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第六章 いでよ!太古の剣!
第二十六話 神器の役割
しおりを挟む切り株に座りながらどうやって魔女に近づくのか守り神と考え込む一同だった。
ダンデリオン:私の翼をもっても近づく事も不可能そうだ。
バレンシア:エマがここに飛ばしてくれなかったら今頃はみんな魔女の炎の餌食だったしな。
思い出すだけでダンデリオンとバレンシアは身震いしていたがその脇でメディアは奮起していた。
メディア:お父さん達は何を弱腰になってるの!守り神が神器を作って私達に託そうとして下さってるのに!
守り神:魔女を倒す為の神器は揃えたが皆の顔色を見てるとやり遂げるようには見えんな。
プラーガト:俺はやる。母さんを取り戻せるなら。
プラーガトはすっと立ち上がると守り神の前に立った。
タカ:俺も。
タカールも立ち上がりプラーガトの横に立った。
守り神:若者はやる気満々だが王達はどうするかね?
ダンデリオンとバレンシアはお互い目を見て少しすると頷き合い覚悟を決めたのか子供達の隣に立った。
守り神:では一人ずつ神器を渡す。ダンデリオンにはトルキエの弓、バレンシアにはダンデリオンスタッフ、プラーガトにはダマール短剣、メディアには黒いダイヤのリングを、タカールお主にルーチェの天体を託そう。
ミミが神器を守り神から受け取った。
メディア:あの・・・私とタカールのは武器には見えないんですが・・・。
メディアとタカールは不服そうに守り神を見上げた。
守り神:メディアのリングは人の怪我や体力を回復するリングだ。天体については魔女を討伐した後にまた必要になるから心配するのでない。
それを聞いたタカールは手のひらに乗っている様々な色の星を模した天体を見つめた。
ギア:私が持ってる弓は魔女を倒す為に出来た物だったのね・・。
ギア子は手に持っているトルキエの弓をしみじみと見つめた。
ラナが静かに頷くとダンデリオンやバレンシアがいた森は消え宇宙空間に戻ってしまった。
メガ男:・・その後、魔女はどうなったんです?
ラナ:魔女は神器の事を知るとを恐れて身を隠し何年も現れず一時期平穏を取り戻し、タカールはメディアを娶り王位についた。
タカ:はい。そして婚礼の時に魔女がやって来た・・。
ラナ:まあ、リリスのやる事だから想定内だけどね。
タカ:でも、エマとビーナスが事前に見えない牢屋を会場に設置してくれたお陰で上手く魔女を閉じ込める事が出来た。
セラ:さすがエマね。というか星が出来てからずっと仕えてくれているのね。
エマは恐縮ですと言わんばかりにその場で会釈した。
タカ:魔女の力はかなり強力で神器を使って封印するのに苦労したが何とか修道院に牢屋を運び封じ込める事に成功した。
アキラ:修道院の地下に魔女がいるって噂は本当だったのか?!
ルチカ:てっきりおとぎ話かと思ってた・・。
成功した事にギア子達は胸を撫で下ろしたがタカールは遠い昔を見るような眼差しで天体を眺めていた。
ギア:魔女を封印出来たのにタカール様どうしてそんな悲しそうな顔してるの?
ラナ:魔女の呪いはタカールにもかけれていたからだよ。それに魔女を封印してもアレオの魂はこの世にも戻らない事を知ってプラーガトは嘆いていたよ。
あれっくす:そういえば、下僕になったダマールはどうなったの?
ラナ:ダマールは亡者となりダマール城に封印される事になりプラーガトが先祖代々その地を守る事になった。
ニコラ:だから、ダマール城が残ってるのか・・。
トーマ:タカール様の呪いって初耳です。もしや何度と生まれ変わっているのはそのせいなのですか?
タカ:そうだ・・・王位についた者は次の王位継承者が現れるまで生まれ変わり記憶が無くなる呪いだった。
ラナ:記憶がなくなるのは辛い事だ。だから生まれ変わってもトルキエの弓の光で取り戻せるように守り神に頼んだんだよ。
タカ:私の役目はラナが目覚めるまでこの星で起きた事を伝聞する役目を担った。そして力がなくなったラナは天体の中で眠りについたんだ。
ラナ:呪いが消えるまでね。でも、僕が目覚め始めた時に肝心のタカールが記憶を無くしていた。
タカ:・・・まさか記憶がない時にラナ様が復活するとは思ってもいませんでしたから。
あれっくす:地下室で天体を見た時には既にラナさんは呪いが解けてたって事?
ラナ:そうだよ。後は僕を呼び出してくれれば良いだけだったんだけどね。
地下室で初めて天体を見た時にぺんちゃんが触った事で力が発動したと思っていたが、ラナの言葉を聞きそれとは関係なかったのだとあれっくすは確信したのだった。
つづく
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