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第六章 いでよ!太古の剣!
第六話 戻る算段
しおりを挟むそれから毒矢を受けたギア子の容体は日に日に悪くなっていた。
毒は徐々に広がり五日目には半身に広がっていた。
タカールが何度か毒を除去しようと試みたが失敗に終わり、毒の進行を止める事が出来ないようだった。
その晩にアリュバス星から連絡が入った。
居間でたまたまテレビを見ていたテルが気がつくと、ギア子の部屋にいたトーマ達に知らせる為に二階に上がって来た。
テル:あっちから連絡が来ました!
タカ:本当か?!
トーマ:やっと来たか。テル知らせてくれてありがと。
メガ男:朗報なら良いんですが。
ギア:メガたんは話を聞いて来て・・私は一人でも大丈夫。
メガ男:目が覚めてしまったか。
晴:私とテルでギア子さんを看てますからメガ男さん行ってください。
晴もテルの後を追って二階に上がって来ていた。
メガ男:ありがとう。何かあればすぐ言ってください。
晴:もちろん。
トーマ:メガ男くん行こう。
メガ男とトーマとタカールは急いで階下に降りて行った。
居間には既に朱美と越褌とメルがいてエマ達と話をしているようだった。
メル:エマ様、トーマ様達が来ました。
トーマ:エマ、その後はどうだ?
エマ:[はい。あれからこちらでも色々動きがありました。]
メガ男:門は開きそうですか?
セラ:[上手くいけば・・。]
エマ:[エルドラ村にいるツバキから連絡が来ました。明日の夜、グレイとダマール兵達を少しの間、バレンタイン様が動きを止めると術をかけると]
セラ:[その間にダイナムが頼電を連れてルーチェの門を開けるそうです]
メル:その動きを止めてる時間はどれくらいなんでしょう?
エマ:[三十分から一時間と聞いております。その間に宮殿にいるアキラ様達を解放するそうです。]
トーマ:グレイとダマール兵が起きるまでにルーチェの間を騎士団が囲める事が出来れば勝機はありそうだ。
セラ:[ツバキの話だと術をかけたらコーネリアとツバキが騎士団員達を引き連れて中庭に来ると言ってました。]
朱美:何とかなりそうな雰囲気ですね。
メガ男:頼電は元気ですか?門を開けるなんて大役を息子が出来るのか心配です。
サクラ:[頼電は元気よ。ギア子とメガ男さんの子供だもの大丈夫。きっと門を開けられるわ。]
メガ男:サクラありがとう。あと一つ心配なのがギア子の解毒は可能なのでしょうか?
エマ:[解毒剤は出来上がっております。前の通信で聞いた限りだと昔から使われてる毒のようですので、こちらに来れればすぐに飲ませれば解毒可能です。]
越褌:メガ男くん良かったな。
メガ男:はい・・。
ギア子が助かると聞いてメガ男は頷きながら涙ぐんでいた。
メル:明日の夜。こちらはどこに門をお作りに?
タカ:満月荘の空室をまた借りよう。越褌さん良いですか?
越褌:タカくん君が住んでた部屋は空室だから使えば良い。
タカ:ありがとうございます。
トーマ:エマ、明日の夜だな?
エマ:[はい。お待ちしております。]
サクラ:メガ男さんギア子を必ず連れて来て!]
メガ男:分かった。サクラも無茶するなよ。
サクラ:[うん。]
セラ:[兄さん待ってるね。皆さんも気をつけて。]
セラの言葉を最後に通信は切れた。
メル:では、戻るメンバーを決めますか?
トーマ:そうだな。
テル:俺戻る!
テルは降りて来て聞いていたのか真っ先に名乗り上げた。
朱美:ギア子さんは大丈夫なんですか?
テル:さっき、ぺんちゃんって人が来て看病を変わったよ。
晴:私も途中から話は聞かせて貰いました。私も戻ります。
朱美:晴さんは戻らなくても。
あれっくす:晴さんが戻るなら僕も行くよ。
メル:あれっくすいつの間にいたんだ。
あれっくす:さっき来たところ。
タカ:最悪の時はすぐにこっち側に戻れば良い。門はすぐに閉まるわけではないし。まあ構わんだろう。
テルはそれを聞いてガッツポーズを取っていた。
トーマ:後は私とタカール様とメルとギア子か。
メガ男:俺も行きます。ギア子が行くなら一緒に。
メル:どんな危険があるか分からないですぞ?
メガ男:もう二度と離れないと誓ったんです。
トーマ:分かった。私も同じ立場なら一緒に行くだろう。
タカ:メガ男くんギア子の代わりに弓を持っててくれないか。
メガ男:分かりました。
こうしてアリュバス星に戻るメンバーが決まったのであった。
つづく
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