外の事にもきちんと目と耳が行き届いている。ダリュシアンは肩を竦めて答えを返す。

「アルディレーヌ・シャルドレアは、生まれ育った家の掟と在り方にとても従順です。自分に与えられた役割や立場を弁え、歳の割には大人びた考えも持っている。ですが、俺が気に入ったのは主にあの気の強い性格ですね。簡単には媚びない、躾甲斐のある子猫だ。俺が手元で育ててやれば……、ヴァルグ伯爵家の妻としてだけでなく、王家から託された仕事の役にも大いに立ってくれるようになるでしょう」

「好みで選んだと匂わせながらも、結局は将来的な利用価値か」

「元来、貴族の婚姻はそうでしょう? 互いの家に利があるか、得となる部分が多ければ多いほどに良い」

 根底まで心が凍りついているわけではないが、ダリュシアンの考えは貴族共通のものなのだろう。
 一時的な感情で結ぶ婚姻よりも、将来的に役立つ、利の多い相手を選ぶ。
 アルディレーヌもまた、その在り方を受け入れている娘だ。だから、選んだ。
 不機嫌そうに睨んでくる年上の男を、この国の宰相を、ダリュシアンは微笑み返す事で同意を求める。

「割り切った関係や利害関係の一致での婚姻に否はないが……、ダリュシアン」

「はい?」

「せめて……、妻となる娘の事を、愛する努力はしてやれ」

 普段の厳しく冷たい声音ではなく、兄が弟に諭すかのように宰相はダリュシアンに幾分穏やかな声を向ける。たとえ、一種の契約のような婚姻だとしても、一人の女として愛してやれと。
 ダリュシアンは小さな苦笑と共に、長い足を組みかえる。

「次期国王から想い人を奪えと仰った方のお言葉でしょうか?」

「お前とあの娘が夫婦となれば、確かにこちらとしては好都合だ。だが、だからといって、アルディレーヌ・シャルドレアをお前の道具として与える気はない」

「道具、ですか……。俺はそこまで非人道的な性格ではありませんよ?」

「時にはなるだろう? 非人道的な、冷酷無比の悪辣さを持った顔に……。それに、報告ではヴァルグ領内で起きた『あの件』においてミスを犯した部下を容赦なく痛めつけたと聞いている」

「ふふ、人聞きの悪い。俺はただ、王家の狗としてどう在るべきか、その責任と立場を教育し直しただけですよ。わかるようになるまで、二度と同じ過ちを犯さないように……」

 ヴァルグ伯爵家の次期当主。
 しかし、実際にはすでに代替わりしたも同然だった。
 東側の地を見張る長の役目はダリュシアンに引き継がれており、現当主は彼に全ての実権を渡し終えている。期待以上に育ってくれた息子に、僅かな悔しさの情を覚えながら……。
 幼少の頃より優秀だったダリュシアンは、早い内から父親を超える才覚を見せていた。
 ヴァルグ伯爵家の仕事……、王家から託されている役目にも昔から関わっており、普通の貴族の息子とはかけ離れた日常を送り、その過酷さの中で出来上がったのが今の彼だ。
 現当主が作り上げた……、新たな東の長。
社交界での華やかな彼の顔を知る者は、偽りの鏡像が真実のそれに移り変わる時……、彼の本質に慄く事になるだろう。
静寂に包まれた闇から、黎明へと移り変わる色合い。
そんな気配を宿した髪を纏う宰相が、もう一度ダリュシアンに繰り返す。
アルディレーヌ・シャルドレアと契るつもりならば、その前提となるのは、彼女を愛する努力を忘れるな、と。

「御安心下さい、宰相殿。全く興味のない相手を選んだわけではありませんからね。先程も申し上げた通り、あの少女自身にも惹かれるものがあったからこその選択です。ただ利用するだけの相手を伴侶にするなど、寂しい事でしょう?」

 どんなに厳しく、父親の望みに応えながら育ってきたとしても、自分は人形などではない。
 長としての役目は生涯を懸けて果たすつもりでいるが、ダリュシアンにも人間らしい面はある。
 わざわざ縁談候補として呼び出した令嬢一人一人と話をし、その中から選び出した娘……。
 アルディレーヌ・シャルドレアには期待している。
 ダリュシアンを夫とし、妻として期待に応える事はあっても、彼の言いなりでは終わらない女。
 
(俺の隣で、自分の意思を抱いて立てる女になれる……。あの娘は可能性に満ちた原石だ)

 だから、アルディレーヌ・シャルドレアには期待を込めて接しているつもりだ。
 国王と宰相の思惑など関係なく、あの娘は自分が貰う。必ず。
 一途な想いに悩んでいる次期国王を哀れには思うが、恐らく……。

(アルディレーヌ・シャルドレアを得られなかった場合、あの王子は次期国王ですらなくなるだろうな。……いや、まともに生きられるかどうか)

