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スピンオフ 反撃のダンデリオン
第四話 不安なサクラ
しおりを挟む各部隊が出て行くとダイナムが小走りでトーマとタカールの元へとやって来た。
ダイナム:至急宿にお戻り下さい。ビーナスから連絡が入ったようです。
トーマ:分かった。
宿に戻ると一階のロビーにエマが待っていた。
タカ:エマもう起きて大丈夫なのか。
エマ:はい。少しは体を動かさないと鈍ってしまいます。先ほどビーナスから連絡が入りグレイが地球に来ていると。
トーマ:ルーチェの門を使う為に宮殿を制圧したってわけか。これでグレイがルーチェの証を持ってる可能性が出て来たってわけか・・。
タカ:だが何の用があって地球に。
エマ:わかりません・・・それと後、少し気になる事が。
階下が騒がしいのが気になりサクラが部屋から出て階段を降りて来ていた。
サクラ:すみません、地球って聞こえた気がしたのですが何かあったんですか?
エマ:サクラ様・・・・。
エマはこのまま地球の話をして良いものかトーマに目配せをした。
トーマ:構わない。サクラさんも聞きたいだろうし。
サクラ:はい。地球の事でしたら一緒に聞かせて下さい。
エマは戸惑いながらもビーナスから聞いた話を話をするのであった。
グレイが地球に現れた事はトーマ達はさほど驚きはしなかったが、それよりもギア子の母親がグレイと一緒にいる話を聞き耳を疑っていた。
タカ:壱乃は生きていたのか・・・。
エマ:壱乃様とハッキリ確認した訳ではないらしく、また分かり次第ビーナスから連絡が来ると思います。
サクラ:こんな時にギア子の側にいられないなんて・・・。私はここに残るべきじゃなかったのかしら。
トーマ:メガ男くんがついてるからきっと大丈夫だよ。それにサクラさんがいる事で頼電も心強いと思う。
サクラ:それじゃ私は頼電の様子を見て来ます。失礼します。
サクラは自分がいると周りの人が気を使うと分かると、二階にいる頼電の様子を見に階段を登って行った。
サクラがいなくなるのを見計らい地球での話の続きを再開したトーマだった。
トーマ:・・地球で問題が起きると対応がしきれんな。
ダイナム:ですがグレイ様は地球へ何しに・・・まったく行動が読めません。
トーマ:という事はこっちの星にはグレイがいないのか・・・。
エマ:そうなります。
タカ:かといって、他の街や村を放置で宮殿に行っても囲まれるだけだ。
トーマ:くっ・・・。
ダイナム:まだこの戦いは始まったばかりです。焦らないで行きましょう。
タカ:そうだな。あまり根を詰めると良くない。少しはサクラさんとゆっくり休むと良い。
トーマ:分かりました。
トーマは二階を見上げサクラが待つ部屋へと向かうのであった。
数日後、晴とあれっくすと合流したメルから連絡が入った。
セラ:メル様から連絡が来ました。このままこちらに合流するより晴さんとあれっくすさんと村長の孫を試練の里に入れてはどうかと言ってきてます。
トーマ:晴さんとあれっくすさんは修行に耐えれるのか・・。それと村長の孫は何という名なのだ?
セラ:テルと言っていました。
タカ:そういえば、テルの父はサイズの使い手だったな。ダイナムの父とは同じ任務につく事が多かったと聞くが。
ダイナム:はい。最後の任務も一緒だったと父から聞きました。
タカ:・・・二人が亡き今、その息子達がこんな運命を辿るとは思ってなかっただろう。
ダイナム:・・・そうですね。
トーマはタカールとダイナムの言葉に少し引っかかったが、今は晴とあれっくすとテルを優先すべきと考えていた。
トーマ:テルが来る事によりここが集中的に狙われるかもしれない。ハッシュタルトを制圧するまで試練の里に入っていて貰うのもありかもな。
タカ:そうだな。ここはバリアは貼ってあるが集中的に来れられると破られる可能性がある。
セラ:メル様に本人達の確認の旨という事で連絡しておきます。
トーマは他の部隊の状況も確認するようにとセラに頼むのであった。
つづく
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