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スピンオフ 反撃のダンデリオン
第十四話 解放された村人
しおりを挟む解放された村人達が広場に集まって来ると、ツバキの姿を見た村人達はサツキと勘違いしてざわついていた。
メル:みんな大丈夫だ。さっきまでいたのはツバキの双子の妹だ。安心しろ。
ツバキ:妹が大変迷惑かけた。心よりお詫びする。本当にすまない。
ツバキは村人に対して深くお辞儀をした。
トーマ:ツバキお前は見ていなかったがサツキの亡骸は黒い霧となって消えていった。妹はグレイに操られてたのではないのか。
ツバキ:・・・サツキが、グレイめ。
そこへ一人の村人が一歩出た。
村人:あの・・・バレンタイン様は・・・。
バレンタイン:ワシはここじゃ。
バレンタインが村人達の後ろから出て来ると元気だと言わんばかりに腕を回した、
村人:バレンタイン様・・よくぞご無事で。
村人達はバレンタインの姿を見てほっとしたようだった。
トーマ:広間で見た時はどうなるかと思いましたよ。
バレンタイン:助けに来て下さってありがとうございます。村もこれで一安心です。
メル:とりあえずバレンタイン殿は休まれた方が良い。こちらの村にヴァルキリー特攻隊を呼び寄せ駐留させる予定です。
バレンタイン:メル殿、助かります。では少し休むとしますかな。そういえば、里の方は大丈夫なのか?
タカ:と、申しますと?
その時に村の入り口から白狼に乗ったニコラとノクトがやって来た。
ノクト:ツバキ!!!お前!!!
ノクトはニコラと一緒に乗って来た白狼から勢いよく降りたかと思うとツバキの胸倉を掴み殴りかかった。
メル:ノクトやめろ。犯人はツバキではない。妹のサツキだ。
ノクトはそれを聞いて面を喰らった顔をしてツバキからパッと手を離した。
ノクト:すまん、てっきりお前が情報を流してると思ってた。う、疑って悪かった、すまん。
ツバキ:いや、私がハッキリ言わなかったのも悪い。こちらこそ、すまない。
ニコラ:言った通りだろ?ツバキがそんな事するはずないって。でも、サツキが犯人だったとはな・・・ツバキ大丈夫か?
ツバキ:大丈夫と言いたいところだが・・。ってそれより里の方は大丈夫なのか?
するとニコラとノクトがトーマ達の前に跪き、里にシエンが現れた事を報告した。
トーマ:やはり罠だったか。
タカ:ここはメルに任せて里へ戻ろう。
メル:かしこまりました。ツバキは私とここに残るからニコラとノクトでトーマ様達の護衛を頼む。
ノクト:分かった!
ニコラ:任せておいて!
そしてトーマ達は急いで里に戻ると会議室に集まっていた。
トーマ:ユウト・・・この里を救ってくれたか。
タカ:ノクト、兄を失い辛いだろう。少し任務から外れても構わんぞ。
ノクト:俺は兄者の仇を討ちたい。シエンはハッシュタルトにいるはずだ。その前にルートを確保する為にネイザン村にニコラとルチカと一緒に向かいます。
トーマ:分かった。だが、くれぐれも無理はするなよ。相手はこちらの戦略を削ぎ落としに来てる。
ノクト:分かりました・・・。
ルチカ:ノクトよりもニコラの方が暴走しそう・・。
ニコラ:ルチカ、そんな事を言わないのお。
ノクト:ニコラも人の事は言えないもんな。
ニコラ:もう!二人とも!!
セラ:相変わらず仲良しですね。安心しました。
ノクトが笑顔を取り戻してるのを見てトーマ達は安心していた。
ノクト:んじゃ行くか!
ルチカ:そうだね・・。
ニコラ:それではトーマ様、タカール様、セラ様、コーネリア様、行って参ります。
三人は跪き挨拶をすると会議室を出て行った。
コーネリア:皆さま後ろ姿が頼もしいですな。さて、この後はどうなされますかな?
トーマ:私は宿屋で少し休みます。
タカ:ならば、地球がその後どうなったか確認も兼ねて宿屋にいるエマのとこへ一緒に行くとする。
セラ:サクラさんも兄さんの顔を見ればきっと安心するわ。私はコーネリアと一緒に残した事やっとくからゆっくり休んで。
コーネリア:セラ様、助かります。後片付けや諸々の事はこちらでやっておきますのでトーマ様とタカール様は今日のところはゆっくりとお休み下さい。
トーマ:ありがとう、セラ、コーネリア。
セラとコーネリアに後を任せ宿屋へと向かうトーマとタカールとセラであった。
つづく
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