 ダリュシアンは将来有望と称賛されているこの国の第一王子の顔を思い浮かべながら、窓の外に目を向けた。
 あの文房具店で出会った、グラーシェル・ラスティアスという男……。
 本人も薄々とは気付いているだろうが、ダリュシアンに偽りは通用しない。
 別人の皮を被った、嫉妬に狂いかけていた男。自分に向けられた殺意の気配は、常人の抱くそれを遥かに凌ぐものだった。
 本気であの娘を欲しがっているのだろう。一途すぎて……、滑稽なまでに愚かな恋情。
 あの王子は、グラーゼス・グランティアラは、自分やアルディレーヌ達の在り方を壊そうとしている。仕えるべき次代の主が自分達の秩序を乱していいわけがない。

「あの娘は必ず、このダリュシアン・ヴァルグが最上の幸福を与え、生涯を懸けて守り抜きましょう。ですから、困った王子殿下が暴走しないよう、くれぐれもよろしくお願いいたしますよ」

「一応は、その言葉を信じておこう。それと、例の件に関してはヴァルグの名に泥を上塗りせぬよう、早めに片づけておけ」

「わかっておりますよ。部下の尻拭いで王都まで来る羽目になったのですからね。宰相殿のお手を煩わせぬよう、こちらの流儀でやらせて頂きます」

 一週間後に控えている、グランティアラの王都が一層賑わう祝祭の日。
 王都の住人達だけでなく、その日は国内外を問わず多くの人々が集まってくる。
 ダリュシアンの部下が失態を犯し、ヴァルグの名に泥を塗ってくれた相手もまた……、その時に事を起こす。――確実に。
 負ける事も、舐められる事も、ダリュシアンは好まない。

「……くれぐれも、祝祭の日に民が惑うような真似はしてくれるなよ?」

「ふふ、勿論です。全ては、夜鴉(よがらす)の憩う闇の中で。――あぁ、それと、昼に奥方とお会いしましたが、相変わらず愛らしい方ですね。俺が手土産に持参した菓子の類を、嬉しそうに食べてくれましたよ。宰相殿との楽しいお話も」

 わざとらしく、宰相の妻と楽しいひとときを過ごした事を話してみせると、予想通りの反応が返ってきた。ゆらりと席から立ち上がった無言の宰相。その全身から溢れ出すおぞましい真っ黒オーラ。余裕顔で微笑むダリュシアンの近くに歩み寄ってきた宰相が、顔を俯けたまま……。
 ――ドゴォオォッ!! ティータイムの光景が並ぶテーブルに、特大の鉄球が叩き込まれた。

「勝手にあれを懐柔するな……っ」

「ははっ、仲良くしているだけでしょう? それとも、自分以外の男を誰一人近づけたくないほどに、余裕がないのでしょうかねぇ?」

「顔面ブサイクがお望みか……? 嫁の来手がなくなるように、全力で潰してやる」
 
「おやおや、図星ですか? ふふ、そんな風にお怒りになられるのなら、さっさとお相手に求婚なさればよろしいでしょうに」

「余計な世話だ……っ」

 宰相の妻……、いや、正確には同じ屋敷に住んでいる少女の事なのだが、ダリュシアンから見れば、もう夫婦同然の仲と言えるだろう。
 ある時期を境に、仕事一筋の宰相は頻繁に自分の時間を作るようになったと聞く。
 夜遅くまで執務室に残る事も稀になり、誰もが恐れる宰相がまっすぐに足を向けるのは、愛しい想い人が待つ自分の屋敷。休日には、その少女にベッタリと引っ付いて愛を囁き合っているのだとか……。ダリュシアンにとっては、ほんの数回だけの面識を持つ宰相の想い人だが、意外な趣味だと思ったものだ。
 
「もう三年程ですよね……? あちらも待っているのではないですか? 貴方に永遠の愛を囁かれるその日を、――おっと!」

 今度は、ダリュシアンの座っている場所目がけて特大の鉄球がぶち込まれてきた。
 とてつもなく重たい鉄球だが、それは宰相の手に戻る際に一瞬で小さくなり、狙いをつけて放った瞬間に特大化するという特殊な武器だ。
 
「逃げるな……っ」

「ははっ、そりゃあ逃げますよ。そんな物にぶち当たったら、流石の俺でも再起不能になってしまいますからね~。あ、そろそろお暇いたしましょう。ではでは!」

「待て……!」

 身軽い動きでソファーの後ろへと飛び退き、ダリュシアンは宰相執務室の外へと逃げて行く。
 年上の友人である宰相とは、この王都に住んでいた頃にはよくこうやって戯れていたものだが、いつまで経っても短気なのは変わらない。だが、それが面白い。
 美しき宰相閣下の怒声と、襲い来る特大鉄球の猛撃。
 ダリュシアンはそれをひょいひょいとかわしながら、口元に満足げな笑みを浮かべて廊下の向こうへと消えて行った。
